Webマーケティングと一言で言っても、色々な種類があります。その中から何を、どうやっていけば良いのか?これからWebマーケティングをやろうという人にとって、難しいところではないでしょうか。
ここでは、そんなWebマーケティングの種類と特徴を、5分で分かってもらえるように解説するとともに、これからWebマーケティングをやろうとする人におすすめな実践方法を、簡単な手順も付けてまとめてみました。
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Webマーケティングとは?その重要性
まず、Webマーケティングとは何か?そして、その重要性とは何か?そこから入っていきます。
Webマーケティングとは
Webマーケティングとは、その名の通り、Web上で行う集客や販売などの一連の活動を指します。
テレビCMや雑誌広告などを通じてお客さんを呼び込み、お店に来たお客さんに商品やサービスを薦める販売活動を、全部インターネット上で行うのがWebマーケティングだとイメージしてもらえたら、分かりやすいでしょうか。
そもそも、マーケティングとは「より多くのものを、お客さんに買ってもらうための活動」であり、売り込み(セールス)をかけなくても自然とモノが売れる流れになっていることが、マーケティングの理想とされています。
このマーケティングの理想は、Webマーケティングでももちろん当てはまり、売り込まなくても自然とお客さんに買ってもらえる仕組みを作ることが、Webマーケティングの理想であり、この理想を追求することがWebマーケティングの課題です。
なぜ、Webマーケティングが重要なのか
なぜ、Webマーケティングが重要なんでしょうか?まず言えるのは、Webマーケティングがうまくいくと、マーケティングで悩みの種だったことが解消されることです。
悩みの種とはズバリ、宣伝広告費です。つまり、CMや広告などの宣伝にかけているお金です。実はこれに、とんでもない額の費用が掛かっているんです。参考までに、年間で宣伝広告費が多い会社のトップはトヨタで約4500億円だそうです。
(参考元:東洋経済オンライン、「広告宣伝費」が多いトップ300社ランキング)
2位以下を約1000億円上回ってダントツのトップですが、トップ10までの会社はすべて1000億円を超えているんです。つまりCMや広告などで、それだけのお金が動いているということです。
そこで、インターネット上でより多くの記事などを表示させるようにするという訳です。それによる宣伝効果で、うまくいけば莫大な宣伝広告費を大幅に浮かせることができるのです。
もう1つは、ネットショッピングをはじめとするEC(電子商取引)市場の急速な成長です。総務省の統計によると、2016年の国内市場規模は約15兆円で、6年前(2010年)の約2倍になっているそうです。
あなたはお買い物をするときに、Amazonや楽天などのネットショッピングサイトを利用していないでしょうか。私も、CDやDVD、本はもちろん、下手したら洋服までもAmazonなどで買うことがあるほどの、ヘビーユーザーです。
私のことはともかく、そうなっている要因は、何といってもスマートフォンが急速に普及したことが挙げられます。
これによって、実店舗で品切れのものや、遠くまで行かなければ買えないものも簡単に買えるようになって、ネットショッピングが幅広い世代の人に認知されるようになったのです。
高齢化や晩婚・非婚化などで単身世帯人口が増え続けていることも、それを後押ししています。近くにスーパーなどのない場所に住むお年寄りの方などにとって、注文したら自宅まで届けてくれるネットショッピングの存在は、ありがたいですよね。
Webマーケティングの種類
Webマーケティングは大きく分けて、下の3つの種類に分類されます。
・SEOによるマーケティング
・インターネット広告によるマーケティング
・SNSを利用したマーケティング
ここからは、それぞれの特徴についてお話ししていきます。
SEOによるマーケティング
WebマーケティングといえばSEOと言っても良いぐらい、SEOはWebマーケティングを実践する上で、切り離すことができない重要なものです。
SEOとは、「Search Engine Optimaization(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)」の略称で、日本語に訳すと「検索エンジン最適化」という意味になります。
簡単にいえばSEOとは、GoogleやYahooなどの検索エンジン(以下:Google)で、より上位に表示されるように対策を進めていくことです。そのためには、Googleに評価されるコンテンツを作らないといけないのは、言うまでもありません。
じゃあ、Googleで評価されるコンテンツとは、いったい何か?それは「検索ユーザーにとって役に立つもの」です。Googleは、次のように宣言しています。
検索ユーザーが素晴らしいサイトを見つけて情報を得る、その手助けのためにGoogleは多くの検索アルゴリズム変更を行っています。
私たちはまた、検索アルゴリズムだけの為でなく、ユーザーの為に優れたサイトを作っている方々の努力が、きちんと報われてほしいと考えています。
(Googleウェブマスター向け公式ブログ「良質なサイトをより高く評価するために」より)
このことからSEO対策を進めることは、検索ユーザーに喜んでもらえるコンテンツは何か?を考えて作ることと言えます。この、検索ユーザーのために優れたコンテンツを提供して上位表示を狙っていくSEO対策を、コンテンツSEOと呼んでいます。
SEOのメリットは、何といってもコストがかからないこと、そして一度軌道に乗って効果が出始めると、その後は継続して「濃い」ユーザーからのアクセスが見込めるということです。
あなたがGoogleで検索するときのことをイメージされたら、よく分かると思います。分からないことや調べたいこと、すぐに解決させたい問題や悩みがあって検索しますよね?
