最近は洋画にどっぷり浸かっていましたが、今週末は久しぶりに邦画を観てきました!
その名も『いぬやしき』。
予告のCGのクオリティが去年2017年に観た『亜人』を彷彿とさせ、これは観よう!と決めていました。
原作も『GANTZ』の奥浩哉さんですしね。
あとは木梨憲武さんが主演を務めるというのも気になりますね。
「みなさんのおかげでした」での飄々としたイメージが強いので、どんな演技なのでしょうか。
いぬやしき
| 監督 | 佐藤信介 |
|---|---|
| 脚本 | 橋本裕志 |
| 出演者 | 木梨憲武 佐藤健 本郷奏多 二階堂ふみ 三吉彩花 生瀬勝久 濱田マリ 斉藤由貴 伊勢谷友介 |
| 公開 | 2018年 |
| 製作国 | 日本 |
あらすじ
定年を間近に控える冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎(木梨憲武)は会社や家庭から疎外された日々を送っていたが、ある日突然、医者から末期ガンによる余命宣言を受け、深い虚無感に襲われる。
その晩、突如墜落事故に巻き込まれ機械の体に生まれ変わった彼は、人間を遥かに超越する力を手に入れることに。一方、同じ事故に遭遇した高校生・獅子神皓(佐藤健)は、手に入れた力を己の思うがままに行使し始めていた。
自分の意志に背く人々をただただ傷付けていく獅子神と、獅子神によって傷付けられた人々を救い続ける犬屋敷。人間の本質は善なのか、それとも悪なのか・・・
強大な力を手に入れた二人が、いま、それぞれの想いで動き出す−−。(公式サイトより)
『GANTZ』などを手がける奥浩哉の漫画『いぬやしき』を実写化。
監督には『GANTZシリーズ』、『アイアムアヒーロー』、『図書館戦争シリーズ』などでおなじみの佐藤信介が務める。
また、主演はとんねるずの木梨憲武が抜擢され、共演には佐藤健や本郷奏多、三吉彩花などが並んでいます。
お父さんを大切にしよう
劇中のアクションや壮大なクライマックスよりも、序盤の日常パートがあまりにも見覚えがありすぎて(笑)、そちらのほうに気持ちがもっていかれました。
こうやって映画で描かれるくらいだから、どこのご家庭もお父さんはああいう損な役回りなんでしょうかね・・・
でも最近の若いお父さんってもっとイキイキとしているような印象を受けるから、こういう父親像というのも私たちの世代が最後で、そのうちなくなっていくのではないでしょうか。
そんなお父さんが、サイボーグとして生まれ変わって、もう一度自分の人生や家族と向き合っていく姿はジーンときますね。
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おやじ vs 高校生
突然謎の光を受けたふたりの人間の人生と、戦いを描いたSF映画。
犬屋敷と獅子神のふたりが抱く「正義」がぶつかりあうことで、正義とはなんなのか、善と悪は常に表裏一体、紙一重であることが表現されています。
ストーリーの流れは、半分以上が犬屋敷と獅子神の心情や人生を描いていて、アクションシーンはかなり最後にギュッと詰め込んでありました。
もっとサイボーグのふたりが大暴れしてくれると思っていたので、その点はやや物足りなかったです。
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ダメ親父の犬屋敷が人生を再起させていく過程も本作の見所の一つなのですが、それよりもおもしろいのが、考え方の異なる人間ふたりに同じものを与えると、正反対の結果を招くという展開もおもしろかったですね。
被害者となる犬屋敷と獅子神は、自分の人生の状況も考え方もまったく異なります。
冴えないダメ親父で、自分の人生も受け入れているやや諦念気味なところのある犬屋敷と、友人や母親を助けたい強い意思をもち、邪魔者は容赦しない考えの獅子神。
偶然なのか、映画で描きやすいテーマなのか、最近「正義ってなんだろう?」というテーマの作品をよく鑑賞します。
しかしこの手のテーマは私は苦手なんですよね〜
というのも、私結構な割合で悪役側の心境にシンパシーを感じてしまうんですよ(笑)
だから獅子神の考えや行動も理解できるし、こいつが一概に悪いかといわれるとそういうわけでもないよな〜と思っちゃいますね。
人によって「正義」の定義は異なり、どちらが善で悪と決めつけることは決してできないんですよね。
ただ考えを押し付けてはいけないし、無関係の人を巻き込むのは「エゴ」なのではないかな。
にも
本作は犬屋敷の再起物語でもありますが、獅子神のことを思うとちょっと切ない物語でもありますね。
父親として、一人の人間として再起する!
物語のメインとなるのはおやじと高校生。
獅子神の「俺が悪役で、じじいがヒーローかよ・・・」のセリフが印象的でした。
主人公はなんとおやじ!
おやじが主人公のアクション作品ってのもめずらしいですよね。
家族からも、職場からも見放された犬屋敷。
犬屋敷の味方は迷い込んできた犬の花子だけ。
そんな孤独な男がサイボーグとなったことで、人生をもう一度やり直していく姿はグッときますね。
クライマックスで、娘の麻理を必死に守ろうとする犬屋敷はめちゃくちゃかっこよかったですね〜!!
