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「肩撃ち式火器」は射手の脳にダメージを与え、認知障害を引き起こす

海外軍事

Photo from U.S. Department of Defense (DoD)
Representational photo.
ワシントンのシンクタンク、『新アメリカ安全保障センター(CNAS: Center for a New American Security)』が、「AT4」や「カールグスタフ(Carl Gustaf)」に代表される『肩撃ち式の火器(Shoulder-Fired Weapons)』を使った際、「生み出された圧力波によって射手の脳が傷付けられ、強いては認知障害を引き起こす」とし、その対策強化に乗り出すべしとする報告書をまとめた。

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国防総省の調査によると、「外傷性脳損傷(TBI: Traumatic Brain Injury)」により、言語野や空間記憶力での認知障害を患う傾向にあるという。また、こうした火器の使用を続けることで、脳震盪を患うまたはその予備群となる可能性が高まる結果が出ている。これらの危険性は、たとえ訓練中であったとしても十分に可能性が残るものだと警鐘を鳴らしている。

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Photo from Center for a New American Security (CNAS)
CNASによると、現在のところ陸軍ではこうした肩撃ち式火器に起因する脳損傷への対策は打ち出されていないとのことで、例えばヘルメットにおいては軽量化と防弾性、統合性による機能拡張の追求などがテーマとなっている。一方で、コンピューターを使った物理的な実験結果では、ヘルメットの材料や形状、機能性を改良することで、脳へのダメージを最大80%軽減できる結果が出ているとのこと。

こうした結果を踏まえて、既存ヘルメット(ACH: Advanced Combat Helmet)および次世代装備の統合頭部防護システム(IHPS: Integrated Head Protection System)においても反映されるべきだとしている。

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Source: Protecting Warfighters from Blast Injury

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