一方でSEOのデメリットとして、SEOを行うキーワードによって、効果が出るまでに時間がかかることですが、ちょっと視点を変えてみたら、そのハードルは格段と下がります。ぜひ、こちらも併せて読んでみてください。
インターネット広告によるマーケティング
2つ目は、インターネット広告によるマーケティングです。インターネット広告と言っても様々な種類がありますが、共通して言えるのは、「広告」という名前である以上、何かしらの費用が発生するということです。
ここからは、それぞれの広告をご紹介したいと思います。
リスティング広告
リスティング広告とは、日本語にすると「検索連動型広告」という意味で、Googleでキーワード検索した際に、検索画面の上部に「広告」と表示があるものを見かけると思います。それがリスティング広告です。
リスティング広告で有名なものとして、Yahoo!プロモーション広告、GoogleAdWordsがあります。キーワード単位でのオークション形式で行われ、入札額の大きい順に掲載順位が決定します。つまり、広告費が他の出稿者との入札競争で決まるということです。
検索数の多い人気キーワードほど単価が高くなる傾向にあり、クリック毎に広告費が発生することも特徴です。検索キーワードを指定して出稿できるので、場合によってはSEOと同等もしくはそれ以上のアクセスが期待できると言えます。
即効性は確かに高いと言えますが、クリックされたからと言って売上に直結する訳ではありません。というよりも、直結しない方がほとんどと言って良いでしょう。その場合でも広告費は発生してしまうので、費用対効果の面では当然ですが、SEOよりも劣ってしまいます。
ディスプレイ広告
ブログやWebサイトを見ていると、画面の両端などに広告枠が入っていたりする時がありますよね?それがディスプレイ広告です。
ディスプレイ広告は、その商品やサービスを知らない人たちに、商品の存在を認知してもらえるという特徴があります。そのため、顧客の潜在的なニーズを引き出すことができると言えます。
料金体系は、クリックされるごとに料金が発生するクリック単価制が主流です。他にも、1000回など一定の表示回数に応じて料金がかかる、インプレッション単価制をとるものもあります。
どちらも、あらかじめ入金したデポジットから課金額が引かれていく方式のため、広告費を予算内に抑えることができると言えるでしょう。
ただ、その商品やサービスを知らない人たちに認知してもらえるのは良いですが、それが検索ユーザーにとって興味のない内容だったら迷惑がられるだけになり、かえって逆効果になるでしょう。私の個人的な印象ですが、そのケースの方が圧倒的に多いように思います。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、「成果報酬型広告」のことです。もともとアフィリエイト(affiliate)は「提携する」という意味で、提携する個人ブログやメールマガジンなどに広告を掲載してもらい、そこから自社のWebサイトに誘導するのです。
そして、サイトを訪問したユーザーが問い合わせや資料請求、商品を買ったりなどのアクションを起こした場合に料金が発生するのがアフィリエイト広告です。
アフィリエイト広告を出稿する際は、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)を通して行います。主なASPとしては、A8.netやバリューコマースなどが有名です。
ASPに登録して広告を出稿すると、各サイト運営者(アフィリエイター)が、どの広告を掲載するかを選んで掲載をします。なので、当然ですが選ばれないと広告は掲載されません。せっかく出稿した広告が、全く選ばれずに掲載されないなんてこともあるのです。
他のインターネット広告と違い、アフィリエイト広告では基本的に成約されるまで料金が発生しません。そのため、他の広告と比べたら費用対効果は高いと言えますが、ASP利用料という名の固定費は存在して、それは広告の掲載がない場合でも発生します。
もう1つ、アフィリエイターがどんな集客をしているかなどは開示されないため、成果として提出されたものの質が低くなりがちなのがデメリットと言えます。
リターゲティング広告
過去にサイトに訪問してくれたユーザーに向けて広告を出すことが出来るのが、リターゲティング広告と呼ばれるものです。
他のサイトを見ていて、以前訪問したECサイトの広告が追いかけてきたという経験が、1度はあるかと思います。これは、リターゲティング広告によるものなんです。
なぜ、リターゲティング広告はユーザーを追いかけることができるのでしょうか?
