yoichi_wv今回は、ニッカの蒸溜所限定ボトルから、シングルモルト余市 ウッディ&バニラを飲みます。

以前からこのブログでも書いたように、ドラマ「マッサン」のブームによって原酒不足に陥ってしまったことで、レギュラーの銘柄も大きく整理されましたが、蒸溜所限定のシングルモルト余市も例外ではなく、従来の12年物が終了し、昨年11月からノンエイジにリニューアルされました。

GWに訪れた時も、有料の試飲所や売店にはノンエイジのボトルが用意されていました。
以前に3種類の12年ものを試したので、今回も3種類まとめて買って飲み比べることにしました。

それではウッディ&バニラをストレートから試してみます。

グラスに注ぐと、液色はノンエイジにしてはかなり濃い茶褐色で、香りはバニラというよりもメロンのような芳香があります。

口に含むと、若い原酒ならではのアルコールの刺激が比較的強めに来ます。その後、名前の通りのバニラ、メロン、カカオ、モルト、樽材のホワイトオークの香りがやってきます。

味わいは、辛さが先に来るものの、レギュラーの余市ほど強くはなく、後からバニラの香りに釣られるが如く甘さが追いかけます。

ロックにすると、ストレート以上にアルコールの刺激臭が強まり、メロンの他にバナナも感じ取れるようになります。

味わいも酸味と苦味が強くなり、甘さは影を潜めます。加水が進めば苦さが薄れて甘さも広がってきます。

12年物を飲んだ時には、もっとバーボンらしいエステリーな香りも伴っていたように思えますが、ノンエイジではそれが薄まった感じで、いい意味で癖が抑えられ、甘くて飲みやすい印象に変わったように思えます。

500mL、アルコール度数は55度と高く、価格は12年ものと据え置きで6800円ほどです。
レギュラーの余市と比べても割高になったことは否めないですが、それでも熟成感が大きく衰えた印象は少なく、十分値段に釣り合ったパフォーマンスがあるように思えます。

懐が寂しい方のために、2000円台で買える180mLも売られていますので、ぜひとも余市蒸溜所のおみやげとして買ってください。

<個人的評価>
・香り A : アルコールの刺激が12年者より強いが、後からメロン、バナナ、バニラ、モルト、カカオ、ウッディと豊富な香り。
・味わい B: ストレートでは甘さが感じられるが、ロックでは苦い。加水されると再び甘さが現れる。
・総評 B: 割高になったのは否定しないが、熟成感は衰えず、価格に見合った価値あり。