「老けない人」は大人になっても遊んでいる

遊びと仕事は境界線が曖昧なほうがいい

子ども頃に遊んだ経験が、大人になっても役に立つ(写真:Solovyova/iStock)

2014年3月、「ハフィントンポスト」のシニアライター、キャロリン・グレゴワールが書いた1つの記事が爆発的ヒットとなった。そのタイトルは「創造性の高い人がやっている18のこと」。クリエイティブ思考の人々と習慣を探ったこの記事は瞬く間にシェアされ、フェイスブックの「いいね!」は50万にものぼった。

このことは、効率化や生産性向上ばかりが議論される時代において、創造性の重要性を改めて認識させる契機となったと言える。この記事の元となった研究を行っているペンシルベニア大学の心理学者、スコット・バリー・カウフマンとグレゴワールの新著『FUTURE INTELLIGENCE これからの時代に求められる「クリエイティブ思考」が身につく10の習慣』から、実際にクリエイティブ思考を持っている人たちの習慣をいくつか紹介しよう。

子ども時代の遊びがインスピレーションに

●1年間対話するより、1時間ともに遊んだ方が、相手の人柄はよくわかる。

――プラトン

1952年に生まれ、子ども時代を京都北西部の山村で過ごしたその少年は、いつも夢見がちだった。木切れと紐でおもちゃを作り、指人形を作っては芝居を演じ、漫画を描き、村の周囲の山や渓谷を探検した。

成長するにつれて、少年はますます多くの時間を自然の中で過ごすようになった。8歳の夏には、山を歩いていて洞窟を見つけた。その夏の間、彼はしばしばその大きく暗い洞窟にこもり、イマジネーションをめぐらせた。

大人になった彼、宮本茂は、こうした屋外での探検にインスピレーションを得て、きわめて影響力のある作品を生み出した。テレビゲームの「スーパーマリオブラザーズ」である。

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  • NO NAME4fbde0c5a89d
    バーナード・ショーさんはいいことを言っている。

    私の母親は老境に入ってからファミコンにはまり、スーパーマリオなどをプレイていて、最後まで頭がしっかりしていたが、全く興味を示さなかった父親は早々に認知症になってしまった。
    up27
    down4
    2018/5/1 12:27
  • chef1ede1cf98db
    御意
    up14
    down6
    2018/5/1 11:51
  • NO NAME676624a1791e
    好奇心旺盛で何でも楽しめる頭の柔らかい人は、生まれながらに老化しにくい遺伝子、細胞を持っているということでは?
    up6
    down1
    2018/5/1 13:10
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