- 最寄り警察署でなく警視庁捜査1課捜査のワケ
- 容疑認め逃亡恐れなしで書類送検か
- 司法判断出るまでは活動自粛か
17歳の女子高生に無理やりキスをしたなどの疑いで警視庁から書類送検された人気グループTOKIOの山口達也メンバーについてフジテレビ警視庁クラブ平松秀敏キャップが解説。
ーー今回山口メンバーは強制わいせつの疑いで書類送検されたが、どういう経緯で警視庁が捜査し、書類送検に至ったのか?
これは、もともといえば女子高生の被害届を受けて警視庁が捜査を開始したということです。
強制わいせつというのは性犯罪ですから最寄りの麻布警察署ではなく警視庁捜査1課が捜査に乗り出したということです。
ーーこれだけの著名人であるからということ?
特殊な事案と判断して警視庁捜査1課がわざわざ乗り出していった。そういうことだと思います。
無理やり飲酒させていれば立件可能性も
ーー今回は逮捕ではなくて書類送検となったが、いったいなぜ?
当初は否認していた。認めていなかったということなんですがその後、容疑を認めています。
これが一番大きいと思います。無理やりキスをするという行為は絶対許されませんが、そこまで悪質な行為ではないだろうと判断されて身柄を拘束する逮捕ではなく、書類送検にとどまったんだろうと。
もう1つ言えるのは、山口メンバーはかなり有名ですから、そうすると逃亡の恐れはありませんから。身柄を拘束するまではないだろうと。そういう見方をしたのではないかと思います。
さらに今回、被害を訴えた女子高校生に酒を勧めていたということですが、未成年ですから、これは問題になるのではないかと思います。
未成年がお酒を飲むのは法律違反なんですよね。未成年者飲酒禁止法という法律があります。
実際、山口メンバーがお酒を勧めて、女子高生が飲んでいれば、それは当然、犯罪行為にあたるだろうと思われるんですね。
ですから、今後は山口メンバーが実際どういうことをしたのかというのが慎重に判断されて、捜査が続くのかもしれない。
ーー今回は強制わいせつで書類送検となっている。しかし、飲酒については慎重に捜査を進めたうえで、もしかしたら罪になるという判断が加わるかもしれない?
可能性はあります。
強制わいせつは性犯罪ですから、それとは別に未成年にお酒を無理やり飲ませるという行為があれば、当然立件される可能性はあると思います。
司法判断が出るまでは活動自粛の可能性も
ーー今後、山口メンバーにはどのような処分が下されるのか?
山口メンバーと被害者の女子高生の間には示談が成立しているということなんです。
示談というのはいろんなケースがあるんですが、恐らく山口メンバー側が謝罪の意を示したんでしょう。
更にいうと、示談金というのもある程度、用意しないと。この2つが示談成立する大きな柱と言われていますから、実際、そういう経緯を経て示談が成立したのでしょう。
被害届を取り下げるという方向なので、実際どうなるかわかりませんが、起訴するか起訴しないかということは東京地検が判断しますが、過去のいろんな性犯罪のケースを見ると、示談が成立して被害届が取り下げられているような場合であれば起訴猶予、ようは起訴されない可能性が高い。
起訴されると正式に裁判が行われるんですが、起訴ではなくて、起訴猶予、起訴まではしませんよという処分が下される可能性が高いと思います。
ーー起訴猶予という意味合いは?
起訴すると裁判を開いて初公判をやって判決まで受けるというのが一連の刑事手続きの流れなんですが、そこまでは求めませんよと。
どういうことかというと示談をするということは被害感情がそこまで高くないですよ。被害届を取り下げるということは、そこまで私は被害感情を持っていませんよ、ということを捜査当局に示すことですから。
そうすると、そこまでして起訴して裁判するというケースはあまりありません。
普通に考えれば起訴猶予になるということだと思うんですけど、ただ起訴猶予のタイミングはわからないんですよね。
書類送検されて例えば3か月後、半年後、1年後に処分される、起訴猶予になるということがあるので、今後、山口メンバーがどのタイミングで起訴猶予になるか刑事処分が下されるかはちょっとわからないところではある。
ーー活動が制約されることも考えられる?
過去の芸能人や著名人の事案を見ると刑事処分が出るまでは活動しないようなケースが非常に多いですから、恐らくそうなることだろうと思います。
(プライムニュース イブニング4月25日放送より)