環境構築するまでに知りたかったこと
Golangの最新バージョンは?
1.10
https://golang.org/doc/devel/release.html
パッケージ管理ツールどれ使ったらいんだろう
OSSのコード眺めてるとまだgodepやglideも多いみたいだけど、最近は公式のdepを使ったほうがよさそう。depはglideからの移行も簡単。
godepとglideが無い時代からの慣習でvendoring(2014年の時点ではそれがベスト・プラクティスだったはず)を好む人もいる。というか、だいたいの著名なプロジェクトはvendoringしている。
vendoringするとしてもglide等は導入して「何をvendorに入れるか」ということはコード化しておいたほうがいいと思うので、パッケージ管理ツールは必須と思っておいたほうがよさそう。
GOPATHどこにしたらいいの?
GOPATHは、git cloneしたパッケージや、go getしたパッケージ、自分がコードを変更する可能性のある・なしにかかわらず、vendor以外のパッケージすべてをインストールする先となるディレクトリ。
Go 1.8以上
特に指定されていない場合は、
export GOPATH=$HOME/go
が設定されたものとみなされるようになった。
https://github.com/golang/go/issues/17262
基本的にはそのままでよくて、もしGOPATHを複数持ちたいのであれば、export GOPATH=変更後のGOPATHで切り替えればOK。
Go 1.5以上
GOPATH設定してないと、go getすらできないけど…。
今まではプロジェクトルート以下に依存パッケージをgo getしたいからって、苦し紛れにプロジェクトルートやその配下をGOPATHにしたりしてた。
でも、どうやらvendorが来たGolang 1.5以上は、
- GOPATHはプロジェクトルート以外(ホーム以下とかでもOK)の適当なところに設定しておく(go getしたものはそこにインストールされる)
- ついでに$GOPATH/binをPATHに追加しておく(ごれでgo installで生成されたバイナリへのパスが通せる)
- プロジェクト毎に必要なパッケージはglide get(この時点ではGOPATHを変更する必要はなし)
- scaffoldingをするようなツールがGOPATH以下に生成したソースを置いてくれることがあるので、それで都合が悪い場合は
GOPATH=$(pwd)→これはやめたほうがいいと思います- 例えば
bash -c "GOPATH=$(pwd); cobra init github.com/mumoshu/hoge" - …でこの時はいいんだけど、GOPATHが変わらない前提でワークフローが組まれているツールがあると思う
- 例えばcobra。
cobra init foo/barすると$GOPATH/src/github.com/foo/bar以下にソースが生成されて、以降のcobra hogeコマンドはそのディレクトリにcdした状態で実行される想定になっている。
- 例えば
ということでよさそう。
Rubyから来た人なら、この状態でgemコマンドと対応付けて覚えられそう。
go get/install → gem install
glide get/install → だいたいGemfileいじって、bundle install
glide update → bundle update
GOPATH以下ってどういう構成になってるはず?
自分がいま書いてるコードもGOPATH以下に置く、っていうのが他言語から来た人がハマるポイントだと思う。
- $GOPATH
- bin/
- pkg/
- src/
- gopkg.in/
- パッケージ名/
- LICENSEとか
*.goとかREADMEとか
- github.com/
- GitHubユーザ名
- GitHubレポジトリ名/
- LICENSEとか
*.goとかREADMEとか
- LICENSEとか
- <あなたのGitHubユーザ名>
- GitHubレポジトリ名/
- glide.yaml
- main.go
- その他、あなたが開発中のソフトウェアのコード
- vendor/依存先パッケージのコード(glideでとってきたやつ)
- gopkg.in/
git cloneしてきたGoパッケージはどこに置くの?
