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山奥で一人、シャイニングを見てきました。 (C) 1980 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved. Amazon プライムビデオより。
外でなにかせよというテーマだそうで、私、アウトドアは割と好きな方ですので山に行くことにしました。
ちょうどよく、以前記事で使ったプロジェクターがあるので映画を見るのがよかろうと。 奥多摩の奥地にある『一杯水避難小屋』という小屋でシャイニングを見てきました。 ※この記事はとくべつ企画「外でやる」のうちの1本です。
あばよ涙、よろしく勇気、こんにちは松本です。
1976年千葉県鴨川市(内浦)生まれ。システムエンジニアなどやってましたが、2010年にライター兼アプリ作家として自由業化。iPhoneアプリはDIY GPS、速攻乗換案内、立体録音部、Here.info、雨かしら?などを開発しました。著書は「チェーン店B級グルメ メニュー別ガチンコ食べ比べ」「30日間マクドナルド生活」の2冊。買ってくだされ。
前の記事:「花にレーザーを当てると意思を持ちはじめる」 人気記事:「 揚げ物に油をかけると、すっげーウマい」 > 個人サイト keiziweb DIY GPS 速攻乗換案内 まずは登山口へ東西線、中央線、青梅線を乗り継いで東京の西の果て、奥多摩駅へ。駅からバスで日原鍾乳洞を目指します。
何十回と来た奥多摩駅前。各方面にバスが出ていて便利です。ありがとう西東京バス。
日原鍾乳洞まではバスで30分ほどかかります。
土日は混むけど平日だとこんなもんです。
鍾乳洞まで行くのかと思ったら1kmくらい手前が終点だったので、そこからは歩き。道が細くてバスが通れないみたいです。
鍾乳洞のとこにはきれいなトイレがありました。使わせてもらいます。 サンドウィッチマン。
登山開始鍾乳洞の反対、山側の神社が登山口になっています。
左上にある一石神社から登ります。登山届はネットで出しておきました。
登りは『タワ尾根』という尾根を使いますが、国土地理院の地形図には道がありません。登山でよく使われる『山と高原地図』では破線として描かれています。
いわゆる『バリエーションルート』で、普通の登山道よりは難しいとされています。 拙作のGPSアプリ、ジオグラフィカを使ってナビゲーションします。
GPSアプリを作ってる人間が道に迷ったら困るので気合を入れていきましょう。
建物の脇に登山道がありました。
熊が出るそうです。奥多摩の山はどこでも熊が出ます。
お互い出会いたくないものです。ホイッスルや大声を使って、熊に自分の存在を知らせながら歩きましょう。
バリエーションルートと言ってもある程度は人が入っているので道は薄っすらあります。
この辺はまだ一般登山道と変わりません。
ただ、傾斜はなかなかエグイ。
直登すると45度くらいあると思います。
急な斜面を登りつめると上部は石灰岩が露出していました。やけに足元に岩が多いと思ったらこうなってたんですね。
岩稜帯の下は落石があるので注意が必要です。耳を澄ませましょう(そして落ちてきたら避けましょう)。
なだらかな尾根に乗った1時間ほど掛けて急斜面を突破。これからはしばらくなだらかな尾根歩きです。
タワ尾根の『タワ』は、鞍部とかコルとか、ピークとピークの間にあるなだらかな部分を指します。 尾根全体がなだからだからタワ尾根と言うのかもしれません。 木に不穏な傷が。おそらく鹿が角でやった跡。
尾根はなだらかな方が道を探すのが難しくなりますが、大きく外さなければ大丈夫です。
一歩一歩登っていきます。原稿も一文字一文字書いていけば書き終わります。
今回の装備。だいたい15kgくらい。3kgくらい余計な装備が入ってますが。
ミズナラの巨樹タワ尾根の途中にはミズナラの巨樹があります。半分ほど朽ちてしまっていますが、今でも立派に立っています。
この巨樹に会うために登るという方も多くいるようです。 ウッドサークルで囲まれています。入らないように遠くから愛でましょう。
