ノミや蚊が媒介する感染症、2004年以来3倍強に増大 米CDC

2018.05.02 Wed posted at 13:04 JST

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(CNN) 米疾病対策センター(CDC)は1日に発表した報告書で、ダニや蚊、ノミなど人の血を吸う昆虫が媒介する感染症の症例が過去10年あまりで3倍強に増え、米国で「公衆衛生問題の増大」を引き起こしていると発表した。夏に向けて虫刺されに注意するよう呼びかけている。

CDCによると、ダニや蚊などが媒介する生物由来感染症について米国で報告された症例数は、2004年の2万7388例から、16年には9万6075例へと激増した。

昆虫が媒介する細菌やウイルスなどの病原菌は、ライム病やウエストナイル熱、ジカ熱といった感染症の原因となる。

報告書を執筆したCDCのライル・ピーターセン医師は、自らが2003年、蚊に刺されてウエストナイル熱に感染した経験をもつ。「1週間以上、ひどい頭痛と高熱に見舞われ、皮膚には発疹ができてひどい状態だった」「その後も正常に戻るまでに3カ月ほどかかった」と振り返る。

世界保健機関(WHO)によると、世界では感染症の全症例の17%あまりを生物由来感染症が占め、年間70万人以上が死亡している。

ピーターセン氏によると、米全土で生物由来感染症が増えている背景には、複数の要因がある。

ダニが媒介する感染症の増加は、人の居住地が森林へと拡大していることや、温暖化によってダニの生息範囲が北へ広がり、ダニの活動シーズンも長くなっていることによる。

蚊については、「世界中で人や物の移動ペースが加速し続ける中、蚊の媒介する疾患が世界の至る所へ、わずか1日のうちに伝染できるようになった」と同氏は解説している。

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