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プリペイドカード 第6話『万引き』
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 私は、高校入学を機に変わった。

 脱色して茶色の髪の毛にピアス、制服の胸元は緩めて、スカートも膝上やや短め、と見るからの今風のギャル系の見た目の私は、実のところ中学時代までは学級委員長タイプの見た目も言動も品行方正だったりする。
 だけど、正直ずっとそんな感じだった私は、自分自身が大嫌いだった。
 先生の顔色をうかがい真面目に過ごすだけ……もっと友達とはしゃいで遊んでみたかった。
 だから、私は遠くの高校を選らんで、一念発起……高校デビュー飾った。

 その結果……委員長からギャルへの返信は成功できたと思う。

 今までまったく気がつかなかったんだけど、どうやら私はギャル系への変身が相性が良かったらしい。
 容姿は中学時代の同級生が見ても、私だと気づかないだろう。街に出れば結構な確率でナンパされたし。
 もう、この世の春ってくらいに気分は盛り上がっていた。私ってかなり良い感じじゃないの?なんて思ったりして……。

 だけど、それはあくまでも舞い上がっていただけで、一瞬でその甘い考えが崩れることを想像もしていなかっただけなのだと……。

(結構緊張するわね)

 店員もお客も少ない学校の帰り道にあるコンビニ、私は化粧品コーナーでリップを手に持って商品を選んでいるふりをしながら、周囲の様子をうかがう。

(万引きって、確かにスリルあるわね)

 学校で友人たちが言ってた、万引きのスリル、達成感、聞いているうちに私もそのスリルを味わってみたいと感じるようになった。
 もちろん、万引きは犯罪だとわかっているんだけど……好奇心には勝てなかったし、なにより根拠のない『私なら大丈夫』という自信もあった。
 そこで考えたのが、通学路の途中にあるコンビニでの万引きだった。

(客もいないし、店員もこっちを見てないし……)

 私は手に持ったリップを制服のポケットに入れた。数百円ほどの値段で、財布には数千円ある私にとって普通に買えないものではない。
 でも、ポケットに入れてしまった。

(万引きしちゃった。なんかゾクゾクする)

 今まで感じたことのない感覚。生まれて初めて、本当の意味で『イケナイ事』をしてしまったのだという背徳感はなんとも言えない満足感を与えてくれた。
 私はそんな満たされた気持ちになって、コンビニを出る。心臓の鼓動は今までになく早くなっていて……。

「お客さん、ちょっといいですか?」
「ひっ」

 いきなり背後から声をかけられ、肩に手を置かれた。さっきまで高揚していた気分は、一気に冷めていく。
 振り返ると、そこにはコンビニの制服を来た中年の男の姿があった。さっきまで店にはいなかったはずの店員……胸にある名札には『店長』と書いてある。

「なぜ引き留められたかわかりますね?」
「……」
「監視カメラ、見てたんですよ」
「……」
「事務所、来てもらえますね?」
「……はい」

 私はこの段階になって、初めて大きな後悔を感じていた。





 店長は私の制服姿を見て困ったような表情を浮かべていた。私がどこの学校の生徒であるか理解しているのだろう……私は恐怖と後悔で全身が震えだしてくる。

 店長に続いて入った事務所と呼ばれた部屋は小さなテーブルとパイプ椅子が2脚と備え付けのパソコンだけ。もし椅子と同じ数だけの人が同時に入ったとしたら窮屈な広さしかなかった。

「ここに座ってもらえるかな?」
「はい」
「それじゃ……持って行ったものを出してくれる?」

 店長の言う通り、椅子に座るとあえて『万引き』と言う言葉は使わず気を遣ってくれたのか、穏やかな口調で話しかけてくれた店長の言葉に素直に従ってポケットの中を探った。
 新品のリップをテーブルの上に出す。それを見て、店長は小さくため息をついた。

「どうしてこんなことしたの?」
「……ごめんなさい」

 商品を盗まれやのだから本当は怒りにまかせて怒鳴りつけたいだろうに、やさしく聞いてくる。
 いまさらながらこんな優しい人に迷惑をかけてしまったのかと……ますます罪悪感に襲われて本当に心から後悔していた。
 だけど、次の店長の一言にそれ以上に後悔することになるとはこの時の私はまだまだ甘えていたのだろうと思う。

