スレ一覧
┗135981.君と今すぐEngaugeしたい!

このスレッドを通報する


||次|1-|新||
1:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/08 09:50

飽きたらやめます。 >>2-
Gauge0 >>2-9 Gauge1 >>10-30 Gauge2 >>31-



擬似的戦争 ミバネオ内リンク
感想は ミバネオ内リンク

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集][管理]
16:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/10 18:11

しかし、幸のエンジェラーとしての力は、
ラスト・ゴーグルを製作し、
研究室から援護する
雨面すらも下回っている。

「…何しよ…」

ただ広い雨面の家を出、する事もないので
仕方なくぼとぼと歩いていた。

「…少年…」

「あっ… あなた、さっきの」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
17:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/11 21:35

追跡していたのがバレていたのだろうか。

整った顔立ちと、真っ白な肌。
全身黒に身を包むコートに、
艶やかな黒髪。

それらが、強い感情が秘められた
金色の瞳を引き立たせていた。

「小娘をどこにやった…?」

「…え… あの子の事ですかぁ?」

「分からない」
そう答える間もなく、
幸の二の腕が少年に掴まれた。

「いいから答えろッ!」

「ひぃえぇっ!?」

幸の二の腕に、少年の力がかかる。

物凄い握力だ。
幸の力では、抵抗すら出来ない。

「小娘をさっさと捕らえる必要が
 俺にはあるんだよ…!」

「し… 知りませんよぉっ!?」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
18:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/12 15:29

「ほう、まだ嘘を付く余裕があるんだな…
 だったら…」

彼はそう言って、一度
幸を押さえつけていた右手を離し、
右胸のポケットを漁り始めた。

(抵抗するなら今しかない…!)

片手だけでも
そこそこの力がかけられているが、
両手よりは弱まった。

命の危機すら感じるこの状況下。
幸も相手の勘違いだけで
怪我等負いたくない。

しかし、和解は無理そうである。

(よく考えろ… どうすれば…)

手前の彼は、探し物が見付からないしらく
ポケットに目が行っている。

(…閃いた…!)

「えいっ!」

「!」

彼の足めがけて、
それっぽく蹴りを入れた。

ごくわずかにダメージは
与えられただろうが、
そんな物ゼロに等しい。

「それで蹴り入れたつもりかよ!?」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
19:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/12 15:48

少年はポケットの探し物を諦め、
幸にパンチをお見舞いしようとした。

(…今だっ!)

それをしゃがんでかわすと同時に、
幸の二の腕を掴む彼の左腕を、
右手で一緒に引っ張った。

「うわっ!?」

彼は突然の行動に体制を崩し、
へっぴり腰の様な体制となる。

そんな事はお構い無く、
今度は宙をすかった右腕を左手で掴んで
下に下げ、彼の左腕とクロスさせた。

「話を聞いて下さいっ!」

最後に一発、周りの視線を気にする事なく
大声で訴えれば、フルコンボだ。

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
20:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/14 19:16

「僕は、ラストの低かった少女を心配して
 追いかけてたんです。
 決して捕らえたり何てしません!
 そう言うあなたこそ悪い人じゃあ…!」

「何だと…!?」

その一言で我に返ったかと思うと、

「ったく 麗事…。
    ライズ
 あんな喧嘩腰じゃ
 あの子も怖がって逃げちゃうでしょ!」

追い撃ちをかける様に、
少年の名を呼ぶ少女の声が近付いて来た。

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
21:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/15 07:54

「その名で呼ぶなッ!
 離せ!」

「わっ!」

勢いで幸の手を振りほどき、
彼女を金色の虹彩で睨み付けた。

、俺はだって
     カナ
 言ってるだろ?」

少女は麗事… 金の言葉を聞くと、
呆れて溜め息を吐く。

「…本当それ、センスないわ…」

「はぁ!?お前に言われる筋合いは…」

若干哀れみの目で見られた金は、
口調を荒げてつっかかろうとする。

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
22:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/15 12:30

「だ か ら 、そう言う所が
 怖がられる要因何でしょうよ…」

「っ~… そうだけどよ…」

少女の正論に、
金は口に出来ない感情を伝えたいが為に、
わなわなするしかなかった。

「ごめんなさいね、少年。
 勝手に勘違いされて困ったでしょう?」

「えぇとー… 困りはしましたねぇ」

「私は 行場 杏
   ゆきば アン
 少年、一つ聞きたい事があるけど、
 いいかな?」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
23:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/15 12:47

