すっかり春の陽気となった18日、江原道平昌の五輪スタジアムは大忙しだった。作業員70-80人がスタジアムの座席や本部席の屋根の解体作業をしている中、ドリルを付けた重機がコンクリートを砕く「タッタッタッタッ」という音や、大型クレーンが動く音ばかりが響く。3万5000ある移動式の座席は既にスタジアムと完全に切り離されてあちこちに積まれていた。中央のステージも木の床が消え、格子状の枠組みがあらわになっていた。大関嶺の強く冷たい風を遮ってくれた五角形スタジアムの防風設備(ポリカーボネート製)はもう撤去されていて、なくなっていた。世界中の注目を集めた平昌冬季五輪・パラリンピックが終わって1カ月で、開会式・閉会式の会場は巨大な鉄骨構造物のみになり、まるで骨だけ残った魚のようになっていた。
五輪の授賞式が行われたメダル・プラザや各競技場、大型テントといった施設の近くには、どこも工事機器や作業員たちが多く見られた。クロスカントリーやバイアスロンが行われたアルペンセンター、スキージャンプセンターも放送用簡易タワーや臨時スタンドなどが撤去されていた。スケート競技が行われた江陵の各競技場の外壁の覆い、テントや装飾もすべて取り除かれた。組織委員会のソン・チャンファン施設局長は「18日までの五輪工程率は開会式・閉会式会場で93.5%、その他の施設では90%前後だ」と語った。五輪工程率は、開幕前の準備から閉幕後の撤去・復元までをすべて合わせて100%として計算する。開会式・閉会式会場の五輪開幕時の進行状況が91.4%だったので、撤去チームの五輪は大会閉幕後から始まったということになる。開会式・閉会式会場が完全に解体されるのは6月ごろになると予想される。工程率はもともとあった陸上トラック・人工芝サッカー場が復元される11月に100%に達し、それをもって五輪が完全に終わるのだ。