2018年4月27日、中国で欧米のトークショーの翻訳などで有名な「谷大白話」氏の中国版ツイッター・微博(ウェイボー)の投稿が話題になっている。同氏は「日本の子どもは悲惨」と舌を巻いている。

同氏は恐竜が好きな子どもがいることから、日本の恐竜の図鑑を購入。ところが、「読んでみて、日本の子どもは本当に悲惨すぎると思った」としている。どういうことか。理由は恐竜の名前の表記にあった。

同氏は以前、中国語と英語が記された恐竜の本を購入していた。たとえば「Styracosaurus(スティラコサウルス)」は中国語で「戟竜」と表記する。同氏は日本もこれと同じように、漢字の呼び方(表記)があるものだと思っていたが、「実際に図鑑をめくってみたら…すべてが音訳だった!(カタカナ表記)」と衝撃を受けた様子だ。

「トリケラトプス」は中国語では「三角竜」、「ステゴサウルス」は「剣竜」、「ティラノサウルス」は「暴竜」だ。また、「オルニトミムス」は「似鳥竜」、「ディプロドクス」は「梁竜」、「パキケファロサウルス」は「腫頭竜」などと表現する。

同氏は、「世界中の子どもはある時期にみんな恐竜が好きになるようだ。比べてみると、中国語は短くてイメージもつかみやすく、覚えるのが難しくない。欧米の子どもは、単語自体は長いかもしれないが、“saurus”は『トカゲ』、“ceratops”は『顔に角がある』など、意味によって想像しやすい」とし、「だが日本の子どもたちは丸暗記するしかない。たとえば『鯊歯竜』は『カルカロドントサウルス』になり、子どもにとってはすべて意味を持たない音節…覚えるのが難しすぎる。…心が痛む」とつづっている。

ネットユーザーからは、「言葉は思考を限定するな。もしかしたら、恐竜が好きな日本の子どもの20%は、この名前の問題で恐竜研究の道をあきらめているかもしれない」といった声が寄せられる一方、「日本語を覚えながら英語も覚えられる。それも悪くない」というユーザーも。ただ、「日本式の英語(ジャパニーズイングリッシュ)と本物の英語もまた違うからね」「問題はきちんとした音訳になっていないということ」など、カタカナ表記された英語と実際の英語の発音に乖離があるため、あまり有効ではないという見方も寄せられている。

ちなみに「トリケラトプス」は日本語に訳すと「3本の角のある顔」、「ティラノサウルス」は「暴君トカゲ」となる。中国語だと「三角竜」に「暴竜」。確かにイメージはわきやすそうだ。(翻訳・編集/北田)