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「リズと青い鳥」山田尚子監督「少女たちが踊っているような印象の作品に」

2018年4月25日 09時45分 ライター情報:丸本大輔
4月21日から公開中の劇場アニメ『リズと青い鳥』
人気作『響け!ユーフォニアム』の登場キャラクターである二人の高校生、鎧塚みぞれ(CV:種崎敦美 ※崎は立つ崎)傘木希美(CV:東山奈央)の繊細で捉えどころのない思いや関係を描いた作品で、数々の賞を受賞した映画『聲の形』京都アニメーション(監督:山田尚子)による最新作ということでも大きな注目を集めている。
4月21日から全国で上映中の『リズと青い鳥』。テレビシリーズ2クール分と劇場作品2本が作られている『響け!ユーフォニアム』シリーズの最新作だが、シリーズ未見の人でも十分に楽しめる作品となっている

エキレビ!の山田尚子監督インタビュー後編では、クライマックスのネタバレ要素にも言及しながら、約90分の本編に詰め込まれたみぞれや希美、そして、監督の思いを紐解いていく。

(前編はこちら)

私個人としては、「リズ、一旦、話し合おう?」と思う


──「少女を撮り切る」ために細やかな表現にこだわったとのことですが、絵が上がってきた時、特に大きな手応えを感じたシーンがあれば教えてください。

山田 すごくたくさんありました。例えば、希美のポニーテールの揺れ方一つにしてもそうです。あと、少女たちが踊っているような印象の作品になれば良いなと思っていたのですが、みぞれの妄想の中で、希美がバレリーナのような足取りで駆け寄って来るカットも、上がって来た時に「来た!」と思いました。

──そういったカットの演出についても、山田監督から細かい指示を出していたのですか?

山田 お話はしましたが、そこにアニメーターの技術やセンスが倍以上に乗っかって上がってきて、すばらしかったです。みぞれと希美が光の反射で会話するシーンも、アニメーターの方がすごく素敵なシーンにしてくださいました。あのシーンはとても大切なシーンでしたので。あとは、終盤で、希美がみぞれを抱きながら困ったように目を泳がせているところも、この作品にとってすごく大事でコアなカットですが、あそこの絵を見た時もテンションが上がりましたね。
みぞれの演奏に圧倒された希美は音楽室を抜け出して、一人で生物学室へ。希美を追いかけてきたみぞれは、希美を抱きしめながら、好きだという思いを精一杯の言葉にする

──みぞれと希美は、自分たちの関係を童話の「リズと青い鳥」に重ねていきます。観ている人の多くは、最初、みぞれがリズ、希美が青い鳥の少女だと感じると思うのですが、物語の進行とともに、その印象も変化していきますね。

山田 どちらがどちらにでもなれるし、「こうである」ということを明示する話でも無いとは思っていて。リズと青い鳥の少女が一人二役なのも、そこを大事にしたかったからなんです。(童話の)「リズと青い鳥」のお話について、私個人としては「リズ、結論を出す前に、一旦話し合おう?」と思うんですよ(笑)。

ライター情報

丸本大輔

1974年生まれ。フリーライター。瀬戸内海で生まれ育ち、現在は東京の西側在住。インタビューを中心に活動。得意ジャンルは、アニメ、マンガ、サッカーなど。

URL:Twitter:@maru_working

コメント 1

  • 匿名さん 通報

    細かい所まで作り込んでるんですね❗

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