津軽海峡の冬景色みたいな情緒を感じます。
1969年に発見された、周期6.57年のチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星。2014年、ここに欧州宇宙機関(ESA)の彗星探査機ロゼッタが近付き、着陸機フィラエを投下しました。
そのロゼッタに搭載された、赤外線分光リモート・イメージング・システム「OSIRIS」が2016年7月1日に彗星の地表撮影を敢行。しかし、その後2016年9月に彗星で衝突事故を起こし、任務を終えました。
ところが今年3月22日、事故から1年半越しにそのRAWデータが回収され、4月25日に公開されたのです。
そこでTwitterユーザーlandru79が、それらを繋げてGIF画像を作りました。それがコチラ。なんだかロマンを感じる映像です。
撮影された地表は、探査機から何kmも離れた場所なのだそう。
ESA上級顧問のMark McCaughreanさんいわく、背景の星座はおおいぬ座。そして手前に映るのはおそらく高エネルギー分子がカメラにぶつかって発生した稲妻がほとんどで、あとは塵や埃ではないかとのこと。赤外線カメラなので、肉眼で見えないものが映るんですね。
本体が3m四方にも満たない、重さ2,900kgのロゼッタ。これは2004年にフランスからロケットに乗せられて出発し、2014年にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到達。その後、我々にたくさんの情報を送ってくれましたが、2016年9月に彗星で衝突事故を起こし任務を終えました。それでも数年後の今、こうやって私たちに驚きを与えてくれるのがもうロマンですよねぇ。
Image: ESA
Source: Twitter via ESA
Reference: Wikipedia
Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US[原文]
(岡本玄介)