2017年01月

 タイトルのTallerを辞書で調べると、仕事場とか工房とか実習室などという訳が出てきます。コロンビアでは、研修会という意味で使います。

 先週20日(金)に、Quimbayaの先生たち対象に昨年この地域だけやり残していた四則計算の研修を行いました。ここでも立式がうまくできない先生が多くみられました。四則計算は、以前ご紹介したので今回はパス。

 今週はCircasiaのLibre校で、月曜日-1年生担任、火曜日-2年生担任、水曜日-3年生担任、木曜日-4年生担任、金曜日-5年生担任、と、毎日対象を変えて、ここまでに作り上げた教師用指導書と教科書(まだ印刷配布できておらず、それぞれがグーグルドライブに保存してあるファイルからダウンロードして使います)の1学期分の中から、指導が難しそうな授業を取り上げて、模擬授業をしながら、改善点などを検討していくやり方で進めました。毎日12時半から5時半まで、途中おやつ休憩を若干入れながら、ほぼぶっ通しで研修します。6時までやった日もありました。前半は私の模擬授業。+αで、JVが提案模擬授業を行ったり、キンディオ県のコーディネーターが提案したりするパターン。後半は教材づくりです。

 先生方の学ぼうとする意欲は半端ではありません。全員が、いい授業をしたい、子どもたちを伸ばしたい、そのためにはどうすればいいか、必死に考えているのがビシバシと伝わってきます。こちらも手抜きはできません。教材、教具、板書と綿密に計画して準備して臨みました。といっても実際には参加した先生方の助けを借りながらなので、気楽に楽しみながらできました。カウンターパートのMarthaさんに聞くと、以前はこんな風ではなかったと。少しずつ少しずつ変わってきたと言っていました。ここまで来るのに、どれだけの努力があったのかと、胸が熱くなる思いです。

(1年生)「Composición y Descomposición del 9」(いくつといくつ-9)P1230531
板書はこんな感じ。全部手作りです。といっても、画像はネット上で探せるし、パソコンで作れるものも多いので楽ですよ。最初に本物のマンダリン・オレンジを9個見せて、実際に分けてもらいました。もちろん終わった後、一緒に食べました。
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赤丸の数カードづくり。この一式があると、とっても便利。作ったカードを透明シートでコーティングすると、マジックで上に書いても消せるので便利です。

(2年生)「Pictogramas y tablas」(表とグラフ)
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まず好きな遊びの枠に、自分の絵を描いて貼り付けます(絵グラフ)。それを表やグラフにしていきます。絵を描いて貼るところは特に大うけ。
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2年生は時計作り。楽しそうでしょ?

(3年生)「Determinar cuántas veces una cantidad está contenida en otra」(何倍にあたる数を求める問題)
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終わったところで、Marthaさんが従業の進め方について解説しているところ。
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この日はもう1つ。繰り下がりがある3桁のひっ算について。掛け算九九表を作る予定だったんですが、時間切れ。実物を見せて使い方をみんなで検討しました。掛け算九九のやり方は今後も議論を続けていかなけfればなりません。

(4年生)「Problema  de comparación de cantidad」(比較)
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一番高いタワーの高さが90m。タワーの高さは商業ビルの3倍。商業ビルは小学区の2倍。では、小学校の高さは?
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角度の説明に使う教具です。鋭角、直角、鈍角…ストローと用紙とホッチキスと糊があればすぐできます。

(5年生)「Volumen y Proporción」(体積と比例)
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底面は、よこ5cm×たて4cm。高さが1cm増えると体積はどうなるか? 先生方は「直方体Paralelepipedo」という名前を知りませんでした。四角柱という扱いです。面白いですね。
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教具づくりはこれ。竹ひごと粘土を使った立体づくり。三角すいもあっという間に作りました。
「早く帰って授業をしたい」とは、先生方の声。嬉しいですね。

月曜日は複式学級担任対象です。地方の小さな学校では、1人で全学年を教えています。どうもっていくか、頭が痛いところです。

そうそう、火曜日から日曜朝(今朝)まで、メデジンのシュハリでお世話になった千恵さんが遊びに来ていて、水曜日には3年生担任研修に参加してくれました。その時の写真がこれです。真ん中が私。右側が千恵さん。左側はJVの山田さん。彼も提案授業したんですよ。頑張ってます!
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 先週金曜日から教員研修が始まって、今日は2日目。対象は幼稚園と小学校1年生担任です。明日は2年生、明後日は3年生と、毎日対象学年を変えて来週月曜日まで行います。準備が大変ですし、4時間ぶっ続けでやるので、けっこう疲れます。半分は教材づくりの時間なんですけどね。応援しているNFL(アメリカンフットボール)のパッカーズがチャンピオンシップでファルコンズにいいようにやられたので、よけいに疲れが出ています。そんな時にはおいしいものを食べて元気を出さなきゃね!
 
