技術書典4に東京ラビットハウスとして参加して、JavaScriptで覚える暗号通貨入門#1 Bitcoin完全に理解した前編を頒布してきました。
買ってくださった皆さん、立ち寄ってくださった皆さん、協力してくださった皆さん、同人誌を書いている同志の皆さん、そして運営の皆さんに感謝申し上げます。ほんとありがとうございます。技術書典4もとても良いイベントでした。
どんな本?
エンジニアなら自然言語よりも実際のプログラムコードの方が分かりやすいだろ!という考えのもと、Bitcoinそのものについてソースコードベースで解説する本です。
暗号通貨・ブロックチェーンの技術は、アルゴリズムや考え方と応用の可能性などがとても面白いものです。Bitcoinは全ての暗号通貨の基本なので、第一弾としてBitcoinを取り上げました。
- JavaScriptで覚える暗号通貨入門#1 Bitcoin完全に理解した 前編 - - BOOTH(同人誌通販・ダウンロード)
- JavaScriptで覚える暗号通貨入門#1 Bitcoin完全に理解した 電子版|erukiti|note
電子版をそれぞれBoothとnoteで販売しています。
サンプルコード公開中
第二章まで読める無料サンプルPDF
内容が未完成なところがあります
今回印刷した本はまだ未完成のため、フォローアップとして電子版を添付しています。もしお手元に電子版をもらってないって方がいらっしゃいましたら、erukiti+bitcoincomplete@gmail.com か、Twitter @erukiti まで「本買ったのに電子版無いぞ!」とご連絡ください。対応させていただきます。
わかりづらいところ、質問・疑問、間違いのご指摘などありましたら、お気軽に、erukiti+bitcoincomplete@gmail.com か、Twitter @erukiti や erukiti (えるきち)の質問箱 などへご連絡ください。本書は電子版で常にアップデートを続けます!皆さんが本当にBitcoinを完全に理解して、Bitcoinのウォレットやモバイルアプリ、ブロックチェーンエクスプローラなど、実際のBitcoinのアプリケーションを作成できるようになるまで絶対にアップデートし続けます!
現状ではトランザクションの作成までを取り扱っております。また、内容が駆け足すぎて不親切なので、今後説明を充実させていきます。
最終的には、皆さんが実際にBitcoinを完全に理解して、Bitcoinアプリを開発できるところまでこの本を成長させていきます!
今後完全版を刷る予定です
皆さんが実際にBitcoinを完全に理解出来る本まで成長したら完全版を刷ります。今回の本をお持ちの方は割引をして完全版をお渡しいたします!
リザルト
今回200部(予備込み206)刷って、技術同人イベント打ち上げ(4⁄22)込みで205部完売しました。1部は手元に残してあります。
内容がまだ未完成なところがあるので、残さず全部はき出しました。
ちなみに同人誌書いたら、必ず手元に最低一部、出来れば数部残しておきましょう。名刺代わりにとても良い武器になるので、絶対残しておきましょう。
部数について
今回は正直苦しい戦いになりました。非サークルチェック数は、途中までは前回と同じくらいの伸び方をしていて、その後一気に1.7倍まで増えましたが、技術書典2,3の時と、チェック数・販売数の比率が圧倒的に違う感じでした。
まぁ今回苦しかったのは内容が不完全な点を含めて、準備が足りなさすぎたことです。
準備が足りなかった
今回の本を書いてわかったんですが、暗号通貨・ブロックチェーンの技術は、まだ一般的じゃないために、Bitcoinについての解説だけでは足りず、暗号の基礎から触れる必要がありました。実際、レビューアの方々からも「さっぱりわからん、基礎から書いてくれ」という要望を色々と頂きました。反面、別のレビューアからは「基礎はどうでもいいからBitcoinについてきっちり書いてくれよ」というお言葉も頂きました。
今回の本は本来「暗号通貨初心者」向けと、「Bitcoinの詳細解説」の二種類に分けるべき内容だったのです……。
