過労死した従業員に鞭打つようなコメントが炎上
長谷川秀夫教授「残業100時間超で過労死は情けない」 投稿が炎上、のち謝罪
電通の新入社員の女性が過労自殺だったとして労災認定されたことが10月7日、明らかになった。奇しくも政府はこの日の閣議で2016年版の過労死等防止対策白書(過労死白書)を決定、これを受けて武蔵野大学の長谷川秀夫教授が同日、NewsPicksに「残業時間が100時間を越えたぐらいで過労死するのは情けない」などと投稿し、この発言が「無知で時代錯誤だ」などと批判を浴びた。
長谷川氏は投稿を削除した上で、8日には「私のコメントで皆様に不快な思いをさせてしまい申しわけございません」と謝罪のコメントを投稿した。
↓炎上の元になったコメント(その後削除済み)。
月当たり残業時間が100時間を越えたくらいで過労死するのは情けない。会社の業務をこなすというより、自分が請け負った仕事をプロとして完遂するという強い意識があれば、残業時間など関係ない。自分で起業した人は、それこそ寝袋を会社に持ち込んで、仕事に打ち込んだ時期があるはず。更にプロ意識があれば、上司を説得してでも良い成果を出せるように人的資源を獲得すべく最大の努力をすべき。それでも駄目なら、その会社が組織として機能していないので、転職を考えるべき。また、転職できるプロであるべき長期的に自分への投資を続けるべき。
ちょっとおおっ!
この教授の発言、あまりに酷すぎない!?
しかも、精神的に追い詰められて自殺した電通の女性に対しても容赦なく鞭打つようなコメントで、血も涙も無いような発言のように感じるんだけどっ!
彼の言っている内容に首を傾げる点はいくつもあるんだけど、その中でも特に気になってしまうのは、一般の従業員を経営者(起業家)と同じ視点で論じ、全ての立場の人間(従業員)に対しても「経営者的な思考」を押し付けようとしてしまっているように見える点だ。
もちろん、経営者として成功することを目指し、自分で会社を興そうとなれば、彼の言うように寝る時間も削り、あらゆる内容の大量の業務をこなさなければいけない時期もあるだろう。
しかし、それを全ての人間に押し付けるのはボクは間違っていると思う。
もちろん、経営者だってそれを誰かから無理強いさせられるわけでもなく、自らが経営者として成功するために自主的に行なっているはずだ。
経営者は多くの従業員を束ね、そして、従業員が働くことで自らがお金を得る仕組みを作なければいけないわけだから、もちろん、そういう厳しい時期を経験しなければならないこともあるはずだし、だからこそ、従業員が最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を整えなければならないんだ。
彼はどうも「プロ意識」というのを「経営者意識」と混同してしまっているように見受けられ、さらには、「労働環境を整えた上で、ストレスを溜めない職場作りをしなければならない」という経営者本来の役割すらも、どこかに忘れてしまっているように見える。
(そして、それができた時に初めて、従業員は”愛社精神”というものが真に芽生え、より自主的に仕事に対する情熱を持ち始めていく…ということもね。)
欧州では、従業員のストレスを溜めないための職場つくりが徹底されている
スウェーデンで1日6時間労働がスタンダードになろうとしている、その理由とは?