左側に落ちているのがミズナラの一部。本体に大きな穴があいています。いずれ朽ち果てるのでしょう。
金袋山(きんたいさん)に着きましたが、尾根はまだまだ続きます。
やっぱりバリエーションルートですバリエーションルートと言いつつちゃんと道があるなぁ、なんて思いながら歩いていましたが不明瞭な部分も多く、そういう場所にはテープが付いています。
ただしこのテープは誰かが勝手に付けたものなので過信すると却って迷うこともあります。 なんの保証もない、誰かが勝手に付けたテープ。取り除く人もいます。
迷いやすい部分にはロープが張られていますが、これも誰かが勝手に付けたものだと思われます。
公式な登山道ではないバリエーションルートで何を信じるかは自分で判断しなくてはいけません。 このロープの先は歩けそうな尾根が続いていますが、進むと道に迷います。
目を凝らして道を探しながら歩いていきます。
ウトウの頭(というピーク)の手前にビニール傘。数年前からあるみたいです。
ウトウの頭(うとうのあたま)に到着タワ尾根のピークには手作りの看板が付いていますが、ウトウの頭には『ウトウ』という鳥の板が2枚あります。
セルフタイマーで撮ってます。
ウトウは北海道などに生息する海鳥で奥多摩とは関係ないんですが、近くにウトウ沢という沢があり、その上にあるからウトウの頭と名づけられたらしいです。
山の名前は『沢の名前+頭』というのがよくあります。 かなりキレイに作られています。タワ尾根を愛している人は多いようです。
足元にはきれいな花。バイカオウレン。梅花(バイカ)に似てるからそういう名前だそうな。
いよいよバリエーションルートっぽさが出てきたウトウの頭から先は岩稜帯の痩せ尾根や急下降などがあり、ルートファインディングも歩くのも難しくなっていきます。いいね、楽しい。
マジかってくらい下っていきます。
途中までは危ないルートを楽しく歩いていたのですが、いきなりモノレールが出てきました。ここからはレールをたどるだけなのでルートファインディングもクソもない感じになります。やや残念ですね。
治山には必要なんだろうけどちょっと残念なモノレール。
左(西)の方に高い山が見えました。東京都の最高峰、雲取山です。東京、山梨、埼玉の三県境でもあります。
タワ尾根終了タワ尾根を登りつめると、長沢背稜という縦走路にぶつかります。
ここからは一般ルート(どの地図にも載っている道)ですが、歩く人は少ないので道は一部不明瞭だったり崩壊してたり、初心者には難しいかもしれません。 ただ、人が少なく静かで僕は大好きです。 右に進んで一杯水避難小屋を目指します。
登山道が一部崩壊してます。滑落すると死ねるので注意して歩きます。
道が不明瞭な部分もあります。
よく見れば分かりますが、慣れが必要です。
酉谷避難小屋酉谷山の直下に『酉谷避難小屋』という小さな小屋が建っています。ここには水場(水が湧いてる場所)があるので水を補給します。
小さいですがキレイで快適そうな小屋です。奥多摩の避難小屋は基本的に年中無人で無料で使えます。原則としては緊急避難用とされていますが、使わないと歩き通せないルートもあります。
水場。酉谷避難小屋の水場は出が良いというイメージだったけどチョロチョロでした。ビールなどは先着の宿泊者が冷やしてたものです。
10分ほどかけて2リットルの水を汲みました。思ったより時間が掛かってしまったので急ぎます。
天気は悪く、アラレが降っていました。 一杯水避難小屋まであと2時間程度ですが、ちょいちょいスリリングな場所があります。 崖についた木道。右側に落ちると死にます。
結構崖が多いんですよね。過去にはこの辺で下に落ちて亡くなった方もいます。
ほとんど朽ちてる場所もあります。
代替わりした木道。濡れていると滑りやすいので雨の日は絶対に歩きたくないですね。
一杯水谷避難小屋に到着15:50、撮影などに時間を取られて予定より少し遅く到着しました。今日はここに泊まります。
酉谷避難小屋よりちょっと古いけど中は結構広いです。
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