2018-05-01
■[ネット][笑えない]ブログ「余命三年時事日記」が読者を食い物にしている光景が見ていてつらい
最初は、余命3年を宣告されたという人物の愛国的なブログだった。2012年から執筆をはじめ、2013年12月に死去したことになっている。当時の読者の追悼エントリに説明があった。
『余命3年時事日記』―かずくんさん、12月9日永眠。ブログはプロジェクトメンバーで継続。 | Mew's☆
ご遺族から遺稿提供、情報提供の申し出があり、プロジェクトメンバーで検討を重ね
従来と同様という訳には行かぬまでも『継続』となったようだ。
追悼エントリが書かれるくらい人気が高かったためか、「プロジェクトメンバー」が遺稿をひきつぐと同月に報告され、ブログは更新されつづけた。
そんなブログの存在を私が知ったのは2015年ごろ、在日コリアンが7月9日に強制送還されるというデマの源流としてだ。当時にid:babkim氏がまとめている。
ネトウヨが大好きな「余命3年時事日記」は、自覚的にデマを流すデマブログ - パプキム天国
解説して下さっている方がいますので、「デマじゃない!」と主張したい方は、先にこちらをご覧下さい。
7月9日に在日韓国人が不法滞在扱いになるという意味不明なデマ : 脱「愛国カルト」のススメ
こちらも参考に。
在日コリアン強制退去デマとデマの根拠、ならびに根拠不明なリストを元にした通報により自らが刑法犯となる可能性について - Togetter
厳密には、以前から似たようなデマが流れては破綻していたが*1、2015年に強く扇動して目立っていたのが「余命三年時事日記」だった。
デマが破綻しては何度も復活したように、「余命三年時事日記」も3年目に破綻をむかえながら、babkim氏の予測どおりに復活した。
注目とともに批判をあびたためか、さすがにSo-netのブログサービスからは削除されたものの、移転後もブログは更新されつづけた。
それどころか、破綻が明らかとなった2015年12月から、青林堂で「余命プロジェクトチーム」名義の著作をいくつも出版している。
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- 作者: 余命プロジェクトチーム
- 出版社/メーカー: 青林堂
- 発売日: 2015/12/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (5件) を見る
「この妄想ブログは、100%現実化してきた! 」という著作の煽り文句は、上述のように完全に破綻しているのだが、読者は気にしないらしい。
青林堂の編集者へのパワハラ問題においては、余命プロジェクトチームは会社側についた。桜井誠氏や、はすみとしこ氏と同じように。
青林堂のパワハラ問題において、公式ツイッターや関係者ツイッターが組合を敵視している件 - 法華狼の日記
具体的には、パワハラ被害者側についた弁護士の佐々木亮氏への懲戒請求を扇動。思想は違いながらも懲戒請求を批判した別の弁護士に対しても懲戒請求を呼びかけた。
余命ベギラゴン ?懲戒請求を煽る人、煽られる人? - Togetter
@ssk_ryo: またネトウヨ諸君から960件超の懲戒請求が届いたよ。今度は単独名義だから、おそらくこの瞬間、懲戒請求された記録として日本一なんではないかな?前回の約1300件と合わせると2200くらいになるからね。あーぁ、業務妨害だよなぁ。
さらに個人情報が請求先につたわらないというデマを流して、懲戒請求をとりさげたり和解に応じないよう読者へ指示している。
意図しているかは不明だが、余命プロジェクトチームは読者を捨て駒のようにあつかっている。それでも人気は失われず、読者はコメントがブログに載せられるのを喜んでいる。
そうした転載コメントのいくつかに、気になるものがあった。「集団ストーカー」の被害をうったえるものが複数あるのだ。
私は現在も在日・反日勢力による組織的嫌がらせ(集団ストーカー・テクノロジー犯罪)を受けております。
集合住宅に住んでおりますが、反日工作員のアジトに囲まれて暮らしています。毎日指向性スピーカーなどによる騒音や、テクノロジー犯罪と思われる攻撃を受けています。外出すれば付きまとい・ストリートパフォーマンスやノイズキャンペーン・仄めかしなどの被害に遭っています。地域的に在日・反日勢力がとても多いです。
1910 2017/9/22アラカルト? – 余命三年時事日記
個人的には集団ストーカー被害者を上手く使えばいいと考えます。長年彼等と戦い続けているだけに恐怖心が皆無ですし、反撃に際して躊躇する可能性が低い。ストーカー被害者がやり返さないのは損害賠償で身銭を切りたくないだけであって、在日創価信者を恐れての事ではないですから。
7/19に集団ストーカーと記名し振込させていただきました。
コメントされただけならばブログ管理者の責任ではないかもしれないが、わざわざエントリに採用して、時には寄付金まで受けとるとなると話は違ってくる。
コメントだけでなく、「集団ストーカー」の被害をうったえて活動している個人ブログにも、「余命三年時事日記」の愛読者がいる。
余命三年時事日記に集団ストーカーの記事(コメント)が掲載 | あめんぼの集団ストーカー周知活動ブログ
以前から度々、集団ストーカー(組織的嫌がらせ)の話は、余命さんのブログに取り上げられていました。
おそらく、余命三年時事日記の読者や、保守党・愛国者を自負する方々は、被害内容の違いや被害レベルの違いはあれど、被害者が多いような気がします。
だからこそ、よりすんなり余命さんの記事を呑み込めているような気がします。(私もそうですが・・・w)
「余命三年時事日記」本は販売の12月17日以前からベストセラーです。
「集団ストーカー認知・撲滅」本と一緒に読まれると更に納得がいくと思います。
念のため、集団ストーカーの被害をうったえている人物を、政治から遠ざけるべきだとは思わない。ひとりの人格をもつ存在として認められるべきだろうし、誤っている時には批判されるのが理想だとは思っている。
しかし、デマゴギストの捨て駒として食い物にされることが自己責任だとも考えられない。「余命三年時事日記」と青林堂のふるまいは、とうてい私には許しがたい。
*1:私も2012年ごろに原型的なデマをまとめたことがある。全員が強制送還されるというものではなく、徴兵逃れのために犯罪を起こして刑務所に入るという内容だった。「在日韓国人の犯罪が増えているのは、徴兵逃れのため」というデマ - 法華狼の日記