なぜあの商品は売れた? 行列研究所が謎に迫る

水曜インタビュー劇場(GW公演):同じ「道の駅」なのに、なぜ売上格差が生まれるのか (1/6)

» 2018年05月02日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

 4月某日、南房総。クルマを運転していた記者は、ちょっと気になることがあった。「どこか面白そうなところはないかなあ」と思って地図を広げたところ、あちこちに「道の駅」があったからだ。

 20年ほど前、「道の駅」の看板を見ることは少なかったのに、なぜこんなに増えているのか。ちょっと調べたところ、道の駅は1993年に登場している。サッカーのJリーグが開幕したり、リストラという言葉が流行ったり、レインボーブリッジが開通したりするなかで、道路沿いに103駅が営業を始めたのである。

 その後、どんどん増えていって、25年目の節目にあたる今年(4月)は1145駅に。オープン当初は、1県に2駅ほどしかなかったのに、いまは25駅ほどあることになる。地図を広げると、あちこちに道の駅があることに納得である。

 「さっきから道の駅の話をしているけれど、行ったことがないから、よく分からねえよ」という人のために、簡単にご紹介しよう。道の駅とは、駐車場やトイレがある無料休憩施設のこと。駐車場とトイレは国土交通省がつくって、駐車場に面した土地に自治体が建物をつくる。そこで地元の野菜を売ったり、温泉を用意したり、食事を提供したり。運営をしているのは第三セクターや民間企業が多く、いわゆる“本部”といった組織はない。

 ……とここまで書いていて、気になることがひとつ。「道の駅」という同じ看板を掲げているのに、なぜ人気のあるところとそうでないところが存在しているのか。2012年に地域活性化センターが行った調査によると、売上高が10億円を超えるところは3%だったのに対し、5000万円未満のところは20%も存在しているのだ。

 駐車場があって、トイレがあって、レストランもある。果物も売っていて、土産品も売っている。同じような形態なのに、なぜ売上格差が広がっているのか。その謎を解くために、『道の駅 旅案内全国地図』(ゼンリン)の編集長、守屋之克さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

都内から一番近い「道の駅いちかわ」が4月にオープンした(出典:道の駅いちかわ)
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<div style="clear:both;margin:15px 0 0 0;padding:10px;">世の中には「?」が溢れている。なぜ売れているのか、なぜ話題になっているのか、なぜ行列ができているのか――。こうした疑問を解くために、編集部の土肥義則がキーマンに直接アタック! 難しい話はやわらかく、やわらかい話は真面目に、対談形式で紹介する。<div style="background:#eee;padding:5px 10px;font-size:small;margin:5px 0px 0px 0px;">※こちらのページには2015年7月以降の記事を掲載しております。<br>それより前に掲載された記事にをご覧になりたい方は「 <a href="http://bizmakoto.jp/makoto/series/1822/" style="color:#369;">2015年6月以前の記事一覧</a> 」をご覧ください。</div></div>

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