8年間、千葉駅を通勤で往復している。
8年間通い続けていれば、今さら通勤風景に思うことなんて無いだろう。
だけど、私は千葉駅を通る時はいつも新鮮な気持ちでいっぱいだ。
なぜかというと、
千葉駅は2011年からずっと工事し続けているからだ。
「なんかずっと工事してるね…?」と思いながら駅の変化を眺めるのはすごく楽しい。
ある朝突然、改札までのルートが変わったりする。
封鎖になった下り階段を避けて上り階段を通り、そのあと倍の長さをエスカレーターを下ったり。
千葉駅はまるで生きる迷宮のように変化し続けている。
7年続いた工事もあと数か月で終えるようだ。
工事期間中ずっと通勤で使っていた身としては何だか感慨深い。
3年前に仮設の改札で見かけたぼんやりしたクリスマスツリーも、今は流行りのLED電球のきらびやかなツリーになった。ぼんやりツリーも味があって好きだったので少し寂しい。
といっても、エリアごとに時間差で工事を進めていたので、1年前から駅の正面口はすでにピカピカになっている。
この正面口の作りがまた良い。
3階の改札まで続く長くて立派なエスカレーター、そのすぐ脇には広々とした階段がどっしりと構えていて、貫禄がある。
立派な姿になって嬉しい。
ところで、この立派な正面口を通る度に、良いな〜と思うポイントがひとつある。
エスカレーターと階段の間のスペース。
ここにはいつも花や小物が飾られていて、私は密かに「隙間ディスプレイ」と呼んでいる。
隙間ディスプレイは通勤時に欠かせない癒しだ。
季節ごとの変化も面白いので、入れ替えする度に写真に収めておいた。
ということで、生まれ変わった千葉駅のナイスな隙間ディスプレイの1年間を振り返ろうと思う。
2017年3月
一番初めに注目するきっかけとなったのが、このひな人形のディスプレイ。
階段の高低差を利用した飾りつけに、なるほどな~と感心したのを覚えている。
4月
ある日、可憐なひな人形がでっかい酒樽に変わっていてすごくびっくりした。
テンションの差がすごい。
5月
千葉県の南房総名産のびわを使ったディスプレイ。
中央に寄せられた「びわ狩り食べ放題」という広告につい目がいってしまう。
6月
姿勢の良いアヤメを見ると、自然と背筋も伸びる気がする
でもこの花、アヤメじゃなくて菖蒲かもしれない。カキツバタという説もある。何だろう。
7月
茂原市の七夕まつりは毎年ものすごい人出と聞く。
調べたら平成27年は来場者数82万人だったそう。ちょっとした県の人口みたいな数だ。
人がぎゅうぎゅうで地面から足が浮くんじゃないか。一度わたしも地面から浮きに行ってみたい。
8月
元気よく咲くヒマワリの花は見ているだけで元気が出る。
密度みちみちなのもとても良い。元気みちみちになった。
9月
観光情報とコスモスとチーバくんのコラボレーション。
自分の住む県の観光スポットって意外と知らないもので、けっこう勉強になる。
11月
ポインセチア畑。まだ11月なのにもうクリスマスムード?! なんて思ってるとあっという間にクリスマスだ。
12月26日
ポインセチアの撤去、めちゃくちゃ早い。
1日過ぎたらクリスマス気分とも潔くおさらばだ。千葉駅のクリスマスに対する真剣さを思い知った。
1月5日
お正月。水仙が落ち着いた雰囲気でとても合っている。ミニ門松コンビもかわいい。
1月10日
エックスジャンプみたいな形のにょろりとした花が印象的。
これまでのディスプレイは全て造花だったけど、こちらは生花を使っていて、辺り一面とても良い香りが漂っていた。
花の香りを顔面に浴びたくて、無駄にエスカレーターで1往復半してしまった。
1月20日
アーティスティックな作品。躍動感がすごい。
前回もそうだったけど、これまでのディスプレイと空気が違うので、どこかのアーティストとコラボしたのかもしれない。
2月
二度目のひな人形。
「千葉おもてなしひな祭り」「勝浦ビッグひな祭り」という文字に目がいく。
調べてみると、勝浦ビッグひな祭りでは、合計3万体のひな人形が飾られるらしい。
茂原の七夕祭りといい、千葉県の一部に人とかひな人形がめちゃくちゃ集まるかと思うと胸が熱くなる。
3月
菜の花畑に埋まるかわいい羊たち。
意外な小顔っぷり。かわいい。
4月
駅員さんのおすすめ観光スポットと羊のコラボ。
羊はかわいいので何度でも顔を見たい。
と思ったらおしりだった。おしりもかわいい。
逆側に回りこんで見たら、顔のない消しゴムみたいな羊で震えてしまった。
5月
おかえり、背筋の良い花よ。
アヤメか菖蒲かカキツバタなのかは2周目でも分からない。何だろう。
これからも千葉駅のナイスな隙間ディスプレイを見守っていきたいと思う。