それは、「cookie(クッキー)」と呼ばれる仕組みのためです。cookieとは、Webサイトの提供者側がブラウザを通じて、ユーザーの使う端末にデータを書き込んで保存させる仕組みのことです。
アカウント登録したサイトでログインするときに、IDやパスワードが最初から入力されていたりすること、ありませんか?あれがcookieだとイメージしてもらえたら、問題ありません。
リターゲティング用のタグを特定のページに埋め込み、そのページをユーザーが訪れると、ブラウザを経由してcookieがユーザーに付与されます。そのcookieからユーザーを追跡し、別のサイトの広告枠に広告を表示させることができるという訳です。
一度Webサイトを訪問したユーザーは、そこで掲載された商品・サービスに関心を持っている可能性が高く、その人に繰り返しアプローチをして成約に繋げようという考え方です。
ただ、注意しないといけないのは、そういう広告はユーザーに良い印象を持たれないことが多いということです。どこかで見たような広告が、あっちへ行ってもこっちへ行っても表示される。ハッキリ言って「うっとうしい」ですよね?
リターゲティング広告を運用する際は、ユーザーから迷惑がられない程度に、広告の表示頻度を調整したりと設定する必要があります。
ユーザーのニーズを満たすコンテンツであること
ここまでが主なインターネット広告のご紹介でしたが、どの広告でも共通して言える大切なことが、あります。
インターネット広告はほとんどが、リンクを貼って特定のサイトへ誘導しています。そのリンク先であるページのことをランディングページと呼んでいます。
インターネット広告を使ったマーケティングでは、広告そのものもそうですが、リンク先であるランディングページの最適化(LPO)も大切な作業の1つになります。
大切なのは、コンテンツSEOのくだりでもお話ししましたが、ユーザーのために優れたコンテンツを提供して、ユーザーのニーズを満たしてあげることです。自信がない方は、ぜひもう1度読み直してみてください。
SNSを利用したマーケティング
最後の3つ目は、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSをつかったマーケティングです。
最近でも、ロックバンドB’zのギタリスト松本孝弘氏が、紛失した自身のギターの情報協力をTwitterを通じて呼びかけたところ、公開から2週間足らずで奇跡的にギターが発見されたということがありました。このように、SNSの拡散力はすさまじいものがあります。
Facebookページや、Twitterで公式アカウントを立ち上げて、記事の更新情報などをそこで発信して拡散していくのです。ユーザーと近い距離で双方向のやり取りをすることができるだけでなく、アカウントは無料ですぐに開設できるため、手軽に始められるのがメリットです。
そしてもう1つ、SNSを利用したマーケテイングで特に最近の若年層向けのトレンドとして注目されているのが、インフルエンサーを活用したマーケティングです。
Twitterなどでフォロー数に対してフォロワー数が圧倒的に多いアカウントや、更新するたびに信じられない数のいいね!やリツイートが付くアカウントを、見たことあると思います。
こういう人たちはSNS上で強い影響力を持つことから、インフルエンサーと呼ばれています。そのインフルエンサーに依頼してプロモーションを協力してもらうというものです。
インフルエンサーに協力依頼する費用がもちろん発生しますが、自分のビジネスのターゲットとインフルエンサーのファン属性が合っていれば、爆発的な拡散効果が十分期待できます。
もし、あなたがそういったインフルエンサーとコネクションがある、もしくはあなた自身がインフルエンサーまでいかなくても、ある程度たくさんの反応が返ってくるアカウントを所有していたら、この方法はかなり有効な戦略と言えるでしょう。
ただし、くどくなりますが、それに必要なのはユーザーのニーズを満足させる圧倒的に優れたコンテンツです。それがなければ、どんなに影響力が高くてフォロワーの多いインフルエンサーにプロモーションを依頼しても、その後の共感や拡散には発展していかないでしょう。
結局のところ、どうやってWebマーケティングを行っていけば良いのか?
