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オリーブの栽培が群馬県の東毛地域を中心に広がっている。健康志向に伴ってオリーブオイルの人気が高まっていることに加え、日照時間など栽培に適した気候条件が備わっていることも生産拡大を後押ししている。実や葉を使った6次産業化のほか、観賞用としての需要増も見込まれ、地元農家は新たな名産品にしようと意欲をみせている。
太田市の「アグリみらい21」(山田茂社長)は市内の耕作放棄地を活用し、約8ヘクタールでオリーブを栽培する。13年前、もともと手掛けていた花き生産の先細りを案じ、安定した利益が見込める樹木としてオリーブに着目したのが始まりだった。試験的に36本植え、現在は約3600本に増えた。
同社が作る太田産の実を搾ったオイルは日本オリーブオイルソムリエ協会主催の「OLIVE JAPAN2015国際エキストラバージンオリーブオイルコンテスト」で金賞に選ばれた。現在はスペイン産オリーブ使用のオイルの販売が主力だが、将来は全て国産で製造するつもりだ。山田社長は「2年以内に1万本まで増やすことが目標。群馬の名産品として通用するくらいポピュラーにしたい」と話す。
観賞用としての人気も広がっている。観葉植物を生産する板倉町の小倉園(小倉敏雄代表)は6500平方メートルの敷地で約5万本、100種ほどのオリーブを生産している。小倉代表は「家庭用に購入する人が増えた。洋風の住宅が増えていることや、平和の象徴などとして良いイメージが定着しているのではないか」と人気の背景を分析する。
オリーブ生産者のネットワークを構築し、生産拡大や商品開発につなげる動きもある。太田市では2016年に「東日本オリーブ研究会」(新井章夫会長)が発足した。市内の農家を中心に9人で構成し、会全体の栽培規模は現在約20ヘクタール、5200本に上る。
関東農政局によると、オリーブに適した栽培条件として年間の日照時間2千時間、降水量千ミリ程度などが挙げられるといい、東毛地域の気候条件が多く当てはまる。新井会長は「オリーブは千年生きるとも言われる。適地適作でビジネスモデルとしての土台を築き、次の世代につなぎたい」と話している。