今年もワッシュさんの春のベストテン企画に参加いたします。
今年のテーマは「お酒」です。
うわー、わたしが1番疎いやつ〜!
でも、やるんだよ!!
- コンスタンティン(2005年、フランシス・ローレンス監督、アードベッグ)
- コンタクト・キラー(1990年、アキ・カウリスマキ監督、ウィスキーダブル)
- 凶悪(2013年、白石和彌監督、日本酒ほかいろいろ)
- 君が生きた証(2014年、ウィリアム・H・メイシー監督、マスタング・ウィート)
- ねじ式(1998年、石井輝男監督、熱燗)
- 海街diary(2015年、是枝裕和監督、手作り梅酒)
- マジカル・ガール(2014年、カルロス・ベルムト監督、不明・銘柄セーラームーン)
- キカ(1993年、ペドロ・アルモドバル監督、テキーラ・ラピド)
- ワイルド・ギャンブル(2015年、ライアン・フレック、アンナ・ボーデン監督、バーボン・銘柄ウッドフォード)
- アメリカン・ハニー (2016年、アンドレア・アーノルド監督、虫の入った謎の酒)
ちなみに、今までにわたしが参加したベストテン企画の記事はこちらです。
音楽映画ベストテン
戦争映画ベストテン
対決映画ベストテン
オールタイムベストテン
というわけで、今回の「お酒」映画。
多分もっと有名どころあるんでしょうが、マーティーニとか、アブサンとか、氷の入ったビールとか、ティーンエイジャーのホームパーティのパンチとか…。いやぁ、悩みましたね。そこまでお酒に詳しいわけでもないんで。もうかれこれ2年以上ノンアルしか飲んでないしさ〜。
以下、解説をば。
コンスタンティン (出てくるお酒:ウィスキー・銘柄アードベッグ)
サブタイトルは「神様は禁煙外来」なので(違う)、酒映画というより煙草映画かなぁという気もしますけど、キアヌ演じるコンスタンティンが愛飲しているお酒の瓶がかっこよくて、すごく印象に残っています。てっきり架空のものなのかと思っていたら、実在するものだと最近知りました…。
(詳しくはこちらのレクターさんのブログをどぞ〜)
クセがありそうだけど、どんな味なのか気になる〜!
コンタクト・キラー (出てくるお酒:ウィスキーダブル)
人生に絶望し死を望む男が、自分を殺すために殺し屋を雇う。しかし時同じくして恋に落ち…。わたしの大好きな、カウリスマキ映画です。主人公を演じるのはあの、ジャンピエールレオー!死にたがりのレオ(役名はアンリ)が、ふと入ったバーで紅茶(笑)を注文して「んなもんあるかよ!」と断られて再度注文するのが「ウィスキーダブル」。
酒なんてロクに飲めないくせに…案の定、完全に酒に飲まれます。で、勢いで人生初のナンパ!しかし、殺し屋はすでにそんな彼の命を狙っていた…!さてはて、恋に目覚め人生を謳歌しはじめた男の運命は⁉︎
わたしの感想はこちら。
凶悪 (出てくるお酒:いろいろ)
いや、酒映画って聞いて真っ先に思い浮かんだのはこれなんだけどね…。お酒のシーンは今作のハイライト、おじいさん殺害のシーン。まじで狂気過ぎで直視できない。
わたしの感想はこちら。
君が生きた証 (出てくるお酒:ビール・銘柄マスタング・ウィート)
銃乱射事件で息子を失ったサムは、息子が作曲した歌が残っていることを知る。サムはその歌を歌うことで、心の安らぎと名声を得るが…というウィリアム・H・メイシー監督による人間ドラマ。ビリー・クラダップとアントン・イェルチンの美声も聞ける最高の音楽映画でもありますので、未見の方は是非!