またBitcoin自体、かなり面倒なプロトコルなので説明分量がかなりかさむので、筆者が想定していたよりも遙かに重たい本になりました。
今回のニャオスな進捗
時期 | 進捗 |
---|---|
1月 | 内容が決まらず二転三転 |
2月 | 暗号通貨本を書く事には決まったものの暗号通貨調べててさっぱりわからない |
3月 | やっとBitcoinがわかりはじめた |
3月末 | トランザクションの作成などまでは理解が進んで技術調査は十分だ!(と思い込んだ) |
4月 | 執筆開始 |
4⁄9 | 最初に想定していた入稿日。無理ゲー |
4⁄11 | 次に想定していた入稿日。無理ゲー |
4⁄10 22:41 | 「150〜200P予定。ソース主体なので、自然言語よりは執筆は速いはず」(笑) |
4⁄12 21:10 | 「OK。なんとなく通しでPDF読んでみたけど、これで理解できる人は少ないな。もうちょっと分解しまくらないと、本来のコンセプトである自然言語の代わりにリーダビリティの高いコードによる解説というのを満たせない」 |
4⁄12 | レビューアの方にご指摘を頂く。「さっぱりわからん」派と「Bitcoinの神髄を書け」派 |
4⁄14 01:01 | 「色々な指摘を元にある程度読みやすくはしたけど、内容がまだ不完全や…この本、ガチで最後まで書き切るのあと一ヶ月くらい時間必要かもしれないwwwwwwファアアアアアアアア一周回って楽しくなってきた。これはこれで自分なりにめいっぱい楽しめてる気がするヒャッホぉぉぉ」 |
4⁄15 09:23 | 「今日こそは試供版を作れるところまでやるゾ!!!!!!」 -> 作れませんでした |
4⁄15 | 基礎を解説してくれという要望が多かったので、SHA-256, RIPEMD-160, ECDSAの解説とかを書きまくってたけど、このペースだと終わらん!!!ということで、いったん基礎解説より、内容の完成をやるべきという風にシフト |
4⁄15 22:24 | 某氏『今見てますが4章の扱いが難しい、「Bitcoinのための暗号技術入門」とかで一冊になりかねない勢い』マジそれな…… |
4⁄16 09:45 | 「暗号入門の章大幅に削った&スクリプトも、VM作る必要無かった… (実は大体は固定パターンだからVM自体は今回は省略しても良かった…)」 |
4⁄17 22:52 | 「あかん。レビューを受けられるレベルに達してないってのがわかった。前回や前々回との差分で考えるとだけど。時間が圧倒的に足りてない」「自分の中で方針とか決まるまでに時間かかりすぎて、かなりブレてる。だから感想もめっちゃブレる。この様子だと、無料配布版を配布するとダメだな。逆作用しかしなさそう。うーん、これはちょっと立て直しせんといかんな。前回や前々回と、手応えが全然違うんだよねぇ」 |
4⁄18 22:18 | 「ガチで時間足りないし、明日LTだし、ふぁああああああああああ」 |
4⁄19 09:02 | 「長期修羅場モードあかんわ。いつもなら普通に気付くことに気付けなくなる」 |
4⁄20 01:43 | 「限界の限界を超えていく……いく…」 |
4⁄20 03:13 | 「三周くらい回ってきて、あと30時間以上ある!!!!余裕!!!!みたいな気持ちになってきた」 |
4⁄20 13:26 | 「やっと道筋付いたというか。ただ、これを記事に落とし込まないと行けないwwwwww」 |
4⁄20 | blockchain-es#1主催者、発表のスライド完成せずgdgd発表。誠に申し訳なく |
4⁄21 06:10 | 「やっと、Bitcoinのダンプツールまで作れた… (完全に理解したどころじゃなくて、完全に理解した前編みたいな感じ)。アプリとして、ダンプツール、ウォレットくらいはある程度作れる。それはそれとして、記事としてちゃんと読めるように落とし込まないといけない」 |
4⁄21 10:00 | 極道入稿。「朝10時までに入稿完了しろよ」と言われてたけど、決済完了が10時10分。そのあと入稿して原稿データに問題があって12時前に再入稿 |
4⁄21 12時頃 | さすがに力尽きて2・3時間寝る |
