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米仏大統領の「ブロマンス」 米深夜番組の格好のネタに
【4月26日 AFP】固い握手から温かい抱擁、ちょっとした身繕いまで──訪米中のエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領(40)とドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領(71)の「ブロマンス」が、米国の深夜トーク番組で司会者を務めるコメディアンたちの格好のネタを提供した。ブロマンスはブラザー(兄弟)とロマンスをかけた造語で、男性同士のプラトニックな親密さを意味する。
「トランプ氏とマクロン氏は、興味深い関係にある」。ジミー・キンメル(Jimmy Kimmel)氏はABCテレビの冠番組でこう評した。「トランプ氏は本当に友達を必要としている。旧友のほとんどは刑務所行きだからね」
「だから、ドナルド・トランプは実のところ、この男に手を出さずにはいられないんだ」とキンメル氏は続け、米仏首脳の熱い抱擁シーンを紹介した。
トランプ氏が大統領執務室でマクロン氏のスーツの襟に触れ「ふけ」を払ったしぐさには、特に注目が集まった。このときトランプ氏は「彼(マクロン氏)を完璧にしてあげないと。彼は完璧なんだから」と述べた。この場面についてキンメル氏は、皮肉たっぷりに「歴史的瞬間」「私が知る限り、公的な場で一国のトップが他国の首脳のふけを払うのは史上初」などととコメントした。
マクロン氏との熱い友情ぶりを、メラニア(Melania Trump)夫人との冷え切った夫婦関係と対比するコメディアンも相次いだ。
スティーブン・コルベア(Stephen Colbert)氏は、CBSテレビのトーク番組「ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーブン・コルベア(The Late Show with Stephen Colbert)」で、「メラニア夫人の手を握るのと比べたら、カーマスートラ(インドの性愛論書)を実践しているようなものだ」「どっちと結婚しているんだ?」と米仏首脳の関係をやゆ。
トレバー・ノア(Trevor Noah)氏はコメディ・セントラル(Comedy Central)の「ザ・デイリー・ショー(The Daily Show)」で、マクロン氏について「トランプ氏の取扱説明書でも持っているのかな」と評した。
「マクロン氏がトランプ氏と気持ちを通じ合っているのは実感できただろう」とノア氏はコメント。「皆も知っての通り、トランプ氏は情にもろいたちではない。だがマクロン氏は明らかに、トランプ氏がこれまで感じたことのなかった人間らしい思いやりを呼び起こした」と続け、「陳腐な表現だと分かってはいるが、これはブロマンスだ」「今までメラニア夫人に示した愛情より愛にあふれている」などと語った。(c)AFP