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トップ > シゴタノ! > 「好き」や「得意」を仕事にするときに知っておいたほうがいいこと





unsplash-logoPatrick Hendry

大橋悦夫最近読んだ『起業1年目のお金の教科書』という本にあった以下のくだりにハッとさせられました。

例えば、人脈が広くてよく人を紹介するからといって、「紹介サービス」でお金をもらうのは抵抗がある人も多いです。

また、友達に相談されることが多いからといって、それを「カウンセリング」という商品にしてお金を取るというのも、しっくりこない人が多いのではないでしょうか。

ですので、提供している価値そのものを商品化するのが難しい場合は、別の商品でお金をいただけばいいということです。

目に見えないものを提供している人は、目に見える商品を持ったほうが、買う人にとっては払いやすい場合が多いです。話がとても面白い人の全員が、お笑い芸人を目指す必要はありません。

話が面白い居酒屋の店長、話が面白いエステティシャン、話が面白いパーソナルトレーナーなどでもいいわけです。

(中略)

自分の得意なことで起業しようと考えると、「こんなことがビジネスになるのか?」と悩むケースもあると思いますが、あなたが喜ばれていることと、お金をもらう商品を切り離して見てみると、案外うまくいくことも多いです。

そのハッとしたところから以下のツイートをしたところ、思考がどんどん進みました。

※ツイートの続きは本記事の末尾で。

買ってもらうよりもまず知ってもらう

先の引用にもあったように、自分の「好き」や「得意」を商品やサービスとしてお金をもらおうとすることに抵抗を覚える人は一定数います。

僕自身、会社を辞めて一人で仕事をするようになってから今年で18年目に入りましたが、いまだに自分のセミナーや商品を紹介するときに緊張感がともないます。

提供しようとしている商品やサービスは、当然、自分では良いものだという自信はあります。でも、それを人に買ってもらおうとすると急にハードルがあがるのです。

「買ってもらう」という結果が伴わなければ報われないからです。

  • 「良いと思うけど、ちょっと高いね」
  • 「お金を払うほどの価値はない」

といった反応を想像して、足がすくみます。

このように「買ってもらう」のは大変ですが、それに比べると「知ってもらう」だけであれば難易度が急激に下がります。

自分の「好き」や「得意」について語って聞かせることさえできれば、それで目的達成だからです。

もちろん、誤解や曲解がないように注意を払う必要はありますが、「好き」や「得意」なことであれば、相手に「しつこいな…」「もうわかったよ…」と思われていたとしても、それにはばかることなく、それこそ意図せずしてまくし立てている自分に気づいたりもするでしょう。

ことさらに注意を払おうしなくても勝手に熱が入るわけです。

» なぜ、「がんばらない」ほうがうまくいくのか? | シゴタノ!

知ってもらえればボールは相手に移る

「買ってもらう」とは、キャッチボールでいえばこちらが相手に投げたボールを投げ返してもらうこと、と言えます。

「これ、いかがですかー?」というボールを投げて、相手が気に入れば「いいですねー、買いましょー!」という返球がある。

買ってもらえないときというのは、投げたボールが返ってこないということです。

でも、返ってくるタイミングは人によって、場合によって、まちまちでしょう。

  • 相手に投げ返す余裕がなかったり
  • うまくキャッチできていなかったり
  • そもそも届いていなかったり
  • 気づかれていなかったり

そうであれば、まずはこちらのボールを確実にキャッチしてもらうこと。

最初はピンと来なかった人でも、さまざまな角度からボールを受け取るうちにピントが合ってきて「もしかして、これは自分に必要なことかも?」と感じ始め、どこかのタイミングで投げ返してくれるようになるかもしれません。

直接投げ返さずとも「自分よりもあの人に役立つことかも?」と思い至れば、その人に“パス”をすることもあるでしょう。

ボールを投げ続けることで、いつか相手から、あるいは思わぬところから返ってくる可能性が生まれるわけです。

誰しも「好き」なことにお金を使いたい

「買う」側の立場で考えてみると、誰しもせっかくお金を使うなら「好き」を満たすことに使いたいはずです。

「好き」の出発点は「知る」です。

ますますもって「知ってもらう」ことが欠かせないことが分かります。

まとめ

「好き」や「得意」を仕事にするときに知っておいたほうがいいこととは、とにかく知ってもらうためにボールを投げ続けること。


▼冒頭のツイートの続き



参考文献

『起業1年目のお金の教科書』には今回ご紹介したような、「とらえ方や考え方を少し変えるだけで、世界の見え方がガラッと変わる」ような提案であふれています。

読む前は「教科書」というタイトルから「これをすればいい」「これはしてはいけない」というルールが学べる本だと思っていたのですが、むしろそうしたルールに囚われて動けなくなってしまっている人(僕自身を含め)にとって目の覚めるような内容でした。

