和久田
「半年前に独立した、元SMAPの草彅剛さんです。
独立後、初めてとなる舞台が、今月、開幕しました。」
高瀬
「今回、草彅さんが、NHKの取材に応じ、テレビカメラの前で初めて、独立した当時の思いや、今の心境を語りました。」
総合 毎週月曜~金曜 午前4時30分 | 毎週土曜 午前6時 | 毎週日曜 午前7時
和久田
「半年前に独立した、元SMAPの草彅剛さんです。
独立後、初めてとなる舞台が、今月、開幕しました。」
高瀬
「今回、草彅さんが、NHKの取材に応じ、テレビカメラの前で初めて、独立した当時の思いや、今の心境を語りました。」
今月、横浜市で幕が上がった舞台。
主役を演じるのは、草彅剛さんです。
物語に登場するのは、閉ざされた部屋で生きる、2人の男。
単調な日常を送る中、ある日、外の世界には、「自由」があることを知ります。
今の居場所に残り続けるか、それとも自由を求め未知なる世界に飛び出すか。
葛藤する男の役に挑みます。
草彅剛さん
「外の世界を見たい、出て行きたいっていうのは、新しい、別の窓を開けている自分の気持ちに重なったりする。
だから、人生かけてやります。」
今回、NHKは、稽古初日から、草彅さんの姿を追いました。
この日行われたのは、台本の読み合わせ。
しかし、待ち受けていたのは、予想を超える難解な物語と、膨大なセリフでした。
「本当に?
じゃあなに、無邪気で、かわいくて、優しくて、素直で、シャイで、無口で、ずるがしこくて、いじわるで、凶暴で、野蛮なうさちゃん?
考えただけでゾッとするなあ!」
演出家 白井晃さん
「そんな不安な顔を…。」
草彅さんの稽古は、戸惑いから始まりました。
草彅剛さん
「これ難しいなと思って。
明日から俺、どうするのかな、みたいな…」
自由を求めて葛藤する男の姿を描く、この舞台。
草彅さん自身も、SMAP解散以降、葛藤を抱えてきたといいます。
稽古に挑む中で、ジャニーズ事務所から独立した心境を、初めて、明かしました。
草彅剛さん
「10代から12,3(歳)から仕事して、本当に不自由のないところで育ててもらって。
本当に、大きな決断だったんですけど、新しい道を進むって言うのは。
すごい話し合ったし、みんなで。
もちろん不安なことってあるんだけど、でも言っても40ですから。
時間って限られているじゃないですか、大げさな話。」
独立から半年。
草彅さんは、新たな活動の場を模索してきました。
その1つが、仲間と共に始めた、インターネットでの、生放送番組です。
草彅剛さん
「いっぱい写真撮って(インターネットに)あげてくださーい!」
観客
「はーい!」
さらに、みずからも初めて、SNSで発信。
SMAP時代にはなかった手法を取り入れるなど、挑戦を続けています。
草彅剛さん
「常に不安ですよ。
どうなるのかな、とか。
(放送していた)番組も終わっちゃったりするし。
やっぱりさみしいところもあるし、どうなるかわからない。
必死にやらないと、お客さんはついてきてくれない。
もう必死です。」
舞台本番まで1か月に迫ったこの日。
物語の鍵となるシーンの稽古が行われました。
草彅さん演じる男が、毎日、同じ部屋で繰り返される日常に、疑問を抱き始めるシーンです。
「完全にわけがわからないよ。
こんなところにいたら、どんどん自分がなくなっていく気がするよ。
そんな風に感じないか。」
演出家 白井晃さん
「自分の心情を吐露して、わかってくれよ、と伝えようとしてる。
もう1回ね。」
演出家 白井晃さん
「稽古しているうちに、まるで今の草彅さんの心境を、少し投射しているような部分もあるな、と。
自分の今の存在っていうものを、どういうふうに考えていったらいいかとか、模索する人物にふさわしい人。」
日を追うごとに、草彅さんの演技は、熱を帯びていきました。
「あそこに何があるのか知っているのに、どうしてここにいられる。」
「そんなのどこにも自由がないよ。
ただ言葉で、隙間を埋めているだけだ。
本当の人生じゃないよ!ねえ、なのにどうして!」
今月14日に始まった舞台。
自分の人生とは何か、悩みもがきながら、新たな一歩を踏み出した草彅さん。
今、等身大のメッセージを伝えています。
草彅剛さん
「いい意味で貪欲だし、もっともっとやりたいと思う。
そういう自分がやっぱりすごい、好き。
飛び出せない人とか、もちろん気持ちわかるし。
でも案外、自分ってできるよって。
失敗してもいいじゃないかって。
とりあえずやってみよう、みたいな。
そうしているうちに、自分のものになっていくんじゃないかなっていうのを、信じるか信じないか。
人生ってそうだと思う。
怖いな、不安だなとか、それがあるからいいんですよ。」
高瀬
「ドキドキしながら、芝居のセリフを聞かれた方も多かったかもしれませんね。」
和久田
「お話しされている時の、表情や言葉が、以前とはまた、違った雰囲気をまとっているような感じがしましたし、やはり、自分の足で立っている方の覚悟を感じました。」
高瀬
「私、草彅さんの一つ年下なので、子どもの頃から、いろんな挑戦を見て、注目してきたんですけれども、今回がいかに大きな決断だったか、今、現在、前をしっかり向いていらっしゃるんだな、ということが、本当によく、伝わってきました。」
和久田
「草彅さんが出演する舞台は来月6日まで横浜市で、その後は都内や兵庫県で公演されるということです。」