食品分析の重要性がクローズアップされている。消費者庁は3月末のガイドライン改正で、機能性表示食品の分析方法を原則開示とする仕組みを導入。“分析方法”の妥当性について、第三者による検証が可能な制度に転換した。また、昨年のプエラリア問題を受けて厚生労働省は、取扱企業に各活性成分の分析等を行うことなどを指導。この問題をきっかけに、品質管理における分析の重要性が増大している。2015年4月に施行された食品表示法では、栄養成分表示が義務化。2020年3月末までに、分析や計算などによって対象成分を表示する必要がある。また、健食市場で海外展開の動きが加速する中、日本とは異なる表示規制がある場合、そのレギュレーションに合致した分析は必須。こうしたことから、専門知識や分析機器、ノウハウを有する食品分析検査を行う企業・機関への依頼が増加している。
分析は商品開発に不可欠
機能性表示食品において、「分析」はエビデンス等と並ぶ最重要事項の1つだ。昨年末のガイドライン第2次改正で、成分等を特定する「定性」の必要がある機能性関与成分の場合、定性試験の分析方法を示す資料を添付することを規定。Q&Aでは、「機能性関与成分が腸内細菌などの場合、最終製品においてRAPD法やシークエンス法等により遺伝学的に特定の菌株を同定できる分析の方法を示す資料が必要である」ことなどを示した。機能性関与成分が化合物(群)の場合も必要な対応が求められる。
さらに今年3月28日のガイドライン第3次改正によって、知財などでプロテクトされる一部例外を除き、「分析方法」を原則開示とすることが決まった。既存受理品1,273品……
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栄養成分表示義務化、猶予期間あと2年
2015年4 月1 日に義務化された栄養成分表示でも、計画的な対応は欠かせない。加工食品の猶予期間は約2年後の2020年3月末。「熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量」の表示が必須になる。しかるべき計算値による表示も可能だが、分析を行う場合……
オーダーメイド分析依頼が増加
食品の分析は義務表示への対応にとどまらず、品質管理の観点から、残留農薬検査や、微生物検査、異物・異臭分析など、状況に応じて必要な項目は多い。
各分析企業・機関では、それぞれのノウハウを生かした各種依頼に対応。豊富な実績を誇る企業では、ニーズに応じたオーダーメイド分析……
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