杏と名乗った少女も、金と同じ様な
黒いワンピースを着ている。
胸元のポケットには、
琥珀の様な丸い石が輝く
黒いピンが刺さっている。

「あなたさっき、
『ラストが低い少女』って言ったわよね?
 どうして『低い』と知っていたの?」

「えっ?」

それは、思わぬ一言であった。

「ラスト値を知る事が出来るのは、
 エンジェラーだけ。
 あなたの様なエンジェラーは
 登録されていないはずだけど…」

「…エンジェラー?」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
24:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/15 13:11

『それは国家に認められた
 エンジェラーの話だ。
 国家にバレれば大変な事になる…』

(…あれぇ?
 これ、『大変な事』に…?)

雨面の言っていた事。
あの時の深刻そうな顔が脳裏をよぎる。

「そう。国家に認められた
 エンジェラーのみ、
 ラストを見る機械が与えられるのよ。
 あなた、自宅は?」

「じ、自宅…!」

『家宅調査』
そんな恐怖の言葉が、目の前に佇む。

しかし、嘘を付いて欺ける様な
状況でもないだろう。

(…嘘は付いてない程度に、
 自宅の外見を言おう…)

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
25:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/16 06:21

しかし、それが新たな誤解を招く
引き金となる事。

この時の幸は何も想像していないだろう。

「えっと… 赤い屋根で、
 結構綺麗な白い外壁の…」

「あれかしら?」

話を終える前に、遮られた。

「まぁ、確かにあれかも知れねーな」

杏達が見詰める先には、
この場所からでも見える、赤い屋根の館。

(…この辺にある豪邸って…)

…雨面の家位だ。

(…雨面の家?)

「行くわよ金」

「了解」

二人は、幸の事等お構い無しに
屋敷に向かって行く。

幸がそれに気付いたのは、
およそ三秒後であった。


「あぁー!待って下さい!
 ちょっとーっ!」



しかし、現実は非情である。

二人を停止させようとしても、
小さくなる背が止まる事はなかった。

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
26:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/19 06:48

「はぁ、はぁ…」

「おい、開けろ!」

幸が二人に追い付く頃には、
館に向かって大声が響かされていた。

「あなた、鍵持ってる?」

「も、持ってませんよ…!」

「えっ?」

杏の顔は、
『不用心』と言いたげであった。

それはそのはず。
鍵を持っているか持っていないか、
等の話ではない。

その館は幸の家ではないのだから。

「見え見えの嘘は止めときな。
 こうなったら、一度この『ビート』を
 聴かせるしかねぇよなッ!」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
27:瀝血蒼ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/19 07:03

先程も漁った右胸のポケットから、
金色のボールペンを取り出す。

(…武器じゃなかったんだ…)

いや、あの時時間がかかっていたのは、
中身が多いからだろう。

それを宙に飛ばすと、
一枚のカードとなって戻って来る。

「さぁて、始めますか!」

自身の右目に、カードを重ねる。

瞳がより一層強く輝くと、
彼は新たな世界を生み出した。


我今、新たなる時代への鼓動を鳴らし、
 自ら進む事を誓うぜ!


 さぁ、聴きなッ!

 Engauge!


(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
28:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/24 20:07

「…!」

近くにいた幸達も、
溢れる光に巻き込まれた。

彼… いや、彼らの『変わらぬ景色』が
黄金へ変わる。

雄叫びに近い轟音、
目に焼き付くネオンの嵐。

(…光が、眩しいな…)

連なる高層ビルに隠れているはずの
天井から注がれる、熱いスポットライト。

頭上に違和感はあるが、何とかそれを
直視する事が出来た。

「相変わらずここは騒がしいわね…」

技術の発展を最優先し、行き付いた先。

黄金の近代都市に、
彼らは佇んでいた。

「ッフフ…」

金は、幸に目を合わせると、
顔に笑みを浮かべる。

「…やっぱり少年、
 お前は嘘を付いてた って訳か…」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
29:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/24 20:49