「本当に可哀想なんだけど、決まりだから警察と学校に……」
「っ!」

 警察と学校という言葉が店長の口から出た瞬間、私は呼吸が止まりそうになってしまった。何を考えていたのか……『万引き』は誰がどう言おうと犯罪行為なのだから、私のような高校生が犯罪行為を犯せば警察や学校に連絡するのは当たり前のことで。

「おっ、お願いですっ、警察と学校にはっ!」

 でも、それでも、甘えていることはわかっているけど、ただひたすらに懇願するしかなかった。警察と学校に連絡されるということは両親にも連絡されるということで……私の全身から血の気がどころか、体温までもが引いていく。

 高校生になって変わった私に『人様に迷惑だかはかけちゃダメよ』とだけ言って、苦笑いしながらも私の事を信じてくれたお母さん、……そんなお母さんが私が人に迷惑をかける行為をしてしまった事を知ったら、どれだけ悲しむか。叱られるのはまだ良い、私が悪いのだから。
 でもあの優しいお母さんを悲しませることだけはなんとしても避けたかった。

 今さらだとは思う、そんな風に思うなら最初から『万引き』なんてするなと言われるのはわかってる。当事者の私が望めることじゃないことだとしても……店長の優しさに突け込むようで卑怯な方法である事はわかっている。
 だけど、それでも、私は必死に懇願した。床に土下座して、必死に。

「なっ、なんでもしますっ、なんでもしますからっ!」

 私の『なんでもする』という懇願を聞いた店長の反応が変わった瞬間、不意に頭に浮かんだのは……とあるドラマのワンシーンだった。

 女子高生がスリルを味わうために軽い気持ちで万引きをして、その店の店長に見つけられ脅迫され身体を求められ、そこから始まる連続殺人事件……という展開だった。
 その展開から非日常すぎる連続殺人事件以外の事がこれから私の身に起きる現実なんだという事を自覚した瞬間、私の全身から血の気が引いていき、体温も下がっていくような感覚に襲われる。

 店長の視線が私の頭からつま先までじっくり見ているような気がして……店長の顔を正面から見ることができない。

「なんでもする……ねぇ。本当に?」

 どこか店長の口調が楽しそうに聞こえる。
 だけど、引き返す事はできなかった。ううん、このときの私は諦めを受け入れたということかもしれない。
 それでも、例え身体を引き替えにしてもお母さんを悲しませることだけは避けたかった。
 だから、私は素直に頷くことしかできなかった。

「……はい」

 私は大きな絶望を感じながらうつむいたままで店長の言葉を待つ。

「それじゃ、制服は脱いで貰えるかな」

 ああ、やっぱり。
 ほんの出来心で、軽い気持ちでやってしまった『万引き』をきっかけに私の楽しかった日々は最悪の展開へと転げ落ちてしまうのだと、目の前が真っ暗になった。

 私はのろのろとした動きで制服の上着のボタンに手をかけて……一つ一つ、ゆっくりとボタンを外していった。
 そして、シャツのボタンに手をかけようとして……。

「じゃ、これ着て」
「……へ?」

 店長はそれはもう満面の笑顔で、自身の着ているコンビニの制服を差し出していた。

「え?」





「いらっしゃいませー」
「ありがとうございましたぁ」

 私は、何故か……どこか引きつった笑顔で店を出入りするお客様に大きな声で亜挨拶をしていた。

 あれから、制服を脱いだ私に差し出されたのは、店長が着ているのと同じデザインのこのコンビニの制服……店員全員に共通で支給される制服だった。
 キョトンとする私に『ほら、早く着て店に出てきて。これからの時間、結構忙しいんだから』と制服を押し付けた店長はさっさと事務所から出て行った。
 一人、取り残された私は状況が理解できないままコンビニの制服を持って呆然としていたが、店長に言われた通りに制服を着てレジカウンターへと出てきた。
 そこには店長が忙しそうに次々会計を済ませてはお客様をテキパキと捌いていた。
 何が何やら、混乱していた私は言われた通り制服を着て店に出てきたのはいいものの、その原因である店長に声をかけられて我に返った。

「あの、一体これは……」
「ほら、今から教えるからこっちに来て」
「あっ、はい」

 あっという間に数人のお客さんのレジ打ちを終えた店長が笑顔で声をかけてきた。
 私は強引に進める店長に教えてもらった通りの手順を覚え、とりあえずレジ打ち担当となり、お客様に対応することとなった。