特に、お金に対する認識がガラッと変わりますので、読み終わるのを待たずして、どんどん世界の認識が変化していき、それにともなって行動も変わってくるのが実感できます。

「好き」や「得意」を仕事にしてみたい、という方はぜひ読んでみてください。


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05月12日(土)タスク管理のフローチャート作成ワークショップ II

タスクカフェ
今回のテーマは、

タスク管理のフローチャート作成ワークショップ II

です。

前回開催した「タスク管理のフローチャート作成ワークショップ」が好評でしたので、
今回は前回とは別のパターンに対応できるフローチャートについて解説します!

タスク管理においては可能な限り「考えなくてもできる」ことが求められます。

その都度、何をどのように行えばいいかを考えるのでは時間とエネルギーを無駄に消費してしまうからです。

では、「考えなくてもできる」ようになるにはどうすればいいか?

タスク管理に限らず、ひとたび「考えなくてもできる」ようになると、いったいどのようにしてそこに至ったのかが自分でも分からなくなることは少なくないでしょう。

「できる」のですから、そこに至るプロセスが分からなくても仕事を進める上で支障はないかもしれませんが、きちんと分かっておかないと後で困ることが出てきます。

それは、業務の前提が変わるなどして、これまでのやり方を変える必要に迫られたときです。

改めて「考える」ことが求められます。このとき、「考えなくてもできる」ようになるまでのプロセスが把握できていれば、変化に合わせてどこをどのように変えればいいのかがすぐに分かります。

そのための仕組みが今回のテーマである「フローチャート」です。

「フローチャート」は人の数だけあります。現状の自分に合ったフローチャートを持っておくことで、常に最新かつ最適なやり方で仕事を進めることができるようになります。

当日はワークの時間を取って、あなただけのフローチャートを作り、持ち帰ることができます。ぜひこの機会に「考えなくてもできる」ようになるための仕組み「フローチャート」を手に入れてください。


» 仕事を予定どおりに終わらせたい人のための「タスクカフェ」@渋谷


「タスク管理トレーニングセンター」のご案内


タスクカフェは東京(渋谷)でのみ開催しているため、地理的にご参加が難しいという方、あるいは日程的に厳しいという方もいらっしゃるかと思います。

そこで、オンラインコミュニティ「タスク管理トレーニングセンター」を開設しました。


▼タスク管理トレーニングセンターとは?

「タスク管理トレーニングセンター」は、タスク管理にまつわる以下のような課題に取り組みます。
  • いろいろな本を読んだりセミナーを受けたが自分なりの方法が確立できていない
  • こちらの業務環境や状況に合わせて客観的なアドバイスをして欲しい
  • 誰に質問していいのか分からない
  • どのツールが自分に合うのかが分からない
  • TaskChute2で「こういうこと」をしたいが方法が分からない
  • たすくまで「こういうこと」をしたいが方法が分からない
  • TaskChute Cloudで「こういうこと」をしたいが方法が分からない
  • この使い方で合っているか不安
  • もっといいやり方があれば教えて欲しい
  • 他の方とタスク管理に関する課題を共有したい
これらの課題の解決のために以下のようなメニューをご用意しています。
  • タスク管理アプリの開発者とタスク管理のエキスパートがあなたのご質問にお答えします
  • 一般非公開のコミュニティで他の参加者の方と課題を共有できます
  • タスク管理の考え方・やり方の理解を深めるためのレクチャー動画をご覧いただけます

ご質問にお答えするのは、TaskChute開発者の大橋悦夫、たすくま開発者の富さやか、TaskChute Cloud開発者の松崎純一、そして、タスクシュート歴10年の佐々木正悟の4名です。

また、毎月のタスクカフェのレクチャー内容を動画で公開しています。

これまでにお答えしているご質問や現在公開中のレクチャー動画については、以下のページにて詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

» タスク管理トレーニングセンター
タスク管理トレーニングセンター

タスクシュート® とは?

» TaskChute2(Windows・Excel)

タスク管理ツール・TaskChute2


» TaskChute Cloud(クラウド)

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全編、映画作品の解説 → 分析 → 現実へのフィードバック、という三段構成で「あぁ、あの映画はそういう風に解釈するのか!」とか「あのシーンはそういうことだったのか!」あるいは「そこに落とし込むのか!」といった「!」の連続。

人生の時間は限られているので、あらゆることを経験することは不可能。となれば、誰かの経験を疑似体験することで糧にしていくしかない。

映画はそんな疑似体験のためのかっこうの手段といえる。

映画は2時間前後という尺...
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