2016年08月

 今週もいろいろありました。
 月曜日午後はモンテネグロのコレヒオ(ヘネラル・サンタンデール)を見学。創立97年だそうです。2階建てで木々に囲まれて、とても涼しい。ニワトリが飼われていました。1クラスの生徒数は多く、ほとんど30名超。40名超のクラスもあります。でも生徒がそろっていません。今日は制服が準備できてない…理由はいろいろです。校長のマンタ先生は恰幅がよく、肝っ玉母さんという感じ。そのあたりの方言をいろいろ教えてくれました。着いたとたん、昼食が出てきて、これ食べて、あれ食べてとすごいサービスなのです。そんなに食べられないですよ、ね!
 火曜日は、キンディオ大学の言語学のアルバロ先生が毎日12時から1時間、スペイン語の個人授業をしてくださることになり、その初日。「文学をやりましょう!」と、「ホァン・サバロ(Juan Sábalo)」というタイトルの1冊の本を貸してくださったのですが、それはコロンビアで神が世界を創った頃の物語でした。世界共通なんでしょうね。今コロンビア人の大多数がキリスト教徒ですが、その頃は光の神あり暗闇の神あり。日本の国生みの話と似通っています。なんといっても先生の語り口がすばらしい! 午後は、今後の仕事の相談。
 教科書と教師用指導書の作成がかなり進んできていて、それを実際に使えるようにするのが私と11月に着任する協力隊員(若い方)2名への期待です。小学校の先生たちの算数教育の現状はかなり厳しいものがあるようで、懇切丁寧な1時間ごとの指導計画を用意して実施してもらい、ベースラインを引き上げたいというのがキンディオ県の算数・数学関係者の願いなのです。掛け算の式が日本とは逆だし…う~ん、どうしたらいいのか…。今はひたすらコロンビアの指導規範や教科書(コロンビア、中南米諸国、日本)に目を通しているところです。
 ということで、今日・土曜日は午後から、カウンターパートのマルタさんとサンドラさんに誘われて、近くのサレントという町に観光に行きました。コーヒー地帯の中心地で、外国人観光客が大勢いました。私もその中の1人ですね。サンドラさんのお母さん、おばさん、甥のハビエル君(7歳)も一緒で賑やか。アンデスの中央山脈が見えて、なんとも広大ですばらしい景色でしたよ。トルーチャ(マス)の産地なので、レストランで食べましたが、とても1人で食べきれる量ではありませんでした。残りはお持ち帰り!
 そうそう、大学の正門前には、文具屋さんや学生向けの安いレストランが並んでいて、レストランでは定食(例えば、ご飯+肉+付け合わせの野菜+ジュース)が5000~6000ペソで食べられます。日本円だと200円弱で、ハンパない量です。こちらはお昼がメイン。お昼にこれだけ食べると夜はそんなに食べられません。
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ヘネラル・サンタンデール校の校長先生(左)と先生
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幼稚園部の子どもたち
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5年生(だったはず)
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校舎は2階建て。休憩時間には生徒はここで遊びます。
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キンディオ大学の正門
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サレントの展望台で。後ろに見えるのがアンデスの中央山脈
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サレントの町で。両側にお土産物屋さんがズラリ




