文章・談話論演習

文章・談話論演習 I(2006年度新設)

この演習では「文章・談話」論に関する諸問題を個人指導するオフィス・アワーの形式にする予定で,他の研究室の院生も自由参加が可能である。

文章・談話論演習 II

この演習では,日本語のコミュニケーション能力の基礎となる「文章・談話」という言語単位の構造と機能に関する先行研究の検討を通して,各自の修士論文の研究課題をより明確なものとして設定し,それぞれの問題解決のために有効な分析の枠組みや研究方法を見出すことを主な目的としている。

授業計画

毎週、指定された2~3の文献を受講生全員があらかじめ読んでおき,発表担当者がその要旨をまとめ,研究史的な意義や問題点について報告し,それに関する意見交換を行う。また,それに関連する他の文献などもとりあげて,比較検討する議論をする。

単なる文献紹介にとどまらず,実際に文章・談話資料を分析した結果を踏まえて,各自の修士論文の研究課題について,先行研究とも関連づけて報告し,受講生同士の情報交換を行う機会を設けたい。修士課程の1・2期目の受講者を主な対象とするが,特に,2期目の受講者は,修士論文の課題と関連づけて,文献報告を行うことが期待される。また,修士課程の3・4期目と博士課程の受講者も積極的に討論に参加してほしい。

授業の最初の時間に,文献や発表担当者を決める相談をするので,前もって,興味のある文章・談話や文法関係の基本文献を用意してきてほしい。各自,最低1~2回は担当者になる義務がある。

学期末に,指定された課題に関するレポートを提出する。

教科書・参考文献

この演習で取り上げる予定の文献リストを,授業の最初の時間に配布し,その中から各自の希望を踏まえて,発表担当や順番等を決定する。まず,以下の参考書の巻末にある「参考文献リスト」から,各自の興味のある文章・談話研究に関する文献を選んでくる。

  • 寺村秀夫・他3名(編)(1990).『ケーススタディ 日本語の文章・談話』おうふう.
  • 佐久間まゆみ・他2名(編)(1997).『文章・談話のしくみ』おうふう.
  • 佐久間まゆみ(編)(2003).『朝倉日本語講座 7 文章・談話』朝倉書店.

文章・談話論演習 III

この演習では,日本語のコミュニケーションの唯一の実現形態である「文章・談話」の構造と機能に関する先行研究の成果を批判的に検討し,各自の修士論文の研究課題と研究方法とを決定し,それぞれが調査・収集した資料を分析した結果について検討して,修士論文を完成することを主な目的としている。

授業計画

毎週,各担当者の研究計画に基づく重要文献や調査・収集しつつある文章・談話資料の分析結果について,2~3名の発表担当者が問題点を中心に報告し,それに関する相互の意見交換を行う。また,それに関連する他の文献やデータなども比較検討するための討議を重ねる。

各自の研究課題に関する文章・談話資料の分析結果を踏まえて,各自の修士論文の研究計画書を作成し,受講生同士の情報交換を行う機会を設けて,中間発表のための準備を進める。3・4期目の受講生を対象とするが,修士課程1・2期目と博士課程の受講者も,オブザーバーとして,積極的に討議に参加することが期待される。

授業の最初の時間に,発表担当の順番等を決める相談をするので,各自の作成した研究計画書と文章・談話関係の文献リストを用意してきてほしい。隔週ごとに報告担当者になる可能性がある。

教科書・参考文献

  • 佐久間まゆみ(編)(2003).『朝倉日本語講座7 文章・談話』朝倉書店.
  • 仁田義雄・益岡隆志(編)(2002).『日本語の文法4 複文と談話』岩波書店.
  • 永野賢(1986).『文章論総説』朝倉書店.
  • 南不二男(1997).『現代日本語研究』三省堂.

文章・談話論演習 IV

この演習では,日本語のコミュニケーションの唯一の実現形態である「文章・談話」の構造と機能に関する先行研究の成果を踏まえて,各自の博士論文の研究課題に基づいて,調査・収集した資料を分析した成果について,考察を加え,学術論文・博士論文の形にまとめて,発表することを主要な目的としている。

授業計画

毎週,各担当者の研究計画書に基づく重要文献,あるいは,調査・収集した日本語の文章・談話資料の分析結果について,2~3名の発表担当者が報告し,それに関して意見の交換を行う。また,相互に関連する他の文献類や調査データなどについても,情報交換をしつつ,さらに研究を推進するための討議を重ねる。

各自の研究課題に関する文章・談話資料の調査・分析の結果を,修士・博士論文としてまとめて,完成するための準備を進める。博士課程の受講生を主な対象とするが,修士課程の受講者も,オブザーバーとして,積極的に参加することが期待される。

授業の最初の時間に,発表担当の順番等を決める相談をするので,各自の作成した研究計画書と文章・談話関係の文献リストを用意してきてほしい。隔週ごとに報告担当者になる可能性がある。学期末に,博士論文の研究成果の一部を400字詰めで30~40枚程度にまとめた論文を提出する。