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関数型言語や英語学習の事とか。

技術同人誌のおかねのはなし

徒然なるままに書く側のおかねのはなしをする。技術書典限定かつねこのしっぽさんの数値を使う。

追記:
全体的に500円で売ることを考えた内容になっている気がする。
500円で売ることを考えると、原価に対する印刷費の割合がとても大きく、1000円で売ることを考えると割合はぐっと下がる。 値上げをするというのが良い戦術な気がしてきた。しかし結論として1000円で売ることは大変だよね、という立場は変わらない。。。。

製作コストの感覚

分厚い話を書こうと思ったら40pは必要な気がする。 B5・表紙カラーで白黒の本をすろうと思った場合の、一番安いプランであるオンデマンドでの製作コストは以下の通り。

  • 50部: 19500円 390円/冊
  • 80部: 23900円 298円/冊
  • 100部: 26800円 268円/冊
  • 200部: 42900円 214円/冊

オンデマンドのぱっく(無線綴じ)

これに別途、

  • 参加費7000円
  • ポスタ印刷(B4なら1枚200円)
  • 交通費(地方なら重くのしかかる)
  • 表紙依頼料(依頼するならば)
  • 準備するもの
    • 敷く布 2000円程度
    • ポスタスタンド2000円程度
    • 小銭の用意 多少の手数料
  • 自分の人件費は0とする

50部500円で売ると、完売しても25000 - 19500=5500円の利益。 7000円の参加費を支払うと全部売り切っても利益が上がらない状態になる。

80部500円で売ると、完売すると40000 - 23900=16100円の利益。参加費・準備するものを含めても、これだとギリギリ売り切ると黒になるラインだと思う。イラストレータの方にクラウドワークなどで表紙を依頼すると赤字になる。

50部から80部の単価の下がり方がスゴイことが分かる。赤字になりたくないならこれくら刷ったほうが良い。全部売り切っても赤字というのは結構モチベーションに関わる。

コンパイラを作ってあそぼう、の場合には表紙イラストの調達のために25000円 を支払っている。500円200部が完売したので100000 - 45000 - 25000 - 7000=23000円の利益だった。実際はこのとき静岡にいたので、往復交通費が4500円、スタンド2000円、ポスタ代400円が別途かかっている。

no-maddojp.hatenablog.com

部数の感覚

技術書典は11時から17時、計6時間である。80部刷ると1時間に13冊以上売らないといけない。実際は16時を過ぎると片付けムードになり、あまり人が入ってこなくなるので11時から16時が勝負な感じがある(勿論人はいるので売ることは可能)。5時間で考えると1時間に16冊売らないと完売しない。

例えば200部刷ると5時間換算で1時間に40部売らないといけない。2分に1部以上のペース。 実際は売れるときにスゴイペースで売れて、売れてないときには中々売れない、みたいな状態になるのでペースはあんまり意識してもしょうが無い気がするのだが。人が寄り付いてないときには、なぜか売れにくくなるような気がする。 コンビニで立ち読みでも人がいる状態にしたい気持ちがわかる。

買ってもらうために

売るもの・テーマ

売ることを考えると選択肢は限られる。合同誌よりも1つのテーマの本が好まれる気がするし、グッズよりもほんとに技術書というものがもとめられる感じがする。 やはりコンパイラの同人誌とかやっているとそもそもあんまり人が寄って来ない感じがする。やはり当然ながら広く読みたいと思えるテーマを選ぶ必要があり、入門など対象読者を広く取れるようにしないといけないと感じる。

アセンブラの解説、などをしていると入門記事なのにそもそもペラペラめくって難しい、対象読者じゃないと感じるらしい。結構悲しいことだ。

マネージメント・読み物などエモい本にするというのが1つ考えられると思うが、工場実習日記は180冊程度はけて20部残ったということがあり、やはりテクノロジの話を会場に来る人は読みたいのかもしれない。

宣伝

宣伝方法はTwitter・技術書典のページと限られ、また当日かなり混雑するため見て回って良さそうな本を買う、という動きは起こりづらいため、こういう広告媒体を見て買ってもらわないといけない。 そのために

  • サークルカットを目を引くものにする
  • 宣伝ページを見て何の本なのかわかりやすくする
  • 混雑していても分かるようにする(巨大なポスターを用意する、など)

などの動きがあると思う。

宣伝とは関係ないがわたしは現金でお金をやり取りするのが好きだ。技術書典は混みまくっているので、1つの買い物に時間がかかるのは避けたい。そのため、お金をもらってお釣りを払うだけで済む現金決済が好きだ。

値段設定

わたしが今までテーマにしてきたのはニッチジャンル、かつ市販の本があるもの(コンパイラの入門書は市場に普通にある)ので、基本的には値段を高く設定できるものではないと思う。 500円なら気軽に買えるけど、1000円となると買わない、という人は多い気がする。この辺は実感で正しくないかもしれない。

ほんとに1000円以上の値段をつけられる人はすごいと思う。その人にしか書けない、皆が読みたいテーマを見つける必要がある気がする。私は凡庸な内容しか書けないのでこういう事ができない。。。。。

200部500円はやったけど100部1000円はどういう風に戦略を立てれば良いのか分からない。 mzpさんとかはやっていたので、すでに行った人のテーマ設定が参考になるかも(?)

その他

早割

早割は効果が高い。技術書典に参加しようと思うと、印刷費以外はほぼ固定費のように襲いかかってくるので、ここしか削れるところがない。ねこのしっぽなら最大で10%引き、日光さんなら30日前入稿で20%引き(今回はキャンペーンで30%引きだったようだ)になる。

表紙イラストの代金は、私は知り合いに頼むので下げたくないため考えない。
相場は正直良くわからない。10000 ~ 30000円くらいだろうか。 面識がない人に頼むときには、十分時間を確保して締切の1週間前とかに納品してもらったほうが良い気がする。

早割を使おうと思ったら早割の締切の1週間前には書ききっている気持ちでなければならないと、過去の経験から感じる。特に合同誌を作るときにはメンバの都合もあるので頑張ってプロマネしないといけないかも。

電子書籍

基本的に出したほうが良いと思う。boothなどは驚くほど簡単に出店できるし、印刷代が関わらない分利益率がすごく高い。

黒字にする意義

テンションが上がる。活動を続けていく気があるなら自分の気持のためにしっかり黒字にしていったほうが良い気がする。