 というわけで、今回のテーマは「コロンビアの食事あれこれ」です。
 コロンビアの食事は、お昼がメインです。スープとご飯やちょっとした野菜と肉類が一緒に盛られた一皿とジュースがセットになっています。下の写真の左側は、豆のスープ(Sopa  de frijores)。右が、ご飯(必ずついてきます)と外側が青くて太い料理用バナナの揚げたもの、トウモロコシをつぶして厚めに丸く延ばして焼いたパイサ、アボカド、チョリッソのセットです。これを、バンデハ・パイサと呼びます。豆のスープはアルメニアの名物らしいですよ。もうちょっと粒が小さなレンテハという種類の豆もあり ます。両方とも塩で味付けしています。でもお腹にたまるから注意が必要。日本人には量が多すぎ。私はレンテハの方が好きです。サンコチョというジャガイモとユカ芋とバナナが入ったスープもアルメニアの名物です。
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下は、コロンビア北部カリブ海沿いの港町サンタマルタの海岸沿いのレストランでの食事。右が魚介類がたっぷり入ったシチューみたいなスープ。左はココナッツで炊いたご飯に野菜サラダとバナナをつぶして平らに延ばして揚げたパタコン。このパタコン、時々油に浸して出してるんじゃないかと思うようなものがあります。でも、ここのはカリッとしていておいしかった!
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下の写真は、同じくカリブ海沿いの大観光都市カルタヘナ近くのビーチのレストランのもの。この国で魚というと、必ず揚げてあるんですよ。それも特大のが丸ごと出てくるので、最初はいいんですが、ちょっと閉口!
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 コロンビアは、日系移住地がある他の南米諸国と違って、日本食材が手に入りにくい国です。魚介類も冷凍ものしか手に入りません。それでも、探すといろいろ見つかるものです。首都ボゴタにはインペルマートという魚介類や日本食材を売っている大きなお店があります。そこでは、餃子やシュウマイ、納豆、味噌、ごま油、みりん、ダシの元、昆布つゆ、蕎麦にうどんに素麺、生ラーメン、春雨、お茶、カレーなどけっこういろんな種類が売られています。ボゴタ出張の時はもう大変。みんなたくさん買い込んで任地に戻っていきます。
 アルメニアで手に入るのは、カリフォルニア米、すし酢、巻き寿司用の海苔、ふりかけ、味噌、豆腐、インスタントラーメン、春雨、ビーフンくらいでしょうか。最近、Quesoya(チーズのことを「ケソ」、大豆のことを「ソジャ」と言います。この「ケソジャ」は2つの言葉を組み合わせた造語です)という、ちょっと塩味を感じるお豆腐を見つけました。カウンターパートのマルタさんが教えてくれたんです。牛乳パックみたいな容器に入って売っている日本のお豆腐の半分の値段で、しかも大豆の味がが濃縮された感じがして、おいしいんです。白菜にシイタケ、ネギにキャベツにレタスにキュウリに…(お鍋ができそうでしょ? やりましたよ!)。野菜と果物は豊富です。特に果物は初めて見るものが多くて、びっくりします。そのままでも食べますが、ジュースにして飲むことが多いようです。
 そんなこんなで、私は自分で作って食べているからいいのですが、若い協力隊員たちは下宿なので、毎日コロンビア料理を食べています。それはそれでとてもいいのですが、時々日本食が恋しくなるようなので、土曜日にカレー会をやったところ、みんな、すご~~く喜んで食べてくれました。「あ、煮物だ!」「豚カツだ!」せっかくなのでカツカレーにしたんです。ちなみにコロンビアで豚カツは見たことがありません。みんな「カレーは日本の国民食だ~!」と叫んでいました。

1月7日(土)の夜中過ぎ(正確には1月8日)に、日本から家族(夫と娘)がコロンビアにやってきました。日本を出てから半年。誕生日だなんだかんだとSkypeやLINEで交信していたものの、El Drado空港で出てくる2人を見つけた時は、ホント嬉しかった。ここまで20時間以上かけて来てくれたんですよ。たくさんのお土産を持って。南米は遠い遠いところです。