(最近少ない)自プロジェクトのサブパッケージを相対パスでimportしているプロジェクトの場合
GitHub上でforkした上で、REPO=repo; git clone git@github.com:$YOUR_GITHUB_USER/$REPO.git $GOPATH/src/github.com/$YOUR_GITHUB_USER/$REPO
forkする理由は、パッケージが被らないようにするため。既にgo getでそのGoパッケージをGOPATH以下にインストールしてあった場合、forkしてないとgo getしたものも、git cloneしたものも両方github.com/user/repoインストールすることになっちゃうので、後でやったほうが失敗してしまう。
代案として、GOPATHは複数設定できるので、ふたつ目のGOPATH以下にgit cloneする・・みたいなのも考えたけど、その場合はcobraみたいにGOPATH以下にソースをscaffoldしてくれるツール(おそらくGOPATHに2つのパスが書かれていたら、最初の一つめ以下にscaffoldすると思う)と相性悪そうなのでやってない。
同じ結論が【翻訳】プロダクション環境でのベストプラクティス - Qiitaに書いてあったけど、こういう理由でそうしてるのかは不明。
(最近多い)自プロジェクトのサブパッケージを絶対パスをimportしているプロジェクトの場合
例えば以下のリンク先のように、
https://github.com/coreos/kube-aws/blob/v0.9.2-rc.4/config/config.go#L16-L19
-
github.com/coreos/kube-awsというプロジェクトのサブパッケージが、 - 同プロジェクトの他のサブパッケージを"github.com/coreos/kube-aws/subpackage"のように絶対パスで
参照している場合、前述の方法でこれをgithub.com/mumoshu/kube-awsのようなfork先のパッケージ名にgit cloneすると、コンパイルできない。というか、fork元のパッケージがGOPATHにあったら、そちらをimportしていまう。
この場合は、二通り方法がある。一つは、「fork元とfork先をそれぞれ別のGOPATHへgit cloneする」。もう一つは「fork先はfork元の名前でgit cloneする」。
fork元とfork先をそれぞれ別のGOPATHへgit cloneする
もう何を言っているのかわからないかもしれないけど、以下のようなディレクトリ構造にするということ。
ディレクトリ名はわかりやすさのためにあえてダサくしたので、もっと良い名前があればそれを使ってください!または教えてください。
- Gopath4origin
- src
- github.com
- coreos
- kube-aws
- coreos
- github.com
- src
- Gopath4fork
- src
- github.com
- mumoshu
- kube-aws
- mumoshu
- github.com
- src
fork先を開発するときは、以下のようにfork先用に作ったGopathを$GOPATHに設定して、その下にある該当パッケージに移動して開発を進める。
export GOPATH=$HOME/Gopath4fork
cd $GOPATH/src/github.com/mumoshu/kube-aws
go build .
fork先はfork元の名前でgit cloneする
fork元がgithub.com/coreos/kube-awsで、fork先がgithub.com/mumoshu/kube-awsだったら、以下のようにfork元もfork先もgithub.com/coreos/kube-awsへgit cloneしてそこで開発をする、ということ。
mkdir $GOPATH/src/github.com/coreos
git clone git@github.com:mumoshu/kube-aws.git $GOPATH/src/github.com/coreos/kube-aws
cd $GOPATH/src/github.com/coreos/kube-aws
自分が普段開発するときは、remoteにはfork元とfork先の両方が常にある状態にしてます。
$ git remote
camilb
mumoshu
origin
上記の例だとoriginがfork元で、camilbが他の人のfork、mumoshuが自分のforkという状態にしてあります。例えば、他の人のforkは以下のように追加できますね。
$ git remote add camilb git@github.com:camilb/kube-aws.git
最初にcloneしたのがfork元レポジトリだった場合、originがfork元なので自分のforkを追加したくなりますよね。その場合は以下のようにできます。
# まだforkしてなかったら..
$ hub fork
$ git remote add mumoshu git@github.com:mumoshu/kube-aws.git
個人的には、この方法で困ってないので、こちらを推奨しておきます。
コードを書き始めるまでに知りたかったこと
依存パッケージのインストール方法がわからない
まず、プロジェクトルート以下にvendor/ディレクトリが存在して、そこに依存先パッケージのソース一式が入ってるなら、改めてパッケージインストールする必要はない。go runやgo test実行してみて、パーケージ不足のエラーがでないならOK。
パッケージ不足のエラーが出たり、vendorがなかったりする場合は以下の手順で確認する。
- プロジェクトルートに
Gopkg.tomlというファイルがある場合は、depという公式パッケージ管理ツールを使っているので、dep ensureを実行 - プロジェクトルートに
glide.yamlというファイルがある場合は、Glideというパッケージ管理ツールを使っているので、glide installを実行 - プロジェクトルートに
Godepsというディレクトリがある場合はGodepというパッケージ管理ツールを使ってるので、godep getを実行
glide install成功したのに、依存先の依存先3のパッケージが見つからない
2016/03時点では、自分で書いたコードから直接参照してる依存関係だけ解決するらしい。それが、glide.yamlに直接書かれているパッケージだけが解決される、直接書かれていないものは解決されない、というのと同義なのかな・・・?
今まで経験したパッケージ管理ツールはtransitive dependencyを勝手に解決してくれるものばかりだったので、目からうろこでした。勝手に解決しないから、k8sみたいな大きなプロジェクトの一部だけを再利用しても、依存パッケージが爆発しなくて済む、ということなのかな?それは嬉しいですね。
cliアプリ開発用のライブラリどれ使ったらいいんだろう
cli: https://github.com/codegangsta/cli
cobra: https://github.com/spf13/cobra
の2強っぽいけど、k8sとかCoreOS関係のOSSがcobra採用してるみたいなのでcobraにしました。
あと、cobraと同じ作者のviperと組み合わせると、コマンドラインフラグとYAMLファイルなどで設定をカスタマイズ可能なCLIが楽につくれます。
viper: https://github.com/spf13/viper
Godepでパッケージ管理してるプロジェクトってどうやってビルドしたらいいの?
go 1.5以降
godepはvendor/に対応している。プロジェクトのソースにvendor/ディレクトリが含まれているなら、godepにGOPATH以下を変更させなくてもビルドできるはず。(vendor/にすべての依存パッケージがgodep saveで保存されているはずなので)
vendor/が含まれるプロジェクトがgo buildでビルドできるように、godepで依存パッケージを管理しているプロジェクトはgodep go buildでビルドできるはず。
例えば、export GOPATH=$HOME/Gopathになっている場合、以下のようにする。
$ git clone git@github.com:kubernetes/contrib.git ~/Gopath/src/k8s.io/contrib
$ cd ~/Gopath/src/k8s.io/contrib/cluster-autoscaler/
$ make build
rm -f cluster-autoscaler
go get github.com/tools/godep
GOOS=linux godep go build ./...
