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公開:2016年12月17日 更新:2018年3月17日

アルコール依存症・アルコール使用障害のカウンセリング

目次

  1. アルコール依存症とは
  2. アルコール使用障害のDSM-5における診断基準
  3. アルコール依存症・アルコール使用障害の疫学
  4. アルコール依存症・アルコール使用障害に対する心理療法・カウンセリング

1.アルコール依存症とは

 アルコール依存症・アルコール使用障害について解説します。アルコールは健全に飲めば百薬の長となりますが、過度に飲みすぎると精神的にも身体的にも多くの損傷を負ってしまいます。以下にアルコール依存症・アルコール使用障害の特徴を述べ、治療方法についても説明します。

2.アルコール使用障害のDSM-5における診断基準

 まずは、アルコール依存症のDSM-5における診断基準です。

アルコール使用障害のDSM-5における診断基準

A. 臨床的に重大な障害や苦痛を引き起こすアルコール使用の不適応的な様式で、以下の2つ以上が、同じ12ヶ月の期間内のどこかで起こることによって示される。

  1. アルコールをはじめのつもりよりも大量に、またはより長い期間、しばしば使用する
  2. アルコールを中止、または制限しようとする持続的な欲求または努力の不成功のあること
  3. アルコールを得るために必要な活動、アルコール使用、または、その作用からの回復などに費やされる時間の大きいこと
  4. アルコールの使用に対する渇望・強い欲求または衝動
  5. アルコールの反復的な使用の結果、仕事・学校または家庭の重大な役割義務を果たすことができなくなった。
  6. 持続的あるいは反復的な、社会的なまたは対人関係の問題がアルコールの影響により引き起こされたり悪化したりしているにもかかわらずアルコール使用が持続
  7. アルコールの使用のために重要な社会的、職業的または娯楽的活動を放棄、または減少させていること
  8. 身体的危険のある状況でアルコールを反復使用する
  9. 精神的または身体的問題が、アルコールによって持続的または反復的に起こり、悪化しているらしいことを知っているにもかかわらず、アルコール使用を続けること
  10. 耐性、以下のいずれかによって定義されるもの:
    a. 酩酊または希望の効果を得るために、著しく増大した量のアルコールが必要
    b. 同じ量のアルコールの持続使用で効果が著しく減弱
  11. 離脱、以下のいずれかによって定義されるもの
    a. アルコールに特徴的な離脱症候群がある(アルコール離脱の基準AとBを参照)
    b. 離脱症状を軽減したり回避したりするために、アルコール(またはベンゾジアゼピン等の密接に関連した物質)を摂取する

現在の重症度を特定せよ:

  • 軽度(Mild): 基準の2つか3つを満たす
  • 中等度(Moderate): 基準の4つか5つを満たす
  • 重度(Severe): 基準の6つ以上を満たす

該当すれば特定せよ:

  • 早期寛解にあるもの(In early remission):以前にアルコール使用障害の基準を完全に満たし、その後にアルコール使用障害の基準(A4「アルコールの使用に対する渇望・強い欲求または衝動」以外)のいずれも満たさない時期が3ヶ月以上12カ月未満の間あったもの。
  • 持続した寛解にあるもの(In sustained remission):以前にアルコール使用障害の基準を完全に満たし、その後にアルコール使用障害の基準(A4「アルコールの使用に対する渇望・強い欲求または衝動」以外)のいずれも満たさない時期が12ヶ月以上あったもの。

該当すれば特定せよ

  • 管理された環境下にある(In a controlled environment):この付加的な特定用語はアルコールの使用が制限された環境にいる人に用いられる。

3.アルコール依存症・アルコール使用障害の疫学

 WHOによると全世界で20億人がアルコールを消費しており、そのうちの3.8%にあたる7630万人がアルコール依存症と診断されるとしています。また、有病率は4%前後のようです。これまでアルコール依存症は治らない病気と言われてきましたが、特に治療はせずとも25%ほどが寛解に至るようです。治療を1年間継続した患者に限って言えば35%が良好な転帰を示しています。そこまでではなくても、飲酒をしない日が全体で128%増え、アルコール消費量が87%低下しています。一方で11%ほどは病状が維持もしくは悪化し、それが数年にもわたって持続してしまう患者もおり、単純に楽観視はできないようです。

4.アルコール依存症・アルコール使用障害に対する心理療法・カウンセリング

 計画的にデザインされた実験計画により実証されたアルコール依存症・アルコール使用障害に対する心理療法は18技法が特定されています。以下がその順位です。

  1. ブリーフ・インターベンション
  2. 動機づけ強化法
  3. コミュニティ強化法
  4. カップル行動療法
  5. 行動契約
  6. ソーシャルスキルトレーニング
  7. 行動セルフコントロールトレーニング
  8. 認知療法

 寛解後の再発防止に対するアプローチではいくつかのレビューはあるようですが、見解にまだ一致は見られていないようです。また、AA(アルコホーリクス・アノニマス)などの自助グループについてのたくさんの研究はありますが、データに偏りがあり、結果も一致しておらず、体系的な研究が今後必要のようです。ただ、12ステップ促進療法はある程度、効果が支持されているようです。


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