「うん、良い感じだね。はい、これ付けて」

 店長から渡されたのは自動車の初心者マークでおなじみの若葉マークに『研修中』と書かれた安全ピン付きのバッチ。
 それを着替えた制服の胸あたりに付ける。

「すぐ慣れるから、心配しないでいいよ」
「は、はい、ありがとうございます」

 と、いきなりレジに立たされた私は困惑したまま、次々と来るお客さんにぎこちないながらも商品のバーコードを読ませてはお会計をこなしていく。
 もう何がなんだか訳わからないままだったけど、人って不思議なもので置かれた状況にすぐに馴染んでしまって……。

「ありがとうございましたぁ!」

 一時間もするとすっかり自然な笑顔でお客さんを見送るようになっていた。

「慣れてきたみたいだね」
「あ、えっと、あ、ありがとうございます」

 ほんの少し前まで、絶望の淵に立っていたはず。あのドラマみたいに心も身体も汚されて……なんて展開を考えてたのに。
 なんだろう、これ?
 どうにも落ち着かない私は思いきって店長に聞いてみた。

「あの、私はあんな事したのに……どうしてですか?」
「んー、根っからの悪い子には見えなかっからね」

 店長は何でもないことのようにあっさり答えた。

「それに、ウチの店ってアルバイトの勤務事情が特殊でね」
「特殊?」
「うん、退職する子はいないんだけど、定期的に休まないといけなくて、できるだけアルバイトの人員を確保しておきたいんだよ」
「そうなんですか?」

 なんだかこの店特有の事情があるらしい。聞くと、この店のアルバイトは大体一ヶ月集中的に働いては一年ほどは休み休み働く形になるらしい。
 そのため、常勤ではなく非常勤扱いのアルバイトばかり数十人登録しているということだった。

「なんだか変わってますね?」
「まぁ、仕方ないって言えば仕方ないんだけどね」

 店長もアルバイトの雇用に苦労しているせいか苦笑いを浮かべていた。万引きなんかして店長に大きな迷惑をかけてしまった私が言うのもなんだけど、店長っていろいろ大変なんだなぁ、なんて思ってしまった。

「いらっしゃいませ。あ、いつもありがとうございます」

 ちょうどレジに来たお客さんを見て、店長の笑みが深くなる。どうやら常連さんのようで、手にはお弁当と飲み物を持っている。
 その常連さんは、店長と一言二言言葉を交わすと、私へと視線を向けてきた。

「あれ、新しいアルバイトの子?」
「ええ、今日から働いてもらってるんですよ」
「あ、あの、よろしくお願いします」

 常連さんは私を見て笑みを浮かべてくれた。
 なんか店長もいい人っぽいけど、この常連さんもいい人っぽい。
 万引きなんてしちゃった私がこんないい目にあっていいんだろうか?

「タイミング悪くバイトの子の休みが重なっちゃってから店長も助かるんじゃない?」
「そうですね。できれば彼女の友達も紹介してもらおうかなと思ってるんですよ」
「あぁ、それはいいですね。ここのバイトは女子高生中心ですしね」

 この常連さんはこの店のバイト事情も知っているらしい、そんな会話を交わしながら常連さんは私にお弁当と飲み物を差し出した。

「お会計、よろしくね」
「あ、はい」

 私はバーコードを読み込んで会計をする。

「お支払いは864円です。お弁当は温めますか?」
「はい、お願いね。あと、支払はこれで」
「はい」

 お弁当を電子レンジに入れて温めると、プリペイドカードが差し出された。
 私は教えて貰った通りにレジを現金での支払いからプリペイドカードでの支払いに切り替える。

 ピッ。

 電子音が鳴って、レジの指定の場所にカードをタッチさせるとさらに別の電子音が鳴った。
 どうやら通常のプリペイドカードではないようで、その音を聞いた瞬間、なんだか店内の雰囲気が変わったというか、別に何かが変わったわけではないんだけど、何かが変わったような不思議場な感じがして……気のせいかな。
 私は改めてレジに表示された内容を伝える。

「お支払は、膣内射精3回ですね」
「はい」

 常連さんの返事に笑顔を返すときに、ふとレジの画面に支払額とば別の情報が表示されていた。

「あ、お客様、ポイント特典がありますね」
「え、特典?」

 私の言葉に男の人が首を傾げる。どうやら常連さんは特典のことを知らなかったようで、私はすぐに説明をすることにする……あれ、でも私この特典について、店長に聞いてたっけ?
 んー、でもはっきりと頭に入ってるから、たぶん聞いたんだよね?

