競争地位の4類型(リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャー)
■競争地位とは
一つの業界の中には、複数の企業があり、業界トップのリーディングカンパニーもあれば、それに追従していく企業もあります。
これらの企業の類型をマーケティングの大家であるコッターは、リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーという4類型の競争地位に分類しました。
更に、この4類型を嶋口氏は、各企業の経営資源の質と量によって、下記のマトリクスのように整理しました。
ここでは、経営資源によって整理された4つの競争地位について考えてみたいと思います。
①リーダー
経営資源の質も量も豊富にあるのが、リーダーに位置する企業です。
規模の経済と経営資源の独自性を有しており、業界の中で競合他社に対して強い優位性を有している企業群であるとえます。
②チャレンジャー
経営資源力は大きいのですが、経営資源の独自性がないのが、チャンレンジ―に位置する企業です。
チャレンジャーに位置する企業は、経営資源は豊富にあり規模の優位性は持っているものの、リーダーに追いつけ追い越せで、リーダーの模倣から始まり、改良を重ねて経営資源の質を高めようとしている企業群だということがでます。
③フォロワー
フォロワーは、経営資源力も小さく、経営資源独自性も低いポジションです。
このポジションに位置する企業が経営的な観点から最も危険な状態です。規模の優位性もなく経営資源に独自性もありません。売上も利益も頭打ちの状態で、この状態を打破しなければ衰退は免れません。
④ニッチャー
ニッチャーは、経営資源力は小さいのですが、経営資源独自性が高いポジションです。
つまり、ユニークな製品・サービスを保持している企業で売上高はリーダーやチャンレンジャーと比較すると低くはなりますが、リーダーやチャレンジャーが参入できない領域を作り出し高い利益を生み出すことができます。
ニッチャーは、比較的に規模が小さい企業が生き残っていくためのポジショニングだということができます。
■まとめ
以上のように、競争地位を経営資源の質と量で4分類した、リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーについてみてきました。
V字カーブという考え方においても、リーダーやニッチャーは、比較的に高い収益性を示しますが、フォロワーは相対的に収益性が低くなる傾向があります。
これは、リーダーは規模の経済を活かした価格優位性を築くことができますし、ニッチャーは独自性のある製品・サービスで高い利益を上げることができますが、フォロワーは優位性を生み出す要素がないことに起因します。
企業は、大きくリーダーを目指すのか、ニッチャーを目指すのかによって戦い方が変わっていきます。
逆にリーダーを目指すのか、ニッチャーとなるのかという根本的な戦略を持っていないと、中途半端なフォロワーとなり、衰退の道へ進むこととなります。
何事も中途半端は良くなく、どちらに向かうのかを決めることが大切になってくるということがいえるのかもしれません。
一つの業界の中には、複数の企業があり、業界トップのリーディングカンパニーもあれば、それに追従していく企業もあります。
これらの企業の類型をマーケティングの大家であるコッターは、リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーという4類型の競争地位に分類しました。
更に、この4類型を嶋口氏は、各企業の経営資源の質と量によって、下記のマトリクスのように整理しました。
ここでは、経営資源によって整理された4つの競争地位について考えてみたいと思います。
出所: 嶋口充輝. (1986). 統合マーケティング. 日本経済新聞社.
①リーダー
経営資源の質も量も豊富にあるのが、リーダーに位置する企業です。
規模の経済と経営資源の独自性を有しており、業界の中で競合他社に対して強い優位性を有している企業群であるとえます。
②チャレンジャー
経営資源力は大きいのですが、経営資源の独自性がないのが、チャンレンジ―に位置する企業です。
チャレンジャーに位置する企業は、経営資源は豊富にあり規模の優位性は持っているものの、リーダーに追いつけ追い越せで、リーダーの模倣から始まり、改良を重ねて経営資源の質を高めようとしている企業群だということがでます。
③フォロワー
フォロワーは、経営資源力も小さく、経営資源独自性も低いポジションです。
このポジションに位置する企業が経営的な観点から最も危険な状態です。規模の優位性もなく経営資源に独自性もありません。売上も利益も頭打ちの状態で、この状態を打破しなければ衰退は免れません。
④ニッチャー
ニッチャーは、経営資源力は小さいのですが、経営資源独自性が高いポジションです。
つまり、ユニークな製品・サービスを保持している企業で売上高はリーダーやチャンレンジャーと比較すると低くはなりますが、リーダーやチャレンジャーが参入できない領域を作り出し高い利益を生み出すことができます。
ニッチャーは、比較的に規模が小さい企業が生き残っていくためのポジショニングだということができます。
■まとめ
以上のように、競争地位を経営資源の質と量で4分類した、リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーについてみてきました。
V字カーブという考え方においても、リーダーやニッチャーは、比較的に高い収益性を示しますが、フォロワーは相対的に収益性が低くなる傾向があります。
これは、リーダーは規模の経済を活かした価格優位性を築くことができますし、ニッチャーは独自性のある製品・サービスで高い利益を上げることができますが、フォロワーは優位性を生み出す要素がないことに起因します。
企業は、大きくリーダーを目指すのか、ニッチャーを目指すのかによって戦い方が変わっていきます。
逆にリーダーを目指すのか、ニッチャーとなるのかという根本的な戦略を持っていないと、中途半端なフォロワーとなり、衰退の道へ進むこととなります。
何事も中途半端は良くなく、どちらに向かうのかを決めることが大切になってくるということがいえるのかもしれません。
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