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SUPERBOOTH 2018: Behringer、TR-808をアナログ回路で再現した「RD-808」をお披露目! TR-909クローンも現在開発中
3日にドイツ・ベルリンで開幕した世界最大のシンセサイザーの祭典、『SUPERBOOTH』。会場は昨年と同じベルリンの南側にある『Fez-Berlin』という施設ですが、出展者の大幅増加に伴い展示スペースが拡張され、ものすごい規模になっています。昨年までは9割方モジュラー・メーカーが占めていたのですが、今年はGenelecが大きなブースを構え、SpectrasonicsやSoundToys、Softubeといったソフトウェア・メーカーも多数出展。すべてのブースをくまなくチェックしていたら、3日間ではまったく足りないという印象です。
そんな『SUPERBOOTH』で、Behringerがまたまた凄い新製品をお披露目していました。最近、電子楽器の名機のクローン化に積極的に取り組んでいる同社ですが、今回初披露したのは「Rhythm Designer RD-808」というドラム・マシン。言うまでもなく、名機TR-808のクローンです。
音源部は完全にアナログ回路で、音色数やパラメーター数などは実機と同一。左下にはプログラム管理用のLEDディスプレイが備わり、またその上にはアナログ回路のローパス・フィルターと、“Wave Designer”と呼ばれるトランジェント・シェイパーが搭載されています。
入出力はメイン出力(モノ)のほか、各音色のパラ・アウト、ヘッドフォン出力、トリガー出力が3系統、MIDI入出力/スルー、USB端子、クロック入出力を装備。電源はACアダプターのようです。
ここまでのクローンが本当に生産/販売できるのか疑問ですが、他のメディアから聞いた話によると、BehringerはTR-808に続いてTR-909の開発にも着手しており、その他の名機のクローンの開発も並行して行っているとのこと。そのメディア関係者は、「Behringerは最近新しい工場も造り、かなり本気でクローン・シリーズを展開しようとしている」と言っていました。
そしてこの「Rhythm Designer RD-808」、驚きなのがその価格。何と500ユーロ以下を予定しているとのことです。
Behringerは他にも、アメリカで大ヒットを記録しているというMinimoogクローンのModel D、Pro-OneクローンのPro-One、VP-330クローンのVocoder VC340、そしてEurorackフォーマットのセミ・モジュラー・シンセサイザーNeutronを展示。『SUPERBOOTH』開幕前に話題になったSYSTEM-100クローンの展示はありませんでしたが、スタッフによると「開発は引き続き行っている」とのことでした。
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