「ぇっ…?」

少年は、ゆっくりと視線を
太陽から下へ動かす。

「ラストを実体化させ、
 討伐する為の架空世界・フィールド…。
 一度でもフィールドを展開されせば、
 たちまち異世界の住人になれるのさ」

言っている通り、
金と杏の服装も変わっている。

「そして俺は、この都市の王となる!
 全国民に、最ッ高のビートを
 聴かせてやるぜッ!」

頭に浮かぶ王冠、
手に持たれたギターの様な楽器。

スタッズ煌めく黒いジャケットも
王の羽織るコートみたく、裾が長い。

「そして…
 お前もその一人なんだぜ?
 路頭に迷った紳士さんよッ!」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
30:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/24 20:58

「…!?」

彼は、
『フィールドを展開した事のある者は、
 フィールド内で姿が変わる』と言った。

そして、幸の姿。

飛竜の翼を連想させる
ギザギザなカットが特徴的なベスト。
シルクハットの様な帽子のつばも
同じ様にカットされている。

(…さっき太陽を見れたのは…っ!)

頭上の違和感は、
被っていた帽子にあったのだ。

「さぁて、少年よ。
 どう言い逃れするのかな?」

そう言った国王に、
幸は口を開く他なかった。

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
31:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/25 17:13

Gauge2 国家公認エンジェラー
ゲージ2 こっかこうにんエンジェラー


「…なるほど、この家に住んでる友達が
 ラストを見る機械を造った訳ね…」

幸から杏達に話した事は、三つ。

自分が金を敵だと思い、追っていた事。
雨面が自作したゴーグルの事。
自分でラストを討伐しようとしていた事。

「で、あなたはラストを
 討伐してしまった、と…」

杏に深く溜め息を付かれ、

「私… 賢斗に連絡してくるわ。
 金。家宅捜索、任せたわよ」

どこからか得た通信機を手にして
去って行ってしまう。

「…と、言うか。
 一つー… いいですか?」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
32:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/25 17:26

「は?何だ?
 俺はとっとと家宅捜索とか止めて、
 小娘を捜さなきゃ…」

「あなた達ってー…
 国家公認のエンジェラーですか…?」

それは、何とも今さらな質問であった。
金も眉間にしわを寄せ、吐き捨てる。

「あー 言ってなかったか。俺達は、


 メリデュナルス支部から派遣された、
 国家公認のエンジェラーだぜ?」


「…」

…脳内じゃ、とっくの昔に
分かっていたはずなのだが、
改めてそう言われると。

えぇーっ!?
 あなたが国家公認の
 エンジェラーですってぇー!?

驚いてしまうのが性である。

「大声を出すな、
 俺のビートが届けられない」

「ぁ… はい」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
33:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/25 17:39

改めて静かになると、
少年はギターの弦を弾く。

『ギュイィィィン!』

「今日の最ッ高の音みたいだぜ?
 さぁ、聴きなッ

『バタン!』

聴いてるわ

 うわっ!?」

冷たき一言で現実に戻された世界。

黄金の街は一瞬にして消え、
屋敷の前に戻って来る。

「…やれやれ、騒がしいと思ったら…。
 こんな事をしてたのか、幸」

少しサイズの大きい白衣を着こなす、
ゴーグルを付けた蒼い髪の少年。

もちろん、幸は彼の名を知っている。

「ぁ… 雨面ぉ~…」

気まずく、幸はぼやかして名を呟く。

ゴーグルを頭上を上げた少年の目は、
怒りに近い炎が灯っている。

「「あーまーもー」じゃないだろ、
 他人の自宅前で何騒いでるんだ…」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
34:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
04/30 19:10

「お前がコイツの友人か…
 オレは、メリデュナルス支部から
 派遣されたエンジェラー・金だ。
 家宅捜索をしに来たぜ」

「…チッ…」

彼が機嫌悪そうに、小さく舌を打つ。

さすがに無言のままでいるのは
申し訳なく、

「雨面… ご、ごめ…」

「謝罪は後にしろ」

反省を口にしようとしたのだが、
雨面に遮られてしまう。

「金、だったか…
 どうせ隠した所で、
『国命システム』があるから無駄か」

「よく分かってるじゃねぇか」

「…はぁ」

悲しみからか、疲れからか、
雨面から深い息が吐かれる。

「仕方ない、案内するよ」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
[返信][削除][編集]
||次|1-|新||
[HOME]

- XRIE -