2018.05.08 Tue posted at 14:02 JST
(CNN) 米ハワイ州ハワイ島で起きたキラウエア火山の噴火による被害が拡大している。地元防災当局によると、7日午前までに民家少なくとも26棟を含む35棟の建物が倒壊した。
火山の東側に位置するレイラニ・エステーツ地区では巨大な亀裂から溶岩やガスが噴き出している。防災当局は「観光に行く場合ではない」と強調し、旅行者らに同地区へ近付かないよう呼び掛けた。
現地では噴火翌日の4日にマグニチュード(M)6.9の地震が起きてから、平均して1時間に1度の地震が続いている。
レイラニ・エステーツと近くのラニプナ・ガーデンズで全住民に避難命令が出た。一部の住民は置き去りにしたペットや医薬品、重要書類などを取りに一時帰宅したが、当局は「有害ガスや地震、溶岩流を含む不安定な状況に十分注意を」と強調した。
州保健当局は6日の声明で、有害ガスへの警戒を訴えた。緊急要員には特殊なマスクの着用や訓練が義務付けられているが、市販されているマスクでは「極めて危険な火山ガス」を防ぐことができないと指摘している。
米赤十字社は2カ所に避難所を開設した。住民らは「仕事はどうなる。別の場所に移り住まなければならないのか」「自宅に祖先の形見を置いてきてしまった」などと話している。
2人の子どもを連れて避難した女性は、空撮映像を見て自宅が溶岩に覆われたことを知った。幼い息子に「おうちに帰ろう」とせがまれ、どう答えればいいのか悩んでいるという。
CNN.co.jpのメールマガジンの
お申し込みはこちらから