ビリー演じる父親サムが、好んで飲んでいるのが「マスタング・ウィート」(わたしは初めて知った)という銘柄のビールなんですが、ライブバーで初めて歌を披露する時に、ボイラーメーカー(テキーラの入ったショットグラスをビールに沈める)にして飲むんですね。このボイラーメーカーはかなり悪酔いする飲み方でして、「歌を披露すること」に対するサムの心情を如実に表しているんですよね。「酔わずにやれるか!」って言う…。映画を後半まで見ると、彼がそこまでしないと歌えなかった理由がわかって切なくなります。
ちなみにこの飲み方、ブラピの『リバーランズ・スルー・イット』でクレイグ・シェーファーがやってましたね。他にもいろんな映画で出てきますが、ザ・男の酒!って感じがします。
わたしの感想はこちら。
ねじ式 (出てくるお酒:日本酒・熱燗)
つげ義春の漫画「ねじ式」「もっきりやの少女」「やなぎ家主人」などをもとに浅野忠信主演で映像化。オープニングのキモい舞踏(?)からしてかなりアクの強い映画です。
お酒シーンは、浅野忠信演じるツベが、人里離れた飲み屋でチヨジ(つぐみ)から熱燗をお酌してもらうシーン。この時チヨジがお銚子を熱いからと浴衣の袖で押さえて持ち上げるんですが、それがなんかかわいんですよね〜。
で、そのあとそのチヨジは飲み屋の常連客からヘビーなセクハラ(なんてものじゃない)を受けるんですが、その時のつぐみさんがまぁなんとも、ロリエロいこと(笑)。
動画見つけたんで貼っておきます。
金太郎飴売りのおばさんとの会話(「これは桃太郎なのです!」「もしやあなたは僕のお母さんでは?」)とかも意味不明過ぎて爆笑。シュールさが妙にクセになる映画です。
海街diary (出てくるお酒:手作り梅酒)
我が家は毎年梅ジュースを作ってますよ。(別に対抗してない)
わたしの感想はこちら。
マジカル・ガール (出てくるお酒:不明・銘柄sailor moon)
ご存知、スペイン映画界のまどマギこと『マジカル・ガール』です。
病んだ人妻バルバラが薬を流し込む時に飲むのが「sailor moon」とラベルに書かれたお酒。架空のものだと思うので、お酒の種類は不明。透明だからウォッカか何かかなぁと思うんですが。その後、窓からオエ〜としてルイスと出会ってしまい、バルバラの、そしてルイスの娘アリシアの運命の歯車が狂い出します…しかし、その発端となるのが「正義」の戦士セーラームーンだというのが、なんとも皮肉ですね。
わたしの感想はこちら。
キカ (出てくるお酒:テキーラ・ラピド)
これまたアクの強そうな映画きました〜(笑)
まともな人がほとんど出てこない、ペドロ・アルモドバル節全開。貞操って何?ですよ。
主人公キカはそこそこいい歳なのですが、昼寝の最中に男に犯されてしまいます(どう考えても悲劇なのに、「え?4回?」とかセリフがいちいち笑わせにかかってくる…)。しかもその一部始終がテレビで流れ、ヤケになったキカがキッチンでレズビアンのメイド、フアナと飲むのがテキーラのソーダ割り「テキーラ・ラピド」。日本では「ショットガン」なんて呼ばれたりもします。『ベティ・ブルー』の最初の方でベティとゾルグが一気一気と飲んでた、アレです。
あちらは明るくて退廃的で愉快な雰囲気であるにもかかわらずどこか悲劇的なのですが、こちらのキカとフアナが飲む「テキーラ・ラピド」は悲しみや怒りを叩きつけるようでありながらもどこか陽気さが漂います。派手な衣装やインテリアのセンスもあるのでしょうが、同じお酒でも映画によって描かれ方が全く違うように思えるのが面白いですね。
ワイルド・ギャンブル (出てくるお酒:バーボン・銘柄ウッドフォード)
ライアン・レイノルズとベン・メンデルソーンがギャンブルしながら旅するロードムービーです。
これは最近観た映画なんですが、なかなかの拾い物でした。男2人が「初対面なのになんかオレたち気が合うよね!」ていう関係性だけでも楽しいのに、ベンメンデルソーンがギャンブル依存症のクズ男でさ〜…萌える!笑
こちらの映画に出てくる「ウッドフォード」というバーボンは初めて会った時に2人が注文した思い出の酒なんですね。終盤、ベンは競馬でスッて文無し状態になり、ライアンと袂を別つのですが、これで最後とばかりにポーカー台へ。そこへライアンも現れると、ベンはニヤリと笑って「ウッドフォード2つ!」と注文するのです。そうして2人は、サイコロで最後の大勝負に出ます。果たして勝利の女神は微笑むか?
Netflixにも入ってますので、気になる方は是非〜
アメリカンハニー (出てくるお酒:虫の入った謎の酒)
貧困層の女の子が詐欺まがいな雑誌販売を行う若者のグループの一員に加わり、各地を回ります。主人公スターは富裕層なカウボーイ風のおっさんたちから初めて契約を取るんですが、その時におっさんに勧められるのが瓶の底に芋虫が入った琥珀色のお酒です。
「強い酒だから女の子は飲まない方がいい」と言われるのですが、彼女は「大丈夫!」とガブガブ飲むんですねー。で、虫も食べたらもっと金払ってやるよ〜と言われ、イモムシ、食べちゃいます笑。アメリカの貧困層の若者のリアルさを垣間見れる、興味深い映画でした(ただ、ちょっと長い)。
それにしても、若い女の子が強いお酒飲んで「くぅ〜!!」って悶えてるの、なんかいいよね。…って今わたし、オヤジみたいなこと言った⁉︎
と、言うわけで以上です!
〆切は5月6日とのことですので、皆さんも是非参加してみてくださいませ〜。
来年のベストテンも、楽しみにしています!
今年がお酒と来たから、来年はもしかしたら「煙草映画」かしら?そうしたら間違いなく1位はブラッドレンフロのこの映画にするんだけど。