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宇治の名刹とダム、巡ろう
お茶の京都DMO
無料のシャトルバス(1日5便)運行
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平等院、万福寺、三室戸寺と天ヶ瀬吊り橋を無料シャトルバスで巡るお茶の京都DMO(脇博一社長)主催のお気軽ツアーが5月12日(土)、13日(日)、26日(土)、27日(日)の4日間、宇治市内で開かれる。シャトルバスは平等院・天ヶ瀬吊り橋・三室戸寺・万福寺を結ぶルートを1日5回(午前10時~午後4時)運行。宇治観光ボランティアガイドが各寺を案内するほか天ヶ瀬ダムもガイドが案内する。すでにガイド付きダムツアー(4日間、各日40人)は参加申込が定員に達したため、募集を締め切る盛況ぶりで、ダム観光を展望している関係者は上々の滑り出しに手ごたえをつかんでいる。
■ダムツアー、早々に満員御礼
お茶の京都DMO(一般社団法人・京都山城地域振興社)は京都府をはじめ宇治市・城陽市など山城地域の12市町村が社員になり、山城地域の観光振興に取り組む。昨年3月設立し、京阪宇治駅の駅ビルに事務所を開設する。
名刹をつなぐシャトルバスは路線バスにないルートで試行運行。バス降車のあと御朱印が受けられる3ヶ寺ではボランティアガイドが案内する。
万福寺塔頭の4寺(宝善院、宝蔵院、瑞光院、別峰院)では特別に朱印対応を行う。バスは無料だが、拝観料、朱印料などは別途必要。
天ヶ瀬ダムは1953(昭和28)年の南山城大水害をきっかけに建設。64(同39)年に完成したアーチ式ダムで翌年から稼動。淀川への洪水量抑制や都市用水供給などの役割を果たしている。
市街地からも近い都市ダムとして親しまれ、上流側のダム湖は「鳳凰湖」の愛称があり、右岸側は天ヶ瀬森林公園が広がる。下流の放水口までの堤の高さは73㍍。建設以来、多くの観光客やハイカーなどが訪れる人気スポットの一つだ。
宇治市の観光振興計画後期アクションプラン(2018~22年度)を検討した策定委員会(委員長=坂上英彦・京都嵯峨美大教授)でもダム観光を展望した意見が挙がり、今年2月には山本正宇治市長、宇治商工会議所の山本哲治会頭、宇治市観光協会の中村藤吉会長、お茶の京都DMOの脇博一社長がトップセールスのため上京。
観光庁、文化庁、JTB本社を訪れ宇治の観光振興に向けた取り組みへの理解を求めたほか、観光庁では天ヶ瀬ダムをはじめとした近代遺産の活用について要請した経緯がある。
名刹とダムを巡る新たな企画は、こうした機運を背景に具体化したもので、満員御礼となっている「ガイド付きツアー 天ヶ瀬ダムを見に行こう!」では、ダム壁面に付けられた通路(キャットウォーク)を伝い歩き、一般には入れない放流口付近まで近づくことも組み入れた。
無料シャトルバスは「平等院発」が平等院南門~天ヶ瀬吊り橋~三室戸寺前~万福寺前。「万福寺発」が万福寺~三室戸寺~天ヶ瀬吊り橋~平等院南門前。
シャトルバス巡りを企画したお茶の京都DMOの脇社長は「利用動向を見て定番化、あるいは有料化も検討したい」としており、試行実施する取り組みに期待を寄せている。
バス運行に関する問い合わせはお茶の京都DMO(℡25・3239)まで。【岡本幸一】
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