大画面で見られたら最高じゃないか。Netflixが映画館事業に興味津々
Image: cielodlp (Flickr), Adam Clark Estes/Gizmodo US

大画面で見られたら最高じゃないか。Netflixが映画館事業に興味津々

実現希望。

ネタ元LA Times紙の報道で、どうやらNetflix(ネットフリックス)は映画館事業に興味があるらしいことがわかりました。LA Timesの匿名ソースによれば、売値が高く、買収には至らなかったものの、マーク・キューバン氏が所有する映画館チェーンLandmark Theatresを買収する動きがあったといいます。Netflixが映画館を欲しがっている…。郵送DVDレンタルから始まったNetflixの歴史を考えると、なんとも皮肉な動きですね。でも、それけっこう名案かもよ!

2017年、Netflixがオリジナルコンテンツの制作に投じた金額は80億ドル(約8700億円)。オリジナルコンテンツですから、もちろんNetflix限定です。中には、ファンを多く持つ名作と言いたい作品もあるでしょう。が、しかし、アカデミー賞などの大手アワードにとって、映画館で公開されないNetflix作品は選考の対象外。どれだけ優れた作品を作っても、オスカー像を手にすることはできません。

賞がすべてではありません。しかし、威厳ある有名な賞を受賞する栄光というのは、抗えない魅力があるのも事実。名声を得れば新しいお客さんがつき、収益につながります。栄光を手にすれば、一緒に作品を作りたいという役者やスタッフが集まり、さらなる作品制作につながります。Netflixは今年だけで80作品のリリースを予定しており、オリジナル作品の数は増える一方。ならば、ユーザーの評判だけでなく、権威ある賞を手にしたいと思う気持ちがあって当然。Netflixのコンテンツ最高責任者であるTed Sarandos氏は、Varietyの取材にて他社と対等な立場が必要だと訴えています。「このまま、我々の映画や映画関係者が映画祭で尊重されないのは、非常にリスキーです」。

Netflixが映画館を持ちたい理由は、賞レースへの参加だけではありません。映画館とストリーミングサービスといえば、暗黙の了解のアレ。映画公開日同日に、配信がスタートすることはないというアレ。まず映画館が先、その後しばらくして配信というのが現状です。これ、Netflixが自社映画館を持ったら変わるかもしれませんよね。作品公開初日、大きなスクリーンで見たい人は映画館に、家でまったり見たい人はストリーミングで、という選択肢が生まれます。

他にもありますよ。映画館といえばコーラとポップコーン。例えば、映画館のチケットや飲食料金が、Netflixユーザーは割引になるというならどうでしょう。映画館によく足を運ぶ人が、この割引を狙って新規Netflixユーザーになるかもしれません。

映画館には映画館の、家には家の良さがあります。どちらが良いとか、得だとは一概に言えるものではありません。ならば、コンテンツ制作に力をいれる今、作品を見せる環境を複数提供できるのは大きな強み! Netflix映画館、それ名案です!


Image: cielodlp (Flickr), Adam Clark Estes/Gizmodo US
Source: The Los Angeles Times

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文
(そうこ)

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