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 2週間ぶりです。この間いろいろありました。
 8日にボゴタでアビアンカのプロペラ機に搭乗、約1時間でアルメニアに着きました。ボゴタの空気の悪さに閉口していたのでアルメニアの空気がどんなにおいしかったか!天国のようでした。正午をはさんで数時間は30度近く、あるいは少し超えるくらいまで気温が上がりますが、朝夕は20度を切ってとても涼しい。湿度がそれほど高くないので過ごしやすいし、近くに山々や緑地が広がっていてとても気持ちのいいところです。JICAコロンビア支所の清水さんと観光SVの菅原さんと私の3名。空港は市の南部にあり、タクシーで、まず菅原さんの配属先に挨拶に行き、その後ホテルへ。荷物を置いたらすぐにカウンターパートのマルタさんが迎えに来てくれて、キンディオ県庁の教育局、キンディオ大学の数学科に挨拶に行きました。とにかく大歓迎。みんなして仕事のプレッシャーをかけてくるけど、そんなことには負けません。マイペースでやります。
 9日にはアパートを決めて(入居は13日)、水曜日からキンディオ県内の小中学校(コレヒオ)を回り、授業を見せてもらっています。状況が少しわかってきました。他の中南米諸国の例にもれず、2部制。午前は6時45分開始で12時頃まで。午後は12時過ぎから17時過ぎまで。学校によって若干違いますが、それぞれ途中に20分程度休憩を挟みます。その時に生徒が飲んだり食べたりするのでけっこうゴミが散らかります。午前の部に参加の日は5時起きです。でも授業が終われば先生たちも帰宅しますから、後は自分の時間です。たいてい家に帰って家族と昼食を取るようです。午後の方々は、午前が空き時間。
 最初に行ったコレヒオでは、幼稚園、小学校2年生、4年生の複式クラスを見せてもらいました。もう1つのクラスは1・3・5年生の複式です。午後は中学部の生徒が通ってきます。ちなみにコロンビアの小学校は5年生までで、中学校が6~9年生までの4年間。農村に点在する学校は小学校だけで、全学年を1人の先生が教えています。本当に大変。
 この間、周辺地域の小規模校からアルメニア市内の大規模校まで見せてもらいました。これから少しずつ紹介していきます。
 13日にアパートに引っ越してきましたが、TVが17日、18日にやっとインターネットがつながった状況。でも、かなり迅速工事だと思いますよ。30年前のパラグアイを思えば何と恵まれていることでしょう。3LDK+3トイレ・シャワーでかなり広いので、皆さん安心して遊びに来てください。
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乗ったのはこれです。
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キンディオ県庁
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数学科の皆さん。私の向かって左側がカウンターパートのマルタさん。この方はコレヒオの数学の先生です。
後ろの列の真ん中が前任者の田川さん。任期が重なるのは珍しいのです。引継ぎができて助かります。
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・2・4年複式学級、奥に幼稚園、真ん中が2年生、手前が4年生。みんなかわいいですよ。
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モンテ・ベルデ(Monte Verde) という名前のアパート。ここの7階に住んでいます。部屋は反対側で、隣に大きなラ・ビダ公園(Parque de la vida )があります。山脈をバックに公園の緑と街並み…ベランダからの眺望は最高です!
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ラ・ビダ公園(コアラは元気です)







 今週は、火曜日に最終試験があり、金曜日にはJICAコロンビア支所の会議室で、同期SV &JV計9名が、スペイン語でのプレゼンテーションを行いました。これまでは語学学校で行っていたそうです。内容は、自己紹介、日本紹介、今後の仕事についてなど様々です。パワーポイントや説明の原稿は、前日までに作成して各クラスの先生にチェックしてもらい、発表の練習もしました。その後、私たちが通っていたUniversidad Sergio Arboleda Centro de Idioma(セルヒオ・アルボラダ大学語学センター)の所長さんと担当の先生(来られていたのは1名のみ)から修了証書をいただきました。
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 月曜日は、いよいよアルメニアに向けて出発です。エル・ドラド空港9:12発アルメニア10:15着。実飛行時間は30分程度だそうです。着いたらすぐ、配属先に挨拶に行って、その後、住居候補をいくつか見てまわる予定です。私の配属先はキンディオ県教育庁で、実務はキンディオ大学教育学部の算数プロジェクト部で行うとのこと。できるだけ早く住居を決めて落ち着きたいと思います。。

 というわけで、今日みんなで、「それぞれの任地でがんばりましょう」会をしました。蒸留酒(焼酎)をアグアルディエンテと言いますが、今日のはアニスのお酒でした。なんとも言えないいい香りのお酒です。
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 リオではオリンピックが始まりました。コロンビア-日本戦は明日です。大使館から、結果によっては危ないから外出は控えるようにと連絡がありました。
 



