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【芸能・社会】

北野武監督に旭日小綬章 「ノーベル賞を目指します」

2018年4月29日 紙面から

春の叙勲で旭日小綬章に選ばれた北野武監督

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 政府は29日付で2018年春の叙勲受章者を発表した。今回最高位の旭日大綬章には高村正彦元外相(76)ら16人を選んだ。将棋棋士の加藤一二三さん(78)映画監督の北野武(71)らに旭日小綬章を贈る。受章者は旭日章976人、瑞宝章3175人の計4151人。このうち民間人は1906人で全体の45・9%を占めた。女性は399人で9・6%だった。民間人、女性の受章数は03年の制度改正以降で最多。

 芸術文化ではほかに、作詞家の阿木燿子(本名・木村広子)さん(72)、俳優の西田敏行(70)らが旭日小綬章を受ける。

 別枠の外国人叙勲は62カ国・地域の140人(うち女性21人)。ノーベル文学賞を受賞した英国人作家のカズオ・イシグロさん(63)が旭日重光章に。プロ野球ロッテ元監督のバレンタインさん(67)と国連児童基金(ユニセフ)アジア親善大使のアグネス・チャン(62)は旭日小綬章が決まった。

 大綬章は天皇陛下、重光章は安倍晋三首相が5月8日に皇居で授与する。

◆「身に余る光栄」次はノーベル賞!?

 事務所の独立問題で揺れた北野監督に、でっかいプレゼントが舞い込んだ。「身に余る光栄。この綬賞を糧に、より芸道に磨きをかけノーベル賞を目指します」

 シャイな監督が、ユーモアを交えた喜びのコメントを発表した。会見等の予定はないという。

 1980年代に、毒舌漫才コンビ「ツービート」として、漫才ブームをけん引。その後、明石家さんまらとフジテレビ系「オレたちひょうきん族」で人気をさらい、裏のおばけ番組「8時だョ!全員集合」を視聴率で打ち負かせた。

 1986年には「フライデー」襲撃事件で逮捕されたり、94年にバイク事故で長期療養。が、絵画、小説、映画と新たな分野で次々才能を開花させていった。

 監督作品「HANA-BI」は、ベネチア国際映画祭で日本映画では40年ぶりとなる金獅子賞を受賞。以後、カンヌ映画祭に招かれるなどフランスでも名声を築き、2010年にコマンドゥール賞を受賞した。今や「世界のキタノ」として海外で最も有名な日本人の一人。今後の創作活動に大きな弾みがつきそうだ。

 

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