たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

住宅ローン金利の実態と見直しの大切さ

住宅ローン金利の実態

 米国10年長期債の金利が3%近辺にまで高まっています。これに伴い、米国の住宅ローン金利は30年全期間固定で4%半ばにまで上昇しています。4%半ばというのは、米国では実に2014年以来です。

 

 そういう意味では米国は不景気、リセッションになったときに切れるカードを増やしつつあるということですね。そのカードとは「利下げ」です。非常にシンプルですが、インパクトも含めて有効な手段ですね。

 

 EUも利上げに転じていますから、日本がどこまで低金利を続けるのか、また各国との金融政策の違いがどのように影響を及ぼすのかが注目されます。日本のように常に低金利にコントロールされているほうが不自然ですので、出口はどうなるのか、そもそも出口があるのかということです。

 

 さて、日本の住宅ローンはこのような政治的な背景もあって各段に安くなっています。ある意味では借りやすい住宅ローンですが、その実態調査を住宅金融支援機構がまとめていますのでご紹介します。

フルローンで住宅ローンを組むケースが圧倒的に多い

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※住宅金融支援機構調べ

 変動、固定期間選択、全期間固定、すべての住宅ローンにおいて、フルローン状態で借りるケースが多いことが分かります。5000万の家を買うならば、ほぼほぼ5000万円借り切るというケースですね。

 

 中には100%超えのオーバーローンというケースも数パーセントありますね。住宅ローン利用者はせいぜい3割、4割程度しか資金を入れないということです。これは低金利で借りやすいというのがあります。かくいう私もフルローンです。

住宅ローン返済負担率の割合分布

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 住宅ローンの返済負担率の分布です。返済負担率とは、いわゆる返済比率です。

 

返済負担率=年収に対する住宅ローンの割合

  例えば年収500万で住宅ローンの返済が年間100万ならば20%となります。いろいろ言われますが、一般的には返済比率20%以内のローンが望ましいとされます。金融機関の審査上限は年収にもよりますが、40%程度が多いです。

 

 この場合、年収500万ならば200万円までギリギリ審査が通るかもしれないということですね。ただし、この20年で社会保障費の負担が激増しており、手取りは減っています。年収にもよりますが、40%も住宅に賭けてしまうのは得策ではないですね。

 

 全期間固定を選んでいる人は保守的な組み方をしている人が多く、返済比率15%程度の人が、全体の30%を超えるマジョリティになっています。変動型の人のほうがやや返済比率が高めな傾向にありますね。

 

 ちなみに、たぱ家の場合は年収のおよそ2倍、返済比率で10%行かないぐらいです。これぐらいで組むと、暮らしを圧迫しない住宅ローンになります。クルマと一緒で家というのは上を見るとキリがありません。中古物件や大量仕入れ大量販売の業者だと上物の価格は比較的抑えられています。

 

 住宅市場というのは、上手に物欲刺激をするようにできています。現実的な金銭的豊かさを追求しつつ程よいところに落としたいですね。年収から見る返済比率は大事です。

 

 返済比率が高まるならば、例えば共働きを前提にする。あるいは本業と別に収入源を持つ。このように生活スタイルを見直す必要があります。

住宅ローンを組む人の世帯年収

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 600万円以下の年収というのが最も多いですね。累計割合にするとおよそ4割~5割がこの層ということになります。そして、8割の層が世帯年収800万円以下ということになります。

 

 日本人の平均年収が400万円ちょっとと言われます。それを踏まえると、住宅ローンを組む人の年収はやや低めということになります。家を買う層は比較的若い層が多いので自然な結果ですね。平均年収は中高年の高年収層を含むからです。

 

 とある世帯年収800万円の人の返済比率を20%とします。すると、年間のローン返済額は160万円です。フラット35、つまり35年ローンを組んだとします。すると5600万円の家というのが1つの目安になってきます。20年ならば3200万円の家ですね。

 

 都内・政令市などの人口稠密地域だと厳しい値段になります。もっと上積みして都内などでキャピタルを狙いに行くか、ある程度の損失覚悟で郊外を買うか、それぞれの人生の選択ですね。

 意外に少ない全期間固定の住宅ローン

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 こちらは金利タイプ別の割合です。全期間固定は一番金利が高いことが多く、人気がありません。平成に入ってからは小反発はあったものの、基本的に長期の右肩下がりの金利であり、変動金利が優位だったことに起因するのでしょう。

 

 たぱぞうは増え続ける国債に不安を覚えてキャッシュフローの読める全期間固定にしました。30年0.75%の固定です。さて、今後はどうでしょうか。今のところ、私が契約した時よりもやや金利は上がっていますが、微々たるものですね。

住宅ローン選びは借り換え含めた比較が大事

 たぱぞうの場合は、複数の銀行さんの見積もりを取って選びました。その結果、30年で0.75%の固定金利というのを選びました。ただ、一生固定かというとそういうわけではなく、定期的に見直しをして、場合によっては借り換えというのも考えています。

 

 住宅ローンは最初にネットで比較をして、選ぶことが大事です。また、住宅ローンを組んだからといって放置もダメです。住宅ローンを組んだ時から定期的に見直しをして、好条件を探すというのも大事ですね。

 

 職場の同僚も先日こちらのサイト住宅ローンの3秒診断で見直しをしまして、およそ300万円も金利負担が軽くなりました。なかなか馬鹿にできない金額ですよね。

 

 ちなみに私の場合はチェックしたところ「借り換えメリット無し」でしたので、一安心した?ところです。この住宅ローンの3秒診断に関しては、友人の体験がなかなか秀逸でですので、また別記事で特集したいと思います。

 

関連記事です。

  こちらは賛否両論ある記事でしたね。家族の在り方、仕事の在り方と関連するので永遠に解決することのない話題なのかもしれません。少子化、人口減というのがより一層頭を悩ませることになっています。路線価から考えると都市部の住宅はだいたい割高です。地方は割安ですが、出口がより難しいです。

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  住宅ローン返済資金を投資で作るというややアグレッシブな運用です。

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  住宅ローン控除を考慮すると、実質マイナス金利になるのが今の日本です。お金を借りると逆に金利を貰える、という未曽有の状態になっています。3000万円借りると単純に30万の還付が受けられます。

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