GOOS=linux godep go build -o cluster-autoscaler
go 1.5まで
godepはglideと違ってvendorを使わないので、プロジェクト毎にGOPATHを分けるほうが安全そう。ということで、GOPATHを作ってプロジェクトをそこにcloneし、次にgodep restoreによってGOPATH以下に依存パッケジージをダウンロードさせればビルドできる。
Glideを利用する前提のGOPATHと混ざらないように注意(まざっても実害はないと思うけど・・・不要なsrcがGopathに増えてしまって、きれいに掃除できなくなると思う)。
ホーム以下にそのプロジェクト専用のGOPATHを作るには、例えば以下のようにする。
$ export GOPATH=$HOME/Gopath-適当なID
$ mkdir -p $GOPATH/src/github.com/$ORG_OR_USER
$ git clone git@github.com:$ORG_OR_USER/$REPO.git $GOPATH/src/github.com/$ORG_OR_USER/$REPO
$ cd $GOPATH/src/github.com/$ORG_OR_USER/$REPO
$ godep restore
$ make hoge
プロジェクトルート以下にGOPATHをつくればよいのでは?と思うかもしれないが、godep的にNG。
$ mkdir -p path/to/project
$ git clone git@github.com:$ORG_OR_USER/$REPO.git path/to/project
$ cd path/to/project
$ export GOPATH=$(pwd)/go
$ godep restore
$ make bulid
...
godep: [WARNING]: godep should only be used inside a valid go package directory and
godep: [WARNING]: may not function correctly. You are probably outside of your $GOPATH.
godep: [WARNING]: Current Directory: /path/to/project
godep: [WARNING]: $GOPATH: /path/to/project/go
cluster_autoscaler.go:45:2: cannot find package "github.com/golang/glog" in any of:
「インタフェースのポインタ」は定義してはならない
または、不要。
例えば、あるインタフェースInterfaceを実装するStructがあるとして、
s Struct
i Interface
のとき
s = i
は問題なく代入可能だが、
s *Struct
i *Interface
のとき
s = i
はコンパイルエラー。
インタフェースはポインタのようなもの(より正確には、インタフェースは型のポインタ+structへのポインタのようなもの)だから、ポインタのポインタへstructのポインタを代入するような意味合いになってしまう。
go - Why can't I assign a *Struct to an *Interface? - Stack Overflow
インタフェースはnilになれる&Struct、Structへのポインタどちらも代入できる
https://play.golang.org/p/GpMgPexosL
package main
import "fmt"
type Struct struct {}
type Interface interface {}
func main() {
s1 := Struct{}
s2 := &Struct{}
var i1 Interface
i1 = s1
var i2 Interface
i2 = s2
fmt.Printf("%v, %v\n", i1, i2)
//=> {}, &{}
i1, i2 = nil, nil
fmt.Printf("%v, %v\n", i1, i2)
//=> <nil>, <nil>
}
sliceはimmutableではない/appendは破壊的操作
appendはsliceを必ずしもコピーしない。言い換えると、appendするとappend先のsliceを変更してしまうこともある。具体的には、append先のsliceのサイズが足りなくなった場合に自動的にコピーされる(と思っているのですが、間違っていたら教えてください)。
あと、「sliceをコピー」と書いたが、この場合実際コピーされるのはslice(参照先配列のポインタ+長さ)の裏にある固定長配列といったほうが正しい気がする。
詳しくは以下
appendを使うときにお作法として
a := append(a, "something")
のように再代入しているからといって、appendが必ずaをコピーしているかというと、そうではない。
デプロイするまでに知りたかったこと
バイナリサイズ大きくない?
-
go build -ldflags "-s -w"を使う - upx/goupxを使ってもいいけど、起動時間が伸びる
あわせて読みたい: Shrink your Go binaries with this one weird trick
Dockerイメージのサイズ大きくない?
- 基本的にscratchイメージにGoバイナリをADDするだけにする
- scratchでだめなケースはalpineで賄えないか考える
- CGO使うならビルド時に
apk add *devで必要devパッケージを入れて静的リンク。それをscratchイメージにADD - TLSでCA証明書が必要なら、scratchではなくalpineをベースにして、apk add ca-certificates
- CGO使うならビルド時に
あわせて読みたい: Dockerで最小のGoのイメージを作成する(cgo編) - Qiita