初めまして。中国某都市での駐在生活も三年目に突入いたしました。りんこと申します。
もともと2年で帰任になる予定だったんですが、気づけば三年目。
中国へ来たばかりの頃の私なら、「早く日本に帰せこのクソブラック企業が!!」と人事を罵っていたことでしょう。
しかしながら・・・
人事「ごめん、あと1年いてほしいんd」
私「はい、喜んで」
先日、だいぶ食い気味に延長を快諾しました。
周りを見渡すと、同じく「日本に帰りたくない」と自ら延長を望む人は意外と少なくない。
帰国日に「帰りたくねぇ...」 と涙しているオッサンもいる。
なぜそんなに日本に帰りたくないんでしょう?
中国の何がそんなに私たちを食い止めるのか?
ここでは私が考えた、あくまで私個人の、帰りたくない理由をまとめてみます。
<1>自分の仕事が終われば定時に帰れる
何は無くともこれだけは譲れません。このおかげで副業も始められた。
弊社の定時は18時ですが、18時01分には気づくと誰もいません。むしろ17時50分頃から中国人の同僚たちはソワソワしています。トイレ何回行くねんってくらい行く。
上司が残ってようが(それも滅多にないけど)、電話がかかってこようが、「あ、今日はもう仕事終わりなんで」が通じる世界。
いや、これが普通だと思うんですけどね?日本って、なぜかそれが通用しない場所が大部分を占めている。
もうあの世界には戻れない。
<2>日本の公共交通機関への嫌悪
東京の満員電車は無理ゲーです。
そして、公共交通機関の料金全般が何ともクレイジー。
タクシー初乗りが150円〜250円というイメージを抱えたまま一時帰国すると、初っ端の成田エクスプレスから叩きのめされます。
だってこっちだと、自宅からタクシーで空港まで40分かかるけど、1000円以下なんですよ。
家から空港までドアトゥードア!ビバ車!電車なんか乗ってられっか!!!
うーん、感覚が麻痺してしまったのか。。
でも考えてみると。結構いろんな国行っていますが、どの国と比べても、やっぱり日本の交通費って異常なレベルだと思うんですよね。
麻痺してるのは、どちらなのか。
<3>日本のテクノロジーの遅れがエグい
もう現金主義の時点で終わってる感ある。
これは私の持論ですが、
「一度現金主義から離れた者は、もう二度と現金主義には戻れない」
これ!!!
ご存知の通り、電子マネー(Wechat Pay、支付宝)は中国生活において、「ないと生きていけない」レベル。
現金主義時代(造語)って、わたし割り勘どうやってたっけ?
そもそも生活の9割方、財布を持ち歩かない。必要なタイミングがない。
あとはアレですね、未だにタクシーを電話で呼ぶのもキツイ。
中国ではアプリ(滴滴)で一般人の車を呼ぶと、タクシーよりも快適でしかも格安。
移動で不便な思いをした記憶がないんですよね。
一時帰国時は現金を使いたくない(折角中国元で稼いだお金を両替したくない)ので、クレジットカード一本で通しているのですが、現金のみの店舗も未だにあるので辛い。。。
こういった小さな不便が重なる度にストレスが溜まり、日本に一週間も滞在すると「そろそろ中国に帰りたいなあ」という気分になってしまいます。
どっちがホームじゃ。
<4>スッピンで街を歩ける
これ、結構重要!!!
地元でも東京でも、日本の街は完全武装しなきゃ受け入れてくれないという強迫観念がある。
だって女子が皆キラキラ可愛いんだもん!!
私が住んでる中国某都市は、一番の繁華街でも堂々とスッピンで歩けます(あくまで私個人の意見)。
おそらくその理由は、周りもスッピンの女の子が多いから。
こればっかりは単純にどちらが良いとは言えませんが、少なくともリラックスした生活が送れます(笑)
<5>騒がしい街に安心する
これは「異様な静けさに耐えられない」と言い換えることができます。
日本に一時帰国した際に電車に乗ると、その静けさに驚いてしまう。
お話はヒソヒソ声で。電話に少しでも出ようものなら、周囲から睨まれ。他人のイヤホンからの音漏れや子供の泣き声には敏感に反応。
私も日本にいた頃は、睨む側だったに違いありません。
しかしながら、騒がしい中国で生きていくにつれ、この日本の静か「すぎる」静けさに違和感を感じるようになりました。
多分、中国の、この街の喧騒が私の肌には合っていたのだろうと思います。
ある種異様な他人への気遣い、過剰なサービス、そしてそれが当たり前になっているが故の息苦しさ。
これって、国民の幸福度が低いことに少なからず繋がっているんじゃないかなあ。
以上、私が日本に帰りたくない主な理由を挙げてみました。
ここまで散々、中国いいとこ!というテンションでお伝えしてきましたが、別にどっちの方が好きとかはなくて。
私の帰る場所は日本。これは現時点で揺るぎない事実。
ただ、その自分の国を客観的に見る機会はものすごい大事だと思っていて、こんなに長期でそれが出来ていることに感謝しています。
旅行だけでは見えなかったものなんじゃないかな。
海外出ようぜ〜若者たち!
少しでも共感していただける方がいれば嬉しいです。
今日も外側から日本を眺めながら、ゆるーく中国で生きています。