今回は、久しぶりに仕事のお話をしたいと思います。
コロンビアの学校は、4学期制。1学期は1月第3週に始まって4月第1週まで。セマナ・サンタをはさんで2学期は4月第3週から6月第2週まで。2学期と3学期の間に少し長い休暇があって、3学期は7月第1週から10月第1週まで。4学期は10月第3週から11月末まで、となっています。2学期と3学期の間に少し長い休みが入ります。
今は2学期の途中。ここにきて、かけ算の順序をどうするかという話し合いがありました。2年生の3学期にかけ算の単元が入りますから、それまでに方針を固めなければなりません。コロンビアでは、これまで「かける数×かけられる数」の順番でやっています。スペイン語国では、多くの国が言葉の順序の関係で、同じ順番を採用しているようです。
例えば、2 veces 3 = 6。これは「2回あります3が」ということで、日本とは逆です。これだけのことであれば、そのままでもいいのですが、四則計算では、足し算も引き算も割り算も、立式の際に左から右に進むのに、かけ算だけが逆行するので、必ずどこかで説明に支障が出てくるはずだと思って調べてみました。

これは2の段です。同じように10の段まで進められます。
そしたら何と、2年生で上記の方法を使ってかけ算九九を教えた直後に、逆の順番(日本方式)が出てきているのです。1~3年の先生たちのほとんどが数学の専門教育を受けていないのですが、それにしても、このおかしさに気づいてもよさそうなものですけどね。さらに学年が進んで、立式が複雑になると、今の方式では対応できずに、なし崩しに順番が変わっていきます。ここの教科書(教育省が出しているものと市販のもの)を見せながら指摘したところ、納得のおかしさ。整合性のなさ。もうメチャクチャです。ということで、日本方式の順番で教えることになりました。では、どんな表現にするか、という話になっています。


どう思いますか? すでに破たんしてるでしょ? コロンビアでは、かけ算のひっ算では、上に大きい数字を置きます。ひっ算の場合は、計算の工夫ということで説明ができますが、問題文からの立式に関しては妥協できません。途中でなし崩し的に変わるのだけはどうにかしなければならないと思います。それにしても、いきなり2桁に進むなんてムチャですよね。この学習の後は3桁の計算をやるんですよ。はっきり言って無理ですね。説明を受けてノートに写しておしまいなんです。
この後も、3年生の段階で立式で完全に順番が変わっているところがあります。分数計算では初めから日本式。2種の順番が混在して、最終的には日本式に移行していきます。
教育省が配布している教科書は、チリ版とカナダ版とシンガポール版。それぞれの国が協力して作ったものです。ちなみに、キンディオ県はカナダ版を採択。アルメニア市はシンガポール版。アルメニア市は、全校配布ですが、キンディオ県内では、配布されている学校とそうでない学校があります。配布されていない学校では、学校独自で先生用に市販の教科書を購入して指導に使っています。上記の教科書はシンガポール版(2年生)です。市販のもすごいですよ。一見きれいなんですけどね。
いろいろありますが、毎日の授業は楽しくやっています。子どもたちも1つずつ段階を踏んで進めていくやり方に慣れてきました。

2年Aメルセデス・クラス:台紙と0~9のカード、+-=★のカードをグループごとに配ります。台紙に数字と記号を組み合わせて、たし算か引き算の式を作ります。その後、+か-の部分を★で隠して、何が隠れているか当ててもらいます。次にその右側の数字も隠して、「何がかくれているかな?」メルセデスが班対抗にしたので、盛り上がりました。

こちらは2年B。グロリア・クラスの子どもたち。同じことをやっています。いつも2クラスとも私が主導して行い、各担任に補足してもらう形で進めています。
以下はグロリア・クラスの3桁の数の授業です。

