完全にヤベエものを見た……って思ったんですよ。このライブに行ったとき。

Zepp Tokyoでの電気グルーヴのライブ「クラーケン鷹」の様子です。
電気グルーヴは、石野卓球さんとピエール瀧さんのユニット。1989年に結成。1991年にデビューした大御所アーティストです。

デビュー27年という(アラサーの人はコジコジのOP『ポケット・カウボーイ』を聴いて育ったと思う)なマエストロな2人。
「とにかくライブアレンジがヤバい」とは聞いていたんですけど、本当にヤバかったので、すごさを紹介させてください。
まず、開始5秒でお酒が飲みたくなります。

開始5秒で「ここはクラブかな? しかも深夜2時くらいの盛り上がりだな?」ってなるんです。
とにかくアルコール度数高いお酒が飲みたくなる。
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これは1年前のライブの様子ですが、現場だと、とにかく低音がきいててバッキバキなんです。アートワークも最高にかっこいい。
そういえば、ライブが始まる前にドリンクカウンターをチラチラ見ていたら、みんなビールを買ってるんですね。その理由が完全に理解できました。アルコールが欲しい。
待ってw こんなにレーザーって飛ばせるの?w

脊髄反射的にトリップしたくなる。この時、8時くらい。
なお、電気の2人は共に50歳です。
超かっこいいサウンドが好きでMVもよく見てたりするのですが、生で見たら本当にヤバかった…。
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ライブでも披露された『Baby's on Fire』。この低音がバッキバキでZeppだと脳天に来ます。できれば、出力最大で聴いてください。
そして、MCがすごい。「50になると頻尿になるぜ本当に!」と言い残してステージから消える卓球さん。ライブ序盤のことである。

一人ステージ残った瀧さん。そして口を開き…
「本当に下がゆるくなってね、チャン!ガバーン! ってなって、キュッってなる。さっき、トイレ入ったんですけど、お腹の調子悪いなと思って。そしたら、ボボーンッてこっちがでて……(以下略)そんなことを経験して、ライブに立っているわけですけど……皆さんお元気ですか?」

こんな挨拶からはじまったライブMC。しばらくすると、卓球さんがすっきりした顔でステージに戻ってきます。
会場の雰囲気を察して「トイレの話したの?」と瀧さんに聞きます。
「僕たちの楽屋にトイレがあるんですよ。それで、はいって出ようかなって思って、ちょっとずらしたら、またカーテンコール? ひゅって出ちゃって。トイレから出たら、瀧くんがいたから、『ごめんね、びしょびしょにしちゃった』って謝ったの」

楽屋のトイレでカーテンコールがあったそうです。すごい。
「こういう話って、わざわざMCでしてるって思うじゃないですか。普段してる会話よりもまともですからね」(瀧さん)
アンコールでは、ドラァグクイーンも登場\(^o^)/

90年代にオネエブームを作った日出郎さんは、電気グルーヴの2人と仲良し。1992年にリリースした「燃えろバルセロナ」を、卓球さんがリメイクしたことで、今回シークレットゲストとして呼ばれたそうです。
日出郎さんに、後日話を聞くと「私は、2時間本番に備えてたから冷静だったけど、会場全体狂ってるなって思ったわよ」と語ってくれました。
「電気グルーヴのライブって、演者だけじゃなくってお客さんにも光が向いてるから、トランス状態になるよ。音と光で惑わされて興奮するようにできてる。それで2700人が『肛門よ!』って叫ぶの。これは……山奥でやりそうな奇祭かな? そういう一番冷静な人間が女装をしてるわけですが」
そして最後には、こんな姿に。
電気の2人は、息の合い方が尋常じゃないのですが、出会ったのは16歳のとき。
「俺の話を理解できるのは瀧くんだけ!」と言う卓球さんと「うん、そうだね」と相づちをうつ瀧さんは、友達というか夫婦のよう。
卓球さんは「瀧に喜んでもらいたい」と思いながら楽曲を作っていると、過去のインタビューでも語っているほど、瀧さんのことが大好きなのです。
(なんか、このクソみあるコンビネーション、どこかで見たことあるな……)
人気アニメとコラボしたライブグッズ。ちなみに、めちゃくちゃ売れたらしいです。
バッキバキのテクノ聴きに来て、トイレの話聞いて、トランス状態になって、友情感じて、ドラァグクイーンも登場する。嫌なこととか全部ふっとんでしまいました。

往年のファンの人も、アラサーの人も、新入社員も、是非、電気のライブに行ってみてください!! なんだろ、語彙がなくなる。すごい。