スウェーデンで6時間労働を取り入れる企業が増えており、話題となっている。
プライベートを充実させて効率を上げる
その理由の1つは健康問題。
実際にScience Alertのウェブサイトではアメリカ人やヨーロッパ人、オーストラリア人など60万人を8.5年間調査した、労働と健康に関する25に及ぶ研究データの分析結果を紹介している。
それによると週に55時間働く人は週に35から40時間働く人に比べ、脳梗塞のリスクが35%、冠状動脈疾患のリスクが13%も高まる結果になったという。
さらに2つ目の理由は効率の問題。
短い時間で効率よく仕事が進められるよう、従業員がプライベートな時間を充実させて体力を温存させることが大切だと考えられているようだ。
これらの理由から、スウェーデンの多くの企業はすでに6時間労働をスタンダードにするため動いているという。
その一方で、例えば、ヨーロッパ各国では特に「労働者の権利」や「ストレスを溜めない職場作り」の気運がとても高く、このように労働時間を厳しく規制し、さらにこれによる仕事の効率化や生産性の向上に力を入れているようだ。
(ニュージーランドやオーストラリアなども概ねこんな感じのようだね。)
これは、労働者一人一人が「人間らしく生きるための権利」に対する意識が強く、積極的に自己主張をしていることに加えて、企業や国などの社会全体でこういう意識が共有できていること、そして、逆にこうした方が、仕事の効率や生産性が向上することを企業や経営者自身も理解していることが背景としてあるようだ。
ボクもまさしくその通りだと思うけど、その点日本は、非論理的かつ全体主義的な思考を持っている有識者や経営者が多く存在している上に、電通のような奴隷的業態を強いる企業が大量に存在している有様だ。
それでも、実際にここまで徹底的に働かされても、(従業員側の)日本人は一向に豊かにならないし、世界的に比較してもGDPも全く上がらない。
もし本当にこのやり方が最も効率的なやり方なのなら、とっくに日本人みんなが大金持ちになっていると思うんだけど…それどころか逆に貧乏になりつつある状況だからね。
うう…何から何までヨーロッパと日本は全く違っているわね。
一体どうして、日本はここまで強いストレスや不満を多くの従業員が感じているのに、一向に奴隷的な業務体系が改善しないのかしら?
多くの若い日本の人たちが「どうすればこの状況を変えることが出来るのか?」といったことをよく理解出来ていないように見えるのと、これ以外に、ボクは「意図的に日本の国力を削ぐための力がどこかから働いているのでは?」とも感じている。
特に、戦後からしばらくの期間、日本は驚くほどの経済発展を遂げて、一時期多くの日本人が非常に豊かになった時代があった。
こうした動きに対して、日本を戦後以降コントロールしてきたグローバル資本勢力が日本がこれ以上大きな国力や影響力を持つようになるのを警戒していた可能性もあり、これらと繋がる竹中・小泉らによるグローバリストの傀儡勢力が経団連の体質を変質させた上で、ブラック企業のシステムを日本に根付かせた可能性はあるのではないだろうか…。
そんな中でも、電通の公式ツイッターが大炎上しているなど、今回ばかりは、さすがの我慢強く大人しすぎる日本人もかなり怒り始めてきているようだ。
人間としての最低限の尊厳すらも踏みにじるブラック企業をこの世から撲滅するためにも、SNSやネットメディアを通じて実名で企業名を挙げて告発するなど、安易にブラックな労働をさせづらいような環境を作ること、そして、ここまでブラック企業を野放しにしてきた安倍政権に強い怒りの声を上げ、労働環境の改善に真剣に取り組む政党を作り、これらの組織を強くしていくなど、国民自らが能動的にこうした環境作りに色々な形で参加していくのがいいんじゃないかな。
まとめ
なるほどね…中々難しいけど、私たちが本腰を入れて、これらをどうにかする流れを作っていかない限り、根本的な解決は難しいということね…。
日本の労働者にここまで強いストレスを溜めさせ、うつや死に至らしめるほどの環境を作り、それを野放しにしてきた、経営者や政治家の罪は非常に重たいと思っている。
ここまで重苦しい閉塞感が広がりつつある日本だからこそ、未来ある若い人たちが率先して、建設的かつ効率的で、快適な労働環境を確保した職場を作っていくために、多くの知恵や考えを出し合っていくのがいいのではないだろうか。
何かと閉鎖的で封建的な日本社会の中で、これを変えていくのはなかなか難しいことかと思うけど…ボクはそんな風に思っているよ。