100ペソコイン(厚紙で作りました)で買い物ごっこをしているところ。導入部分です。

100をどう書くか。

800は100のグループが8個分。こう書きます。
来週、彼女はデモンストレーション授業をするので、この3桁の数の授業は彼女が主導で授業を進めました。教具は全て私が準備しました。これらの試作品は、改良して全ての先生方が必要に応じて使えるように、グーグル・ドライブに保存しておきます。これらの使い方については、今後、あちこちで教員研修会を開いて一緒に考えていく予定です。子どもたちも、いつも私が写真を撮っているので、写真を撮るまでは板書を消さないようになりました。
次の週末は、ボゴタから同期の居村さんが遊びに来るので、8日ごろUPする予定です。
コロンビアの学校は、4学期制。1学期は1月第3週に始まって4月第1週まで。セマナ・サンタをはさんで2学期は4月第3週から6月第2週まで。2学期と3学期の間に少し長い休暇があって、3学期は7月第1週から10月第1週まで。4学期は10月第3週から11月末まで、となっています。2学期と3学期の間に少し長い休みが入ります。
今は2学期の途中。ここにきて、かけ算の順序をどうするかという話し合いがありました。2年生の3学期にかけ算の単元が入りますから、それまでに方針を固めなければなりません。コロンビアでは、これまで「かける数×かけられる数」の順番でやっています。スペイン語国では、多くの国が言葉の順序の関係で、同じ順番を採用しているようです。
例えば、2 veces 3 = 6。これは「2回あります3が」ということで、日本とは逆です。これだけのことであれば、そのままでもいいのですが、四則計算では、足し算も引き算も割り算も、立式の際に左から右に進むのに、かけ算だけが逆行するので、必ずどこかで説明に支障が出てくるはずだと思って調べてみました。
これは2の段です。同じように10の段まで進められます。
そしたら何と、2年生で上記の方法を使ってかけ算九九を教えた直後に、逆の順番(日本方式)が出てきているのです。1~3年の先生たちのほとんどが数学の専門教育を受けていないのですが、それにしても、このおかしさに気づいてもよさそうなものですけどね。さらに学年が進んで、立式が複雑になると、今の方式では対応できずに、なし崩しに順番が変わっていきます。ここの教科書(教育省が出しているものと市販のもの)を見せながら指摘したところ、納得のおかしさ。整合性のなさ。もうメチャクチャです。ということで、日本方式の順番で教えることになりました。では、どんな表現にするか、という話になっています。
どう思いますか? すでに破たんしてるでしょ? コロンビアでは、かけ算のひっ算では、上に大きい数字を置きます。ひっ算の場合は、計算の工夫ということで説明ができますが、問題文からの立式に関しては妥協できません。途中でなし崩し的に変わるのだけはどうにかしなければならないと思います。それにしても、いきなり2桁に進むなんてムチャですよね。この学習の後は3桁の計算をやるんですよ。はっきり言って無理ですね。説明を受けてノートに写しておしまいなんです。
この後も、3年生の段階で立式で完全に順番が変わっているところがあります。分数計算では初めから日本式。2種の順番が混在して、最終的には日本式に移行していきます。
教育省が配布している教科書は、チリ版とカナダ版とシンガポール版。それぞれの国が協力して作ったものです。ちなみに、キンディオ県はカナダ版を採択。アルメニア市はシンガポール版。アルメニア市は、全校配布ですが、キンディオ県内では、配布されている学校とそうでない学校があります。配布されていない学校では、学校独自で先生用に市販の教科書を購入して指導に使っています。上記の教科書はシンガポール版(2年生)です。市販のもすごいですよ。一見きれいなんですけどね。
いろいろありますが、毎日の授業は楽しくやっています。子どもたちも1つずつ段階を踏んで進めていくやり方に慣れてきました。
2年Aメルセデス・クラス:台紙と0~9のカード、+-=★のカードをグループごとに配ります。台紙に数字と記号を組み合わせて、たし算か引き算の式を作ります。その後、+か-の部分を★で隠して、何が隠れているか当ててもらいます。次にその右側の数字も隠して、「何がかくれているかな?」メルセデスが班対抗にしたので、盛り上がりました。
こちらは2年B。グロリア・クラスの子どもたち。同じことをやっています。いつも2クラスとも私が主導して行い、各担任に補足してもらう形で進めています。
以下はグロリア・クラスの3桁の数の授業です。
100ペソコイン(厚紙で作りました)で買い物ごっこをしているところ。導入部分です。
100をどう書くか。
800は100のグループが8個分。こう書きます。
来週、彼女はデモンストレーション授業をするので、この3桁の数の授業は彼女が主導で授業を進めました。教具は全て私が準備しました。これらの試作品は、改良して全ての先生方が必要に応じて使えるように、グーグル・ドライブに保存しておきます。これらの使い方については、今後、あちこちで教員研修会を開いて一緒に考えていく予定です。子どもたちも、いつも私が写真を撮っているので、写真を撮るまでは板書を消さないようになりました。
次の週末は、ボゴタから同期の居村さんが遊びに来るので、8日ごろUPする予定です。