 ホテルでひと眠りして8日午後にアルメニアに移動。時差と長旅の疲れを考えて、その日はアパートでゆっくり夕食を取りました。次の日はちょっと遠出。急きょカウンターパートのマルタさんご夫妻が車を出してくださって、想定外の観光ができました。アルメニア3日目は、マルタさんが、元上司で現在コーヒー農園組合長をやっている方を紹介してくださって、こちらも急きょ彼の農園に行けることになりました。実際にコーヒーの実を採取しているところや、集めた実の殻を取って選別し、水で洗って乾燥させる過程を詳しく見せていただきました。出来上がったコーヒーの味は格別でした。

 11日~13日は首都ボゴタに移動して市内観光。雨が降ったり、高地(標高約2700m)であることと車の排気ガスによる息苦しさで、いつもほどの動きはできませんでしたが、モンセラーテの丘や黄金美術館周辺、ウサケンなど、何とか回ることができました。観光もですが、各種コロンビア料理を味わったことも旅の思い出になったと思います。あっという間に1週間が過ぎ、13日午後、2人は帰路に着きました。家族のありがたさを痛切に感じた1週間でした。
 
 まずは8月(予定)の一時帰国まで、それぞれがんばらなければね! 私もさみしがってばかりいられません。明日から1年が始まります。ここまで作り上げた指導案をパイロット校で実践して練り上げる作業の1年になります。教員研修もあちこちでやることになっています。気を引き締めて取り組んでいかなければなりません。


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アルメニア近くにはこんな展望台があるんですよ。360度見渡せます。雨が降っていて見晴らしはイマイチでしたけどね。毎日雨がよく降ります。
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コーヒー農園で。1つ1つていねいに摘み取っていきます。左側が組合長さん。コーヒーには影が必要で、そのためにバナナを植えているそうです。収入にもなりますしね。
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上部に摘み取ったコーヒーの実を入れると殻が取れて出てきます。それを左のドラムで選別して水洗い。大きい実は取り除きます。おいしくないんだそうです。それを乾燥して出荷です。
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モンセラーテの丘。ボゴタの夜景は絶品です。でも雨が降って寒かった! 富士山の8合目辺りと同じ標高。水道もガスも電気も届いています。すごい技術でしょ?
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ボゴタ、ボリーバル広場のカテドラル(大聖堂)。手前にいるのは娘です。小さくて顔がよく見えないのがミソです。

<おまけ>
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これ見てください! 子どもたちが還暦のお祝いに用意してくれたちゃんちゃんこ。すごいでしょ! アルメニアは常春なので、ちゃんちゃんこの下はTシャツで十分。



 

 1月2日にSanta MartaからBranquillaを経由してCartagenaに着きました。約4時間半。Santa MartaのホテルはRodeadero地区にあって、逆方向のCentro(ダウンタウン)にあるバスターミナルまで行って、Cartagenaのバスターミナルまでバスに乗って移動しようと思っていたのですが、ホテルのオーナーのおじさんが、「そんなことしたら、荷物抱えて大変。door to door(そんなこと言うわけないですよね。puerta a puerta)が便利だよ」というので、お願いしました。Marsolというバス会社で、全部で48000ペソ。Cartagenaではホテルの近くまで行ってくれました。これラクですよ。

 3日には、Baranquilla 方向に約1時間行ったところにルTotuma火山へのツアーに参加しました。平地に高さ20mほどの小さな山があって、そのてっぺんが直径5mくらいの広さで火口と言っていましたが、そこに泥がたまっているんです。温度は20度位で入ると気持ちい。かなりの深さだそうですが、何と浮くんです。その泥が美容に良いらしくて、みんなで泥マッサージ、面白い体験でした。 下りたら横にある湖(Cienaga)に入って泥を落とします。カメラを預かって写真を撮るのが4000ペソ、ビーチサンダル預かり料が4000ペソ、泥マッサージが同じく4000ペソ。安いでしょ? そこからCartagena方向に少し戻って海岸で昼食を取った後、少し海に入りました。水がぬるいんですよ! これがカリブの海なんですね。
 4日は城塞都市Cartagenaの市内見学。Castillo de San Felipeは城塞都市の東外側にそびえるお城です。暗い内部も見学できました。とにかく日差しが強い! その後は2階建てバスで周遊してだいたいの様子をつかんでから、城塞内を歩きまわりました。黄金博物館がここにもありました。でも、ここのはMuseo de Oro ZENÚという名前がついています。Cienaga民のことをZENÚと呼ぶようです。Albaro先生と一緒に読んだ「Juan Sábalo」を思い出しました。ここからずーっと南にある大きな湖Cienaga de Ayapelの人々の物語です。今回は無理ですが、いつか行ってみたい場所です。
 5日は船でRosario諸島に行って、シュノーケリングでサンゴ礁を見ました。熱帯魚が素晴らしい! 必見です。
 6日は見残していたPopa山の頂上にある修道院まで、市内バスなどを駆使して登ってきました。頂上から見るCartagenaの風景は絶品です。