「お客様の通算妊娠ポイントが1000を超えてますね?」
「ああ、この前バイトの中学生の子に膣内射精したときに1000ポイントを超えたんですよ」
「それで通算1000ポイントを超えたということでカードのランクが上がりまして特典が付いたんです」
「なるほど、そういうことですか」
「ええ、その特典なんですが……」

 私はレジカウンターの引き出しから錠剤の入ったピルケースを取り出した。

「この薬が特典で、副作用なしの即効性の精液増量剤で、精液の量もなんですが、濃度も濃くなるんです」
「へぇ。それはいいね」
「これを使えば、精液の量が増えますので、膣内射精の支払額を増やすことができるんですよ」
「なるほど、精液の量が増えると膣内射精の回数が増えるんだね」
「はい、今回の場合ですと、膣内射精三回から五回になりますね」

 特典で支払額が増えるって、なんだか変な感じだけど、膣内射精での支払いの場合は膣内射精が増えるほうが支払う方も嬉しいことらしいので、こういうことになるらしい。
 実際、膣内射精の回数が増えるって説明をした常連さんは嬉しそうな顔してたし、そういうものかと納得する。

「それではお支払い、お願いします」

 常連さんがピルケースから錠剤を出して飲むのを確認してから、私はレジのタッチパネルに手のひらを当てた。すると数秒で私の情報が表示された。
 最新の私の身体データ……スリーサイズから生理周期や排卵の状況など一覧が表示されている。
 妊娠経験が無いことも表示されているし、処女であることも表示されている。

「今の私の状態ですが、こんな感じです」
「なるほど、りょうど膣内射精するのに良い体調だね」
「ええ、よろしくお願いします」

 私は笑顔を浮かべて応えると、スカートはそのままにパンティだけを足首まで脱いで落とす。
 そのままカウンターに手を突いて、お尻を突き出すようにカウンターの中に入ってきた常連さんにお尻を向ける。

「膣内射精五回、お願いします」
「ああ、よろしくね」
「あぐっ、挿入ありがとうございますぅっ」

 初めてだったので結構な痛さを感じながら、今の自身の状況を振り返ってみる。
 高校デビュー、ある意味失敗しちゃったかな、って。
 万引きなんてやってすごく後悔したし、優しい店長に助けてもらったのは運が良かっただけ。
 それに常連さんに生ちんぽを挿入されて、初めての膣内射精まで経験させてもらえる……無理してギャルっぽいことしなくてもいいかな。

 これでおまんこの奥でどぴゅどぴゅ精液を注ぎ込んでもらえればいいきっかけになるかも。
 もっと素直にってみようかな。

「んっ、あはっ、んーっ!」

 常連さんのちんぽがおまんこを擦りあげる。薬の効果か、それとも元々常連さんのちんぽが大きいのか、ごりごり膣内を擦られる感触がすごく強い。

「一回目、イクよ」
「はいっ、膣内射精、お願いしますっ!」
「うっ!」

 思いきり突き上げられると同時に私の膣内で常連さんのちんぽが爆発したかのような勢いで膣内射精が始まった。

「ああっ、出てる、膣内射精、ありがとうございますぅ」

 生まれて初めて経験した膣内射精は思った以上に気持ちいいものだった。
 アルバイトで気持ちいいなんて感想、どうなんだろうって思うけど……。

 万引きから始まって、流されるままにコンビニでバイトをすることになった私だけど、こういうのもありかな。

「じゃ、二回目イクよ」
「はい」

 常連さんがまた腰を振り始めて、私の膣内の精液がぐちょぐちょとかき混ぜられる音を聞きながら、働く悦びっていうのはこういうものかな、なんて変なことを考えてしまった。

 いや、だってそんなことでも考えてないとまだちょっと痛くて……一度膣内射精されて、精液でぐちょぐちょになってるからまだ滑りはいいみたいなんだけど、さすがにね。

「ん、んふぅ、んんっ」

 膣内射精での初めての支払いでこんなに痛いと、もし今後好きな人が出来て、エッチなことをするときに処女喪失を経験するときは、どれだけ痛いんだろう。
 想像しただけで、ちょっとゾッとしてしまう。身体を引き裂かれるような感じなんだろうか、悲鳴とかあげちゃったらどうしよう……って何馬鹿なこと考えてるんだろう。
 今はちゃんと膣内射精してもらって、アルバイトを真面目にしなきゃ。

