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抗うつ剤、長期使用で認知症リスク増の可能性 英研究
2018年4月26日 16:27 発信地:パリ/フランス
【4月26日 AFP】長期的な抗うつ剤の使用が認知症の発症と関連があるかもしれないと指摘する論文が、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)に掲載された。ただ、研究者らは抗うつ剤が認知症の原因であるとは結論付けられなかったという。
研究者らが英国内で30万人以上を対象に調査を行った結果、過去4~20年の間にうつ病やある種のぼうこうの病気を治療するためにいわゆる抗コリン薬を処方されていた人は、そうでない人と比べて認知症と診断される割合が3割強ほど高かったという。
論文の共同執筆者で英イーストアングリア大学(University of East Anglia)健康科学学科のジョージ・サバ(George Savva)氏は、抗うつ剤が認知症の原因かどうかはよくわからないと前置きした上、抗うつ剤が「認知症の発症を示す最初期に処方されている可能性がある」と語った。
抗コリン薬はある種の神経インパルスを妨げ、ぼうこう筋のけいれんを緩和するほか、うつの症状やパーキンソン病の症状を抑えるなどの作用がある。
研究者らによると抗うつ剤として使用される抗コリン薬にはアミトリプチリン、塩酸ドスレピン、パロキセチンなどがあり、調査では65歳以上の認知症患者4万770人と非認知症者28万3933人を比較したという。
ただ、研究チームは患者が専門医や薬剤師と相談せずに抗コリン薬の使用をやめることは控えるよう訴えている。(c)AFP