麻理を守るために全力のパワーを発揮した犬屋敷の姿、しかと目に焼き付けました。
全国の頑張るおやじたちは勇気をもらえるのではないでしょうか。
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私はというと、やや申し訳ない気持ちが心に生まれました(笑)
あそこまで父親に反抗することはありませんが、まあ、我が家の父親もあんな感じっちゃあんな感じなので、なんとなく罰が悪いですね・・・
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一方で、敵となる獅子神もなかなかかわいそうな環境で生きてきているんですよね。
両親は離婚。父親は新しい女性と再婚、幸せそうに暮らしていることに獅子神は歯がゆい思いを抱いています。
しかも、自分が大切に思っている母親は毎日パートで必死に働いて生計を立てている中、すい臓がんがみつかってしまうことでますます絶望的な気持ちになってしまうのです。
さらに獅子神の親友である安藤は学校でいじめにあっていて、それを助けてやることもできない。
獅子神も複雑な思いを抱いていて、サイボーグとなったことでその思いがやがて人々への憎しみと怒りに変わっていくのです。
犬屋敷も獅子神も孤独や少しの絶望を抱えていたけど、一度立ち止まって自分を省みた犬屋敷と、自分を省みることなく突っ走った獅子神の違いが今回のような事件に繋がったんじゃないかなと考えました。
木梨さんいいじゃないっすか!
主演に木梨憲武さんが選ばれたということで、まじで?演技できるの?とちょっと面白半分な気持ちがあったのですが(失礼)、実際にみたらなかなかよかったですね!
下手なんじゃなくて、意識して素人っぽいダメなおじさんを演じているのがよかったな〜
まあ昔はコントやってたわけだし、個展開いたりとアーティストな表現者でもあるから演技もきちんとできるんだろなあ。
「みなさんのおかげでした」も終わっちゃったし、これからは映画にもちょこちょこ出るようになるのかな?
それもよさそう。ちょっと他の役もみてみたいなと思っちゃいました。
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佐藤健さんは、『亜人』ぶり。
やっぱり演技うまいですよね〜
『亜人』では犬屋敷のようなライトサイドのキャラクターを好演していましたが、今回は完全なダークサイドのキャラクターを演じきっていました。
覚醒したときの獅子神の表情が完全に連続殺人犯の顔でゾッとしました。
演技の幅が広いんですね。さすがです。
最近ドラマでみかけないけど、映画の方にシフトチェンジしたのかな。
ちなみに佐藤健さんはもう29歳なんですよね。
さすがに高校生役はキツいだろ・・・と思っていたのですが、制服姿がものすごく似合っていて白目むきそうになりました。
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そういや犬屋敷は小日向文世さんでもいいんじゃないかな〜と思っていたのですが、小日向さんはアニメで犬屋敷の声を演じているんですね!
たまたまアニメのサイトをみて知ってびっくりしました。
しかも今回安藤役で登場した本郷奏多さんは、アニメでも安藤を演じているんですね。
アニメの方も気になってきました。
脇を固める俳優陣も、伊勢谷友介さんや生瀬勝久さん、濱田マリさんなどかなり豪華!
キャスト目当てでみるのも楽しそうですね。
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CGのクオリティはいいけど・・・
予告でのクオリティにかなり期待していたのがCG。
実際に劇場でみたときも迫力があって、圧倒されました!
かなり日本のCGもレベルアップしていますよね!
犬屋敷や獅子神の体がサイボーグになるCGも自然で違和感ないし、かなりリアルに作り込まれていました。
クライマックスの戦いではサイボーグのふたりが新宿を飛び回るのですが、このシーンがかなりおもしろかった!!
スピード感がすごくて、画面に夢中になっちゃいました。
最初は犬屋敷が飛行し慣れてなくてふらついていたのに、徐々にしっかりとした体勢で飛行している演出もよかったな。
中でも犬屋敷たちがビルの壁を走るシーンにはおおっ!となりました。
実際にふたりはビルの壁を垂直に走っているんですが、スクリーンでは犬屋敷たちがまっすぐ正面に立ってビルが下になっている構図なんですね。
あまり邦画ではみない映像の作り方で新鮮でした。
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最後には宇宙に行っちゃうぶっ飛び展開が待っているのですが、CGが綺麗だったおかげか、そこまで変な感じにならずに、終始興奮したままアクションシーンを楽しめました。
サイボーグ状態になりながらのアクションも勢いがあってよかったです!
ただ残念だったのが、予算が足りないのかアクションシーンをクライマックスに一極集中させちゃっている点ですかね。
もっと中盤でもサイボークのアクションシーンがみたかったな〜
前半と後半で違う物語みたいになっちゃってたような気がします。
にも
総評
良かった点
- 木梨憲武と佐藤健の演技
- リアルなCG
- スピード感のあるアクションシーン
今年の邦画アクションNo.1の出来なのではないでしょうか!
悪かった点
- 中盤からクライマックスにいくまでが長い
- CGのアクションシーンがやや物足りない
せっかくよくできているし、もっとサイボーグで大暴れするシーンがみたかったな!
まとめ
漫画の実写化だしどうなんだろうかと思っていましたが、なかなかおもしろかったです!
おやじが主人公というのも新鮮でよかったですね。
アクションシーンもすごくよくできていて、ひきこまれるスピード感と迫力がありました。
だからこそ、もっとアクションシーンが見たかったなという気持ちも。
原作ではどうなのか知りませんが、犬屋敷の特訓シーンとかもっとみたかったな!
キャストの演技もとてもよかったです。
今年の邦画の中でも力作なのではないでしょうか。
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