【講演レポート】バズメディアやキャンペーンでのDMP連携の事例 [ソーシャルメディアデータ活用#02]
記事の紹介
前回に引き続き、日本アドバタイザーズ協会で行われたWeb広告研究会ソーシャルメディア委員会にて、弊社代表・簗島が登壇し、お話させて頂いた内容をご紹介します。今回は、より具体的な2つの事例についてです。
アーリーアダプターを誘導し効率よく拡散
まずは、バズ系のメディアさんとの事例の紹介です。
アーリーアダプター、つまりメディアの記事を効率よく拡散してくれる人たちを、弊社が持つ3rd Partyデータを使って分析し、メディアに誘導して効率よく記事を拡散させるといったことを行いました。
具体的には、まずページを公開してから
- すぐシェアしてくれた人たち
- 一日たってシェアしてくれた人たち
をアーリーアダプターと定義します。そして、それらの人たちのオーディエンスIDを持ってきて、紐付いている3rd Partyデータを分析しました。
では、どうやって分析するかと言うと、まず、アーリーアダプターと定義した人たちに、
- どういう有料動画サービスを見ていますか?
- どういう無料動画サービスを見ていますか?
- Webメディアは何を使っていますか?
などといったアンケートを、弊社のオーディエンスデータと紐付けてとらせて頂きます。そういった情報と、この人たちのページでの『クリック情報』や『シェア情報』を掛け合わせることで、アーリーアダプターの人たちは、
- どういうメディアに滞留していることが多いか?
- どういう動画サービスを使っていることが多いか?
といった事が分かります。
また、閲覧した人の傾向を、弊社が持つ閲覧履歴にある検索キーワードから抽出することも行いました。
これにより、
- バイラルメディアを見る人は、他のバイラルメディアも見ることが多い
- バイラルメディアに関するキーワードをよく検索している
などといったことが分かります。
これらの分析により、メディアをバズらせる人は『こういう人たち』という傾向が出ます。
そして、こういう人たちを1つのペルソナ、『アーリーアダプター層』として管理することで、
- どうやってサイトに来てもらうか? を考える
- 再度アンケートなどで『どういう記事が読みたいか』などをヒヤリングし、コンテンツに活かす
といったことができるようになります。
キャンペーン時のソーシャルIDなどをDMPに貯めて次回に活用
次は、貯積させたソーシャルメディアデータから選んだ情報を活用して、集客を効率化する事例です。
キャンペーン毎にソーシャルログインを採用することで、ソーシャルIDとクッキーIDをDMPに保存します。そして、それらデータを『応募してくれやすい人』や『サイトのファン』などの使えるリストのカタチにして、次回キャンペーンで活用します。
具体的には、まず、フィードフォース社のソーシャルPLUSのIDと弊社のIDを紐付けます。
それから、ソーシャルPLUSの中で得られた過去にログインしたことがある人の情報をcsv形式でダウンロードしてきて、その人たちに紐付いているクッキー情報をDMPで取得。
それを、例えばGoogle DoubleClickのネットワークで配信をしたり、メール配信できるような状態にしておきます。そうすることで、次回のキャンペーンで効率よくターゲットへのアプローチが可能になります。
例えば、シェアしてくれてすごくリーチが稼げる人たちを、ソーシャル上の情報から抽出して、それらをDMPに活用します。それにより、そういったユーザーデータを
- TID形式に変換して広告配信
- アンケートツールと連携してアンケート実施
- アクセス解析ツールと紐付けて、ソーシャルIDを持つ人たちが自社の他のページにも来てくれているか?などを分析
といったアクションに利用することができるようになります。
ソーシャルログインを使ったキャンペーンで貯めている自社の情報を管理し、ソーシャルログインIDの中から
- 毎回キャンペーンに応募してくれる人にはバナー広告で配信
- 過去にキャンペーンに応募してくれたが、最近来てくれない人にはメール配信やクーポンを渡すなどでサイトに誘導
といったことをやっています。
まだまだ、事例が少ないソーシャルメディアデータの活用ですが、少しずつ増えていっているのは確かです。SNSは利用者数が多いだけに、今後もマーケティングにどう活用できるのか、注目したいことのひとつです。