 金曜日で、スペイン語の授業が終わりました。この間、直説法、接続法を復習しつつ、それらを駆使して、様々なテーマで意見交換してきました。一般会話から仕事のこと、自然や環境問題、人種差別や土地利用に関する様々な立場からの意見をどう思うか、果ては戦争、ゲリラ、麻薬の問題まで、とにかくひたすら意見(opinión)を求められるのですが、テーマの深さ・重さに思わず考え込んでしまう場面が多かったです。

 来週は、火曜日の語学の最終試験と金曜日にJICA関係者他をお招きして各々10分程度のプレゼンテーションを行って全て終了、8日には任地に向かう予定です。

 最後の授業で、1本の映画を見せてくれました。タイトルは「Los colores de la montaña」2004年。そのままだと「山の色」という意味ですが、主人公の少年が、彼が通う村の小さな小学校の先生から色鉛筆のセットをプレゼントしてもらう場面があり、色鉛筆セットのことをlos coloresというので、それにかけたタイトルだと思います。その小学校では1~5年生まで(コロンビアの小学校は5年制)の全員が1つの教室で学んでいます。当然先生は1人だけ。若い女性です。しばらく先生がいなくて、やっと赴任してきた人でした。その村にはゲリラがたびたびやってきて、食料調達などしていきます(体のいい略奪)。小学校で集会を開いて村人を巻き込むのですが、参加すると、ゲリラに協力したということで兵士がやってきて参加者を殺すのです。村のあちこち埋められた地雷を踏んで、動物が死んだりもします。次々に人が死に、村人は次々に村を離れていきます。教室も空席が目立つようになり、先生も去っていきます。主人公の男の子も父親を連れ去られ(たぶん殺されたと思います)、母親と赤ん坊と一緒に逃げるところで終わりました。救いのない顛末ですが、コロンビア国内で実際に起こっていることなのだと思います。ボゴタやほかの都市部には、そうやって逃げてきた多くの人々が住み着いているのです。子どもたちは学校にも通えていないのが現状だと思います。

 本当はもう1本の映画の方を見せたかったようですが、うまく映写できなかったため変更。同じ年に公開されたもので、タイトルは「María, llena eres de gracia」。帰ってホテルでPCで見ました。説明できないくらい複雑な意味を盛り込んだタイトルです。17歳の女の子が、働いていた村の花き出荷場をやめて、ボゴタからニューヨークまで麻薬運び人をする話なのですが、なんともリアル。授業で、いくつもの隠語を教えてもらっていたので、麻薬売人にあたる言葉もすぐわかりました。

 2本とも、ネットで動画検索すると、すぐ見つけられます。私たちはボゴタの安全地帯で過ごしていますが、国内には様々な問題が山積しているということです。地域、場所にもよりますから、基本的に安全圏にいますが、できる限りの注意を払って生活、仕事をしていくつもりです。アルメニアはとてもいい所のようですよ。ご安心ください。

 今回は少々重い内容になりました。ボゴタ市内の様子を少しご紹介しましょう。
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恋人たちという名前の公園。池のほとりで多くの家族連れがバーベキューを楽しんでいます。
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シモン・ボリーバル公園。広いですよ~。向こうの池もかなり広くて、遊覧船が浮かんでいます。
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同じくシモン・ボリーバル公園。家族連れ、若者のグループでいっぱいです。
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ホテル近くのピザ屋さん。窯で焼いてくれます。ピザもパスタも絶品!
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エキジビション施設のフードコートで。2人でこれは食べきれませんでした。ごめんなさいね。
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これが昼食の定番メニューです。ボゴタでは辛いものは好まれないみたいです。
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町の郵便局。4/72のマークなんです。送料はすご~く高いとのこと。土日は閉まっています。


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