スイスチャード、アルファルファ……ニュータイプぬか漬けの研究
最近、ぬか漬けセットを手に入れました。
こちら、従来のものから改良が加えられており、冷蔵庫に入れて管理します。
常温で扱わず、ぬか床を毎日手入れをする必要がありません。
また、コンパクトで場所も占領せず、ひとり暮らしにはピッタリ。
ぬか漬け経験のなかった僕でもいい感じに仕上がります。
今回は、このお手軽なぬか漬けセットを使い、外国産、交配種などのあまりお目にかからない謎野菜を漬けて、「ニュータイプぬか漬け」を作ってみました。
ほかほかご飯とバッチリ合う一品を探します。
「プチヴェール」をぬか漬けにしてみる
さあ、さっそくまるでなじみのない野菜からスタート。
パッケージを見ると、ケールと芽キャベツの交配野菜との記載。
でも結構いろんなスーパーで扱っていました。比較的手に入れやすい謎野菜です。
とりあえずマジでどんな味が知らないので、もともとの味をチェック。
ネットで調べたとおりにレンジで1分加熱。
一層鮮やかさが増しました。
食べてみると葉がゴワゴワしていて食べ応えあり。
ケールから来たであろうほのかなエグ味がアクセントになっていますね。普通にうまいです。
ブロッコリーの従兄弟といった味わい。
マヨネーズが合います。
お肉と一緒に炒めても良さそう。
では、そんな「プチヴェール」を漬けてみましょう。
加熱済の「プチヴェール」を使い、固めで浸透が遅そうだったのでしっかり2日間漬けました。
完成品はこちら。
色が落ち着きましたね。悪くない見た目。
食べてみると、芯の感じが強い。
がっつり漬けましたが、ぬかの風味もあまり乗っていません。
味はキャベツの浅漬けに近いです。
……そう考えるとぬかの良さが出ていないかも。
「アルファルファ」をぬか漬けにしてみる
友達に今回の企画を話したら教えてくれた謎野菜。
名前を聞いた時に思い浮かんだのは「東京03」と「半熟英雄」。
実際はこちらでした。
大量の極小もやし。
生で食べられるみたいです。もやし過ぎて本当にイケるのか不安ですが。
ワシワシと食べてみると、完全にもやし。
ただ、1本1本が小さいながら味が濃い。
青ジソやチョレギなど、サラッとしたドレッシングが合います。
いくらでも食えそう。
さあ漬けましょう。
床の中でバラけないようネットに入れてから。
すぐ浸透しそうなので1日で引き上げました。
ちんまり。
シンナリしてかなり圧縮されました。
ぬか漬けには見えませんね。
なかなかアレなビジュアルなので、厳しいかと思ったら……
これがうまい。
1日でバッチリ漬かりました。
シャキシャキ感はキープしつつ、もやし独特の味わいとぬかの風味が調和しています。
ちまちまとつまんで酒のつまみとしても活用できそう。
これは野菜でつくる珍味だ。オススメ。
「アイスプラント」をぬか漬けにしてみる
見た事ある方も多そうな、ファンタジー系謎野菜。
仲間1人を戦闘不能から復活させそうなアイテム感。
まとわりついているのは、水滴ではなく葉の一部で塩分の結晶らしいです。
食べるとサクサクしていて楽しい。
味はほんのり青臭い感じで最後に塩の風味があり、何も付けずに食べられます。
良いですね、これは。
あまり良い例えじゃないですけど「スイカの白いところ」に似ています。
1日だとあまり変化がなかったので2日間ぬか床へ投入。
「冒険中は使うのがもったいないからと、道具袋に入れっぱなしにしてたらこんなことに……」
という見た目に。
持ち味である水滴感は維持されましたね。
食べてみると悪くはないです。ただ、味は水っぽくぼやけた印象。
爽やかな風味にぬかが乗り、少し違和感を覚えてしまいました。
「チコリー」をぬか漬けにしてみる
ヨーロッパ原産の野菜です。
面識なさすぎて緊張するぐらい知らない。
葉をはがしてそのまま行けるようです。
白い所からかじってみました。
……
エグっ。
エグ過ぎる。
みずみずしさは良いですがエグ味強しです。
食べすすめると甘みが出てきて食べやすくなります。
といっても今回随一の独特さ。
頭にクエッションマーク が浮かびます。
さらに独特さを際立たせたのがパッケージの説明にあった。
“ちこりマドラーで 至福の時を”
「そ、そこまで言うなら……」と、念のため試しました。
麦焼酎ロック。
すっかり「?」ですが、飲んでみました。
……。
…………。
僕が悪いのか、味の変化が分かりません。もう「?」で頭がいっぱい。
独特すぎる。お手上げ。
もう潔く漬けましょう。
葉が薄いので1日で引き上げました。
あら、見た目は上品。
エグ味におびえながら実食。
お、シャキシャキ食感が悪くないです。
そして青い部分の甘さと、ぬかが絶妙にマッチしています。
懸念点だったえぐ味も少し落ち着いて、良い個性に。
白菜感覚で白米を包んで食べるとうまそう。
と思ったら、何枚も行くとエグ味が舌に残ります。エグ味が全然去っていかない。
これは好みが分かれるかもしれません。
玄人好みのぬか漬け、といった感じでした。
話が逸れますが、余った「チコリー」はレタス感覚でチャーハンに入れました。
シャキシャキ感と苦味が意外とチャーハンの油と塩気に合って笑いました。
最後までその独特さに翻弄(ほんろう)される始末。
「スイスチャード」をぬか漬けにしてみる
この存在感。
近所の八百屋さんで見つけました。
圧倒的なはじめまして野菜です。
店主がすごい親切な方で、聞くといろいろ説明してくれて「サラダとかで食べるといいですよ」と教えてくれました。
ウケるかな? と思って「ぬか漬けにしようと思うんですよね」と返したら、「ああ……」と言って目を合わせてくれませんでした。
他の野菜とはスケールが違う。
男らしくざっと切って生で食べました。
茎は繊維質を強く感じます。
「うんうん、いま野菜、食べてるな」と、思わせてくれます。
みずみずしく味はあまりなし。
葉はモソモソしてて少し苦味があり、サラダ菜に近かったです。
後半ウサギの気持ちになりました。
葉脈から考えるとすぐ染みそうだなと判断し、漬けたのは1日。
漬けても相変わらずの鮮やかさ。
変わらずの筋っぽさはなかなか新鮮で好感触。
味はぬかしか感じず、もう少し野菜本来の味の主張があるとうれしい感じ。
もしかしたら、付いたぬかを洗い流す際に風味が流れ出ちゃったのかも。
野沢菜漬けっぽい方向がこの野菜には合っていると思いました。
以上でございます。5品試してみましたがそれぞれ野菜の個性が出ていて愉快でした。
個人的には「アルファルファ」がイチ押しですね。
そして謎野菜を探し買い、漬けては確認するのが日課になり、生活にハリが出ました。
ライフワークにしようかな。皆さんもどうです?
そんな「ニュータイプぬか漬け」、良かったら挑戦してみてくださいね。
後日試した、「アルファルファ」のぬか漬けをご飯に乗せたもの。
ご飯と一緒に食べるとお米を甘みが引き立っておいしい。
近い未来、こんな感じで皆さんの食卓にもあがっているかもしれませんよ。