4/21〜4/22 | 内容をフォローアップする冊子を作成しようとしたけど、脳が完全に動かず進まず |
当日の準備ができず
時間 | 進捗 |
---|---|
4⁄22 09:11 | 「ごめん、釣り銭が全然準備できてない、というか10時に行けるかあやしい。行くけど。次何したらいいのかわからないくらい脳が混乱んしてる」 |
4⁄22 09:23 | 「手ぶらでいってもだいじょうぶですか?必要な什器がほとんどはっくつできない」 |
4⁄22 09:28 | 「パニック障害っぽいなう」 |
準備何が必要か確認するためにワンストップ本を開いて「○○探す」と思って探し始めて「あれ?何探すんだっけ?」「ワンストップ本どこに置いたっけ?」「あ、ワンストップ本見つかった。ページどこらへんだっけ?」「あった。あ、そうだ○○だ」を何回も繰り返したり、何故か全然関係ないのに冷蔵庫を開けたり、といったコントみたいな事を真顔でやってました。
こんな感じなので、ポスタースタンドを始めとした必須アイテムが一切用意できず。
まず、落ち着いて、しんこきゅー。。
— 長村ひろ🍭技術書典4ありがとうございました (@hirosys_) April 22, 2018
╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ
— 長村ひろ🍭技術書典4ありがとうございました (@hirosys_) April 22, 2018
何か飲んで〜!
長村ひろさんに言われて深呼吸して「水飲んでないな。水飲もう」ってなってとりあえずなんとか動ける程度に回復して会場にたどり着けました。感謝!!!!!!
内容の準備不足
「同人誌を落とす人は執筆時間が足りない」という調査結果があった通りでした。
これまでに出した本は、たとえば最初にがーーーーーっっと書いて、何回もブラッシュアップするという工程でやってきたんですが、がーーーーーの時点で時間が足りなさすぎて、ブラッシュアップがほとんどできてませんでした…。
今後随時アップデートかけていきますので、ほんとすみません!!!!
前回のやつ
教授の金言
— 浜地 貴志 (@hamajit) 2017年10月8日
「申請書は最初にすごくクオリティの低いものを1時間で書いちゃう。そのあと『学生さんが書いてきた未熟な文章』を直す気持ちで修正して完成させる。こうやると速いですよ!」
作文プロセスを「正しく書く」と「書き切る」に分けた上で、後者を先にするの、本当の達人しぐさがある。
作文の質と分量を分離して、分量のほうを先に確保すること。そのときの質は「1時間で書けるもの」にすること。 #科研費 https://t.co/q4QAgZMak0
— 浜地 貴志 (@hamajit) 2017年10月8日
これは性質が違うものだからタイムスパンは違うけど、ぼくも考え方は全く同じで、まずがーっっと量を書く。書いて書いて書く。修正は後からじっくり。特に一端離れてから見直すと見通し良くなる。本を書くときの重要テクニックです。(本に限らない)
ぼくじしんがこれをまもれなかったです。
知見
人間、ほとんど寝なくても数日徹夜(途中寝落ち)できるもんですね…。脳が死んで判断とかおかしくなりますけど!!!!
ちなみに食事すると眠くなるので、最低限の野菜などを摂取して、後はカフェインと糖分ガン積みで戦ってました。(+ビタミン剤)
「執筆期間と技術調査期間は余裕を持ちましょう」という偉大なる知見をちいおぼえた。
反省点
圧倒的に時間が足りてなかった。見積もりが甘かったなどなど。ごめんなさいほんとごめんなさない。ごめんなさい…。
あと、最近Qiitaなど技術ブログのアウトプットが圧倒的に足りてなかったから、執筆がうまくいかなかった説もあるので、技術ブログは自分の基礎力向上に大切だなーとしみじみ思いました。
次回
今回の本の完全版を書きます。既に購入していただいている人には電子版でアップデートを行いますし、紙の本も、購入者には割引します!!!!
新刊は…
- JavaScriptで覚える暗号通貨 #2 Ethereum
かな?????
そしてなにより心を入れ替えて余裕のある執筆と技術調査をしたいと思います。