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★ネタバレありです★
■1つだけ違和感
全体を通して共感できる事がおおく、映像的にもキャラクター的にも盛り上がった。
ただ1点、最後のオチに関しては自分の意見と食い違っていた。
そもそも、レディプレイヤー1は「Ready Player One」の名の通り…「ゲーム(エンターテインメント)がメインテーマであってVR(メディア)がメインテーマ」ではない。
ここに乖離の原因がある。
今、スマホや携帯を所持してる人はインターネットに常時接続している。
これを火曜日と木曜日休みにするのは、インターネット廃人?(聞かなくなりましたね)じゃなくても無理だと思うし、終日何も映らないテレビなどもあり得ない。
それと同様、モニター(HMD)を禁止するというのも、別段ゲームやテレビや動画が好きじゃない人にとってもただただ不便なだけである。
つまり、最後の結末を「メディアインフラ」の休みと解釈するか、「ゲーム」の休みと解釈するかで意味が変わってしまう。
ここからは岡田斗司夫先生の講座を少し引用させて頂いて…
元々、スティーブンスピルバーグ監督は大ヒットと話題にならない作品を繰り返していたそうで、自分のやりたい映画や新しい表現と、文学的作品という風に映画づくりをしている。
そして、エンターテインメントを作る人間にとって、社会現象を引き起こして町中の人がポケモンGOに夢中になってしまった世界は脅威だった。
(映画というエンタメが過去のものとなる)
つまり、街中でHMDを被ってゲームに夢中になる様はポケモンGOを意味していて、映画というエンタメがどうゲームと向き合うか?というテーマを描いていた。
だからこそ最後に「リアルはリアル」と言って、ゲームを休みにさせるメッセージを残したという分析。
これは映画を作りエンタメを追求し続けるスピルバーグ監督自身の問題だった。という事ですね。
#228表 岡田斗司夫ゼミ『GWはどの映画を見るべき?岡田斗司夫が見た映画をネタバレなしで大解説!』
なので「VR化した社会のSF」というテーマもちろんあるけど、それ以上に「ゲームはゲーム、最後はリアル」というエンタメについての作品だったという事。
確かに、ヒロインはリアルに執着していたし、冒頭に一発荒廃したリアル(映画のメタファー)を入れ込んで、最後リアルが充実する方へ持ってくのは、映画への賛歌でもあったんだなぁと思いました。
■VR社会のSF
例えば、モニターがアニメやYoutuberの動画を映す事もあれば、大学放送や教育の映像を映せるように「メディアがコンテンツを決める」わけではない。
それはVRのHMDも本質的にはモニターと同じなので、VR=ゲームとは限らない。
レディプレイヤー1は「ゲームというエンタメ」がテーマにあったのでVRの社会的な展望に関してはやや押しの弱さを感じた。
だから、個人の意見としては電脳コイルの描く社会の方がよりVRの本質をついてると思います。(電脳コイル見直そう…)
昨日は超会議の2日目でしたが、自宅からバーチャルキャストでINしてみゅみゅさんのお手伝いをしてました。(6時間以上ぶっ続けで稼働してるみゅみゅさんかなりハード)
ただ、VRなら自宅から参加して現地のイベントが手伝えるのがもう既にスゴイですよね。坪倉さんのVtuberハッカソンでも現地には居ないVRChatのプレイヤーが協力されてましたよね。
仕事の内容によっては距離の概念をなくしてVR内で仕事をこなしたりできるようになるのが、これからはじまるVR社会だと思います。
距離が縮まるだけでなく、VRが現実を再現できない事もあるように、現実ではできなくてもVRならできる事があります。
例えば、Vtuberさん(キャラクター)が家庭教師になってくれる…なんて、ドラえもんの道具でしかありえなかった話だと思いますが、今ならある程度は実現可能です。
アメリカ大陸が見つかって、その大陸で色々な産業がおこったように、今はVR大陸が発見されて色々な人が上陸し、新しい事をはじめてる段階だと思います。
アメリカ大陸は現実の土地でしたが、VR大陸はビットの世界の情報というだけでそこに本質的な違いはないと思います。
そして、超会議で1番印象的だったのが「バーチャルyoutuBARでもバーチャルキャストでも、泣いてる人が居た」という所です。
メタい事を言ってしまうと中の人が居て、オーディオファイルと解像度のある映像を見てるだけですが(そこに存在する)と脳が認識できてしまった瞬間「会えてよかったです」と発してしまう。「見れてよかったです」とは言わない。
ここってかなり重要だと思っていて、生命を錯覚した瞬間、本質的(脳の情報的に)に有機物の人と変わらないんだなぁと思います。
これまでのアニメや漫画のキャラクターは「想像上の創作物」という立場で、そこに生命を錯覚するのが難しかった。
泣きゲーとかのノベルゲームでどっぷりキャラに入り込んでしまう事はあれど、やはり受け取れる情報量が静止画とオーディオだと認識する側に錯覚させるのに至る道のりは長い。
しかし、Vtuberはそれまでのキャラクターコンテンツと決定的に違う点として、生命の息吹感?なのかなと改めて思いました。
今…レディプレイヤー1、Vtuber、VRChat、バーチャルキャスト、.cluster、SHOWROOM、Anicastなどが一同に介しているすごい面白い瞬間だと思います。
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