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 グーグルは2018年4月25日、家庭向けの据え置き型無線LANルーター「Google Wifi」を4月26日に日本で発売すると発表した。メッシュネットワークの構築機能や設定アプリの使いやすさ、円柱形の外観などを特徴とする。IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応。価格は税別1万5000円で、3台セット(同3万9000円)も用意する。

米グーグルが日本で発売する「Google Wifi」
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 メッシュネットワークは、戸建て住宅など比較的広いエリアに無線LAN環境を構築する際に、無線LANルーター同士が相互接続し、協調動作により1つの広いエリアを形成するもの。住宅内の任意の位置で複数のルーターから電波を受信できる場合、最も電波強度の高いルーターに接続するため通信の安定性が高まるとする。

 メッシュネットワークにはIEEE 802.11sという標準規格があるものの、米グーグルのアレックス・キング ハードウエアプロダクトマネージャーは4月25日に開いた会見でGoogle Wifiが802.11s準拠かどうかは明言を避け「Google Wifi同士しか(メッシュネットワークとして)連動しない」とした。

 このほか同製品は、2.4GHz帯と5GHz帯のそれぞれで定期的に全チャネルの混雑状況をスキャンし、より空いているチャネルに切り替える機能や、端末との通信に2.4GHz帯と5GHz帯の両方が利用可能な場合に、より通信速度が速いほうで接続する機能を持つ。

 Google Wifiの設定は同名のスマホアプリで実施する。Google Wifiに接続する端末ごとに接続可能時間を設定する「ファミリーWifi」機能や、高精細動画の視聴などを途切れにくくする「優先端末」機能、ファームウエアの自動更新機能などを持つ。キング氏は設定アプリの使い勝手について「Google Wifiの強みはアプリの使い勝手、ユーザーエクスペリエンスにある。ユーザーが無線LANルーターの設定で感じている痛みを取り除ける製品だと思っている」と自信を示す。なお、「Google Wifiのネットワーク設定や管理にはGoogleアカウントを使う」(キング氏)とするが、Googleアカウントとひも付くデータの詳細については説明していない。

 外観は円柱形を採用し、無線LANの電波は指向性なく全方位へ均等に発信できる設計にしているとする。「従来のルーターはキャビネットの中やテレビの裏など目立たない場所に置かれることが多かったが、Google Wifiは美しいデザインを採用したことで家の真ん中に置いてもらうことができ、最適なパフォーマンスを発揮できる」(キング氏)としている。