 そして今日7日の11時半のAviancaでBogotáに移動して、今ホテルでこれを書いています。暑い熱い10日間の一人旅。よく考えると30年ぶりなんです。この間、いろんな国から来た旅行者と出会いました。今夜遅く、日本から家族がやってきます。いろんな話をするのが楽しみです。

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着いた日の夕方。ボリーバル広場(どこの街にも必ず中心に同じ名前の広場があります)で踊りを披露していました。
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Totumaは、こんな小さな山なんです。てっぺんにはそんなに大勢居られないので、順番に登ります。
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こんな感じ。泥温泉って言ったらいいんでしょうか。出て下りたら向こう側の湖で体を洗います。真水で、冷たくなくて気持ちいいですよ。
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面白いでしょう?つい3枚もUPしてしまった! このツアーで、ボリビアのラパスから来た老夫婦(と言っても私と同じ世代と仲良くなりました。
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Rosario諸島でのシュノーケリングで疲れ果てているところ。このツアーではドミニカから来たという一人旅の女性といっぱい話しました。
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Parque Espiritu del Manglar から見たPopa修道院。Popaの右下の麓にCastillo de San Felipeがあります。
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Cartagenaの象徴、時計台。ここが起点になります。私が泊まったホテルはGetsumaniという地区にあって、時計台のすぐそば。城塞の外側なんですが、歴史建造物でできた街で、保存に力を入れているとのことです。斜め前に警察署があって警察官が大勢詰めていて安全この上ない場所でした。

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城塞の中はぜ~んぶこんな感じ。
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こーんな城塞で海側全部が取り囲まれています。砲台もたくさんあります。

 皆さん 2017年あけましておめでとうございます! スペイン語では、¡Feliz Año Nuevo!
今年もよろしくお願いします!


 新年を、カリブ海に面した港町Santa Martaで迎えました。ここは一大リゾート地であり周辺観光の拠点です。着いた翌日の30日にはCentroの旧市街から港辺りを歩き回りました。ここにもMuseo de oro(黄金博物館)があって、入場は無料。Santa Martaの歴史がよくわかります。
 大晦日は朝6時から「4時間」(と、ツアー会社のお姉さんは言った!)のTayrona公園ツアーに参加して、ホテルに着いたのは夕方6時。6時から各ホテルを回って参加者をピックアップして公園入口に着いたのが7時半をだいぶまわった頃。そこで入場手続きをして、8時過ぎに歩き始めました。約3時間近く公園内を歩いて、目的地の海岸にたどり着いたのが11時。そこで昼食を含めてゆっくり散策したり泳いだり。14時に同じ道を引き返して4時過ぎに入口到着。同じコースでホテルまで。4時間というのは実際に歩く時間のことだったんですね。延びることも多々あるそうです。その後、ホテルでちょっとした食事が宿泊客にふるまわれて歓談。夜中の12時前後にあちこちで打ち上げ花火が上がって、私もホテルのオーナーや宿泊客と外でそれを見ました。この国の人たちはホントに打ち上げ花火が好きですね~。

 2日には、バスでCartagenaに移動します。途中、海沿いの大きなCienaga(沼地? 小さな湖?)を通るのが楽しみです。
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Santa MartaのCentro(ダウンタウン)
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港の側のレストランで昼食。右の海産物のCazuela(シチューみたいな煮込み料理)がとてもおいしかった! 左はココナッツで炊いたご飯と野菜サラダとバナナをつぶして揚げたパタコン。これ、定番。
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Santa Marta港で。
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Tayrona公園では、こんなところを延々と歩きます。
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到着地点の海岸。ここまでに3か所の海岸を通りました。途中、インディヘナの男の子がココヤシの実を割って売っていました。中のジュースを飲みましたが、そんなにおいしいものではありませんね。でものどの渇きをいやすのにはもってこいです。

もっと写真をご紹介したいのですが、容量に制限があるようです。ツアーではいろんな国から来た人たちと知り合いになりました。スイス、イタリア、ブラジル…。カナダ人の若者は、カナダで2年スペイン語を学んで、コロンビアに来て2週間ということでしたが、ネイティブの話し方。聞いて話すだけで、読むのは苦手だそうです。「音楽を聴いて歌うのが一番いいよ」と教えてくれました。とても参考になります。





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