「んっ、締め付けてくるね」
「あ、ありがとうございます」

 お尻の穴にちょっと力を入れると、おまんこが締まったみたいで、お客さんに褒めてもらった。
 なんだかちょっとしたことなのに嬉しいかな。この常連さん、なんか優しい感じで、良い感じ。
 まぁ、年齢差がありそうだから、彼氏にしたいとも思わないけどね。ごめんなさい。

「ああつ、んっ、膣内っ、どう、ですかっ」
「いいよ、膣内射精し甲斐がある」
「ありがとうございますっ」

 お客さんの腰の動きが速くなる。二回目の膣内射精が近いみたい。
 一回目の膣内射精のおかげで滑りもよくなってるみたいだし、なんとなくだけど一回目より奥にちんぽが届いてるみたい。
 膣内射精払いは、奥ですればするほどお客さんに喜んで貰えるらしいし、何よりどうやら危険日だったこともあって子宮も精液を迎えようと降りてきてるみたい。
 これが普通の性行為だったら妊娠しちゃってただろうな。
 だって、私は十代の若い身体で危険日まっただ中、相手は濃厚な精液を五回連続で膣内射精、それも一番奥をねらって子宮口に、密着させてだもん、精液が全部子宮内に入っちゃう。
 無防備に排卵された若く健康な卵子が、何億、何十億匹もの精子に取り囲まれて無事に済むわけがない。
 そんなの絶対妊娠しちゃうよね。

 でも、これはあくまでも膣内射精支払いだから、絶対に妊娠なんてありえないから心配いらないのよね。
 だから、お客さんには気持ちよくたっぷり膣内射精してもらうのが私の仕事だしね。

「出してぇ、膣内に思いきり、出してぇ」

 どくどくと注ぎ込まれる精液の感触を感じながら、私このアルバイト好きかも、なんて思った。





 半年前には茶髪にピアス、さらに化粧に胸元はわざと開けて、下着が見えそうなほど短いスカートという典型的な素行の悪い姿だったのに、今では生徒手帳の校則に照らし合わせて一項目として違反していない、模範的な真面目な女子高生だった。
 廊下を歩いていると、担任の先生に声をかけられた。その表情は笑顔だった。

「どうしたの、先生?」
「半年前までのあなたたちのことを考えると……ね?」
「あー。先生ったらもうそれ言わないでよ。今はすごく反省してるから」
「いや、あの日はびっくりしたわよ」

 私が万引きをして、コンビニでアルバイトをすることになった次の日、ギャル系の見た目をすべてやめた。
 見るからに真面目な委員長タイプ、大嫌いだった中学時代の私に戻ったのだった。
 真面目なのも悪くないかな、と少し心の余裕ができたせいかもしれない。
 ま、実のところは膣内射精してた常連さんが、ギャルっぽい子もいいけど、やっぱり委員長っぽい子の方が憧れるかな、なんて言ってたのを聞いたからかも。
 ちょっと良い感じにに優しい人だったしね。初めての膣内射精支払いを経験させてくれたお礼にお客さんの好みの姿に戻るのも悪くないかなって……。

 私は最近大きくなってきたお腹を撫でる。

「先生、やっぱりさ……母親になると違うね」
「ふふ、そうね」

 先生も私と同じように大きくなったお腹を撫でながら感慨深げに言う。
 私も先生もだけど、クラスメイトにも妊娠してる子はたくさんいる。だけど、みんな相手に心当たりがない。
 私はキスの経験もないし、彼もできたことないから初体験もまだなんだけど……でも、母親になると思うとそんなことどうでもいいかな、って思ってるのよね。
 先生も、クラスメイトも心当たりがないって不思議がってたけど、まぁ現実に妊娠しちゃってるんだしもうそういうものだと納得しちゃった。
 両親だって、私たちの可愛い孫が出来たって嬉しそうにしてたし、どうやってこの子ができたかなんて、全然気にしてない。
 ま、妊娠した本人の私もそう思う。この子は私の子供以外の何者でもないんだから、愛情以外感じられない。
 困ることなんてなかったし、お腹の中で動くのを感じると、生まれる前から我が子が愛おしくてたまらない。

「早く生まれてこないかな」
「ふふ、気が早いわよ」

 私は先生と談笑しながら一緒に教室へと入っていく。

「おはよう」

 私と同じ、大きなお腹を抱えた、もうすぐ母親になるクラスメイトたちが待つ教室へと。

「おはよう」

 みんなが笑顔で迎えてくれる。
 高校デビューは失敗したかもだけど、母親デビューは成功しそうかな……なんてね。

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