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NYはコワーキングスペース激戦区。最旬は「Spacious」や日本初上陸「WeWork」

2017.8.16 (水) 07:00

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マンハッタンのアップタウンにあるレストラン「The Milling Room」

ニューヨーク発のコワーキングスペースWeWorkが2018年、いよいよ東京にも上陸することが先日発表された。コワーキングスペースをはじめとするシェアリングオフィスの需要が世界中で高まっている中、WeWorkのような人気企業が東京にもやってくることにより、日本でも職場に求められる環境が今後さらに変わるだろう。

今回は、ニューヨークでWeWork同様に、今もっとも注目されているユニークなコワーキングスペースを紹介する。

おしゃれなレストランを有効活用

ニューヨークで2016年7月にスタートしたスペーシャス(Spacious)。今もっとも勢いのあるニューカマーのコワーキングスペースとして注目されている。

当地にはWeWorkをはじめ、The FarmやThe Productive、Ensemble、Primaryと数え切れないほどのコワーキングスペースがあり、数は日々増え続けているが、Spaciousのユニークなところはオフィス施設そのもの。

彼らが利用しているスペースは、昼間の営業していないレストラン。ディナーのみオープンするレストランを利用して、コワーキングスペースとして開放している。ロケーションもメンバー数もこの1年で急増し、飛ぶ鳥落とす勢いで成長中だ。CEOでコファウンダーのプレストン・ペセック(Preston Pesek)氏に話を聞いた。

CEOでコファウンダーのプレストン・ペセック(Preston Pesek)氏。

CEOでコファウンダーのプレストン・ペセック(Preston Pesek)氏。

ーニューヨークからスタートし、現在何箇所拠点がありますか。

マンハッタンやブルックリンなど、この1年で10ヵ所ロケーションが増えました。この夏から秋にかけてさらに5ヵ所ロケーションを増やし、さらにニューヨークだけではなくボストン、サンフランシスコにも進出することが決まっています。

今年中には、ニューヨークに20ヵ所、ボストンに6~10ヵ所、サンフランシスコに8~10ヵ所オープンする予定で計画を進めているところです。

ー総メンバー数は?

現時点で750人です。毎月20~30%ほどメンバーが増えています。

ー昼間のレストランをコワーキングスペースとして利用していますが、そのユニークなアイデアはどこから浮かんだのですか。

大学院で不動産関連(Real Estate Science)の修士号を取得し、起業前は建築業界や商業用の不動産業界で働いてきました。2004年ニューヨークに移り、この街には美しくてセンスのよいレストランが、昼間ただの空きスペースになっているのを目の当たりにして、もったいないと思いました。この価値あるアセット(資産)をどうにか有効利用できないかと思ったのが始まりです。

マンハッタンのアップタウンにあるレストラン「The Milling Room」。天井は高く明るい室内で、気持ちのよい空間。

マンハッタンのアップタウンにあるレストラン「The Milling Room」。天井は高く明るい室内で、気持ちのよい空間。

ースペースを貸し出すレストラン側にメリットはあるのでしょうか。

我々からはレストラン側に、毎月利用料を支払っています。しかも、私たちがSNSなどを使ってそのロケーションをPRするので、レストラン側にとっては無料でマーケティングができ、広告を出しているようなものなのです。またコワーキングスペースの利用者が、ディナータイムにそのまま残ってハッピーアワーやアペタイザーを楽しんでいることも多いです。

ーレストランがランチタイムにオープンしない理由は何ですか。

これはすごく自然に発生した経済的な理由があります。特に我々が利用しているハイエンドなファインダイニングレストランは、高品質のメニューを提供しているので、昼と夜、2つのメニューを作ってそれぞれ提供するのがなかなか困難なのです。

もう一つは、ニューヨークおよび全米の他都市でのランチ市場が近年、ファインダイニングからファストカジュアルに移行しています。高級なファインダイニングディナーは接待などで相変わらず需要がありますが、ハイエンドランチは以前ほど主流になっていません。

月95ドル払うだけで、どのロケーションも利用できる

ー利用者としてスペースの使い方について教えてください。

当日の気分で好きなロケーションを選び、そこに行くだけです。事前のサインアップは必要ありません。毎日違うロケーションの利用もできます。お店に着いてチェックインすると、携帯のテキストメッセージでWifiのパスワードが届きます。席は決まっていないので、好きなところで仕事ができます。席の空き状況は、事前にアプリで確認できます。

コンセントも完備

コンセントも完備し、数もたくさん確保されている。レストランの営業時間になると、これらのコンセントや延長コードは、スペーシャスのスタッフにより片付けられる。

通常のコワーキング同様、ドリンク(コーヒー、お茶、水)やスナック、会議室なども完備しています。会議室については、ほとんどのハイエンドレストランはプライベートダイニングルーム(個室)を持っていますから、そのスペースを利用しています。プレゼンテーション用に、プロジェクターやホワイトボードも完備していますよ。

ーWeWorkなどで人気の生ビールは提供していませんか。

ビールは今のところ提供していないのですが、お店によっては我々のためにバーを早めにオープンしてくれるところもあるので、そういうロケーションでは仕事を早めに切り上げ、アフターワークの1杯を同僚と楽しんでいる姿をよく見かけます。

「Spacious」

ーニューヨークといえばコワーキング激戦区ですが、スペーシャスを使う一番のメリットは?

毎日同じオフィスに通うとどうしても飽きてしまうものですが、スペーシャスは毎日違った場所で(しかもレストランで!)仕事ができるという、ユニークな体験を提供している点だと思います。ニューヨークのほかのコワーキングスペースでは月額400ドルも500ドルもする利用額が求めれますが、スペーシャスは月95ドルというリーズナブルな価格で利用できるというのも、大きなアドバンテージです。

ー席が決まっていないですが、休憩中やお手洗いに行く際、貴重品などセキュリティーの問題はないですか。

そういう問題はないですね。各ロケーションの入り口にレセプショニストが常駐し、出入りする人を必ず確認しています。来客などの際もレセプショニストが案内するので、不審者がうろうろするようなことはないです。利用者はSlackを使ってコミュニケーションをとりあっています。また、私たちが主導して、起業家を交えて朝のミートアップの交流イベントや夕方のハッピアワーイベントなどを開催しています。このように、利用者同士が次第に顔見知りになっていくような仕掛けをたくさんしています。

ーレストランの開店時間までに仕事を終わらせる必要がありますね。

ディナーサービスが始まるころ、テキストメッセージを利用者に送っています。利用者には「退出する時間ですよ」ではなく、「バーで何かオーダーしませんか?」という意味合いのメッセージですので、好意的に受け止められています。

ーニューヨークに出張や旅行で来たときも、スペーシャスは便利そうですね。

もちろん! ニューヨークに短期滞在で仕事をする場合でも、ホテル近くのロケーションで気軽に利用できる最適なオフィス環境だと思います。また、クライアントとミーティングがある際でもクライアントの近くのロケーションを会議場所として選ぶこともできるので便利ですよ。

(文:安部かすみ fromニューヨーク)

■店舗詳細

Spacious

■取材国:アメリカ
安部かすみ(あべ・かすみ)

2002年に渡米し、在ニューヨークの新聞社でのシニアエディター職を経て、2014年からフリーの編集者、ライターに。ニューヨークから食やエンタメ、テック系などのトレンドを発信中。編集者歴は日米で20年。

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