ボクシングの元世界3階級制覇王者の亀田興毅(31=協栄)が5月5日に東京・後楽園ホールで1日限りで現役復帰し、元WBC世界フライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(40=タイ)と戦う引退試合が、レフェリーのみ、KOのみという史上初の完全決着ルールによるスペシャルマッチとして、8回戦で行われることが26日、決まった。試合を放送するインターネットテレビ局AbemaTVが発表した。
亀田興が所属する協栄ジムが、日本ボクシングコミッション(JBC)に公式戦として認定を得るべく申請、交渉を続けた結果、JBCからは試合を認可試合とすること、さらに通常原則は6ラウンドで行われる認可試合を世界チャンピオン同士の試合ということもあり8回戦として認めると通達があったという。これを受けて、試合当日は「TFC(東京ファイトクラブ)/JBC公認スペシャルマッチ8ラウンド」として行われる。亀田興は「どんなルールでも環境でも、ポンサクレックを本気で倒すだけ。完全ノックアウトしにいきます」とコメントした。
またAbemaTVでは、この試合を完全独占生中継し、8回を終えてKO決着とならなかった場合は視聴者投票で、どちらが試合を有利に進めたかの「視聴者ジャッジ」を予定している。
一方のJBCは、安河内事務局長が「公認試合は存在しない」と、AbemaTVが「JBC公認スペシャルマッチ8ラウンド」と発表したことを否定した。「公式試合の中のスパーリング(6回)は認めている」とし、今回の興行はスパーリングの位置づけとなるとの見解を示した。グローブも公式戦で使用する8オンスは使えない。「興行には協力するし、イベントも盛り上げたいと思う」と話した。