Webマーケティングの種類と、その特徴をお話ししてきましたが、結局どうやってWebマーケティングを行っていくのが良いのか?ここからは、これからWebマーケティングをやろうとしている人に向けて、Webマーケティングの実践法をご紹介していきたいと思います。
SEOとSNSの合わせ技
結論から言うと、ベストな方法はSEOとSNSの合わせ技です。コンテンツSEOを実践していき、公開したコンテンツをSNSで積極的に広めて、ターゲットとする人たちに知ってもらい、ファンになってもらうという方法です。
なぜか?それは、「SEOを利用したマーケティング」でお話しした、Googleの方針でも明らかだからです。おさらいのために、もう1度引用します。
検索ユーザーが素晴らしいサイトを見つけて情報を得る、その手助けのためにGoogleは多くの検索アルゴリズム変更を行っています。
私たちはまた、検索アルゴリズムだけの為でなく、ユーザーの為に優れたサイトを作っている方々の努力が、きちんと報われてほしいと考えています。
このようにGoogle自ら、ユーザーのための素晴らしいサイト作りを推奨しているのです。それを重要視したコンテンツSEOを実践していくのが効果的なのは、火を見るよりも明らかですよね?
そして何より、ネットユーザーはこういった質の高いコンテンツを求めています。SNSが広く普及して、ユーザーを満足させる質の高いコンテンツが拡散されやすくなったのです。
GoogleはSNSでの評価を重視するので、SNSで広く拡散されたコンテンツは優先的に上位表示されるという訳です。
このことからも、SEOとSNSの合わせ技を行うことで、プラスの循環が生み出されるのです。SEOとSNSの合わせ技がいかに重要か、分かっていただけると思います。
Webマーケティングを行っていく手順
Webマーケティングのベストな実践方法をお話ししましたが、どういう手順を踏んでいくのか?その簡単な流れをお話ししていきます。
ブログを開設する
まず、やるべきことはブログを開設することです。なぜならブログこそが、お金をかけずに高い宣伝効果を発揮できるベストなツールだからです。そのブログですが、WordPressをお勧めします。
なぜ、WordPressなのか?それは、初心者でも簡単にプロっぽいデザインのブログが作れることと、何よりGoogleがWordPressを推奨しているということです。
WordPressを使うには、どうしたら良いか?詳しくは、こちらで解説しています。
SNSで公式アカウントを作る
ブログを開設したら、SNSで記事更新情報などを配信するためのアカウントを作ります。FacebookならFacebookページ、TwitterやInstagramなら専用のアカウントになります。
簡単な作業なので、ここではそれぞれのアカウント作成の手順は省略します。
キーワードを決める
ブログを開設したら、ターゲットとなる人たちのニーズをリサーチします。結論から言うと、ターゲットのニーズ=検索窓に入力するキーワード、です。
なぜか?Googleで検索するとき、「ダイエットの効果的な方法が知りたい」など、ハッキリとした目的(=ニーズ)があるからです。それを推察してキーワードを決めることが、Webマーケティング攻略のカギなのです。
こちらの記事も参考にして、キーワードを絞り込んでみてください。
コンテンツを作る
キーワードを決めたら、それをもとにコンテンツ(ブログ記事)を作っていきます。
重要なのは、キーワードにマッチした内容であることと、そのキーワードで訪問したユーザーを満足させること。これに尽きます。
いきなり、ユーザーのニーズを満足させるコンテンツと言われても、ハードルが高いと思います。こちらの記事を参考にしてみると良いと思います。
SNSで、コンテンツを広める
コンテンツを公開したら、SNSで作成した配信用アカウントで更新情報を流しましょう。ここまでのことを、徹底的に繰り返していくだけです。
最初はほとんどアクセスがないかもしれませんが、記事が書きたまっていくに従い、フォロワーやファンが増えていき、その人たちが広めてくれるようになります。
さいごに
Webマーケティングの種類と、それぞれの特徴、そしてどうやってWebマーケティングをやっていけば良いのか?ということを、お話ししていきました。
この記事が、これからWebマーケティングをやっていこうとしている人たちの、参考になってもらえたら嬉しいです。
今日も、最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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