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【首都スポ】

トーチュウ22222号に山崎武司さんがエール

2018年4月28日 紙面から

レーサー稼業も5年目に突入した山崎さん。レーシングスーツも板につき、すっかりサーキットに溶け込んでいる

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 東京中日スポーツが28日付で通巻2万2222号を迎えた。1956年に「東京中日新聞」として創刊し、今年で63年目。2のぞろ目にちなんで中日に背番号「22」で入団し、引退後は本紙でプロ野球評論家をしながらレーシングドライバーとしても活動する山崎武司さん(49)=OTG TN滋賀=が、本紙と中日に熱いエールを送った。

 見慣れないカーナンバーが走っている。東京中日スポーツ通巻2万2222号を記念して、山崎さんが「22222」の特別ゼッケンでサーキットを攻めた。

 「22222号。この数字はずっとやってきた歴史だと思う。いい時にドカンといくこともあるが、悪いときでも継続してやってきた。その証し。インターネット時代になってきたけど、僕は新聞は読みたいと思っている」。28、29日に宮城県のスポーツランドSUGOで開催される自動車レース「トヨタ・ガズー・レーシング 86/BRZレース」の第2戦に備え、現地に一足早く乗り込んで練習走行。登録上は「777」をつけるが、1日限定ナンバーで2のぞろ目を装着した。

 1987年に中日にドラフト2位で愛工大名電高(愛知)から入団。最初につけた背番号がぞろ目の「22」だった。96年に年間39発で自身初の本塁打王に輝いたときもこの背番号。自身にとっては愛着のある数字の1つでもある。

 「若い時には自分の“壁”にもなっていた数字。まずは本塁打を22本打てたらいいなあと思っていた。背番号を変えたがるプロ野球選手は多いし、僕も球団から番号を変えないかと何回か言われたが、僕はこれでいいと22番にこだわった」

 その後、オリックス、楽天でプレー。2012年に中日に復帰した際は「7」をつけたが、引退試合となった14年3月の楽天とのオープン戦では1日契約で支配下登録され、「22」のユニホームで出場した。

 6年連続でBクラスに沈む中日については「低迷から脱却するにはカンフル剤となるようなことをしないと変わっていかない。いろいろなことを試さないと」と提言。具体的な方策として「世代交代」のキーワードを挙げ、「球団もやり始めているが、手を付けるのがちょっと遅かった。DeNAも一気に世代交代してあれだけ強くなった。若い力をどんどん出していかないとたちまち乗り遅れてしまう」と活を入れた。

 ぞろ目つながりでは99番をつける中日・松坂大輔投手(37)の話題が今年の1面を飾る機会が増えた。が、その点は腹に一物あり。「松坂の話題しかないのが寂しい。彼は人気があって当然だし、やってきた成績やキャリアはリスペクトしなくちゃいけない。が、全ての話題が彼に集約してしまうのがね…。強いチームは日替わりヒーローが出てくるし、話題に事欠かないものだから」。ヒーロー予備軍がおとなしいことを憂えた。

 東京中日スポーツに対してもやや辛口ながら熱いエールを送る。「球団がBクラスに低迷しているのであれば、それはなぜか、何が悪いのかをファンに伝えていかなくては。ヨイショがちに書かれるけど、良いモノは良い。悪いモノは悪い。ダメなものはダメ。真実を追求してほしい」と尻をたたいた。

 本紙は今年で創刊63年目。ぞろ目は運気を上げるとされており、特に「22222」は「望みがかなう」「運命の人と再会する」などの意味が込められているとされる。読者の皆さまにとっても2018年がめでたい年となれば、これ幸い-。 (鶴田真也)

◆毎日楽しみ“モータースポーツのトーチュウ”

 東京中日スポーツはモータースポーツの専門ページを展開しているのが大きな特色。山崎さんは「トーチュウは毎日、モータースポーツのことを取り上げてくれている。他のスポーツ紙ではやっていないこと。モータースポーツファンの僕としても、読んでいて楽しい」と顔をほころばせた。

 自身はカーマニアでも知られ、秋のF1日本GPには必ず足を運ぶ。今季はホンダ製パワーユニットを積む「トロロッソ・ホンダ」が国内外で注目されているが、「F1がいまいち盛り上がらないのは日本人選手がいないことが一番の原因。日本人F1ドライバーが誕生すれば、活気も戻るのでは」と予想する。

 プロ野球選手としてはユニホームを脱いだが、その後はレーサーへと転身。2014年に「86/BRZレース」でデビューし、今季で5年目となる。

 「自分なりに階段を1つ1つ上がってタイムも上がっているが、周りの選手も成長している。自分が1秒半縮めたのに、なぜ上のグリッドを取れないのだろう…。そんなことの繰り返し。終わりがないスポーツ」。抜きつ抜かれつのバトルをしながら腕を磨いている。

<山崎武司(やまさき・たけし)> 1968(昭和43)年11月7日生まれ、49歳。愛知県知多市出身。87年に中日にドラフト2位で愛工大名電高から入団。96年に年間39発で初の本塁打王。オリックスを経て、楽天に移り、2007年に43本塁打、108打点で二冠王に輝く。その後、中日に復帰し、13年に現役引退。通算1834安打、403本塁打、1205打点。14年にレーサーに転身。86/BRZレースのクラブマンシリーズに参戦中。

<東京中日スポーツ> 中日新聞社が関東、静岡を中心としたエリアで発行しているスポーツ紙。1956年2月に「東京中日新聞」の名で創刊し、70年に現在の紙名に改題。愛称は「トーチュウ」。中部地方で発行する中日スポーツは姉妹紙。90年5月からモータースポーツの専門ページを毎日掲載している。

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 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。

 

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