右往左往した記事です。
4月も後半、学生や新社会人、転職して新しい職場で働いている方々もいると思う。環境が違うと大変なことも多いと思うが、失敗してもめげないでほしい。世の中には自分の不注意で失敗する人もいるのだから。これはそんな男が挽回しようと努力した物語である。
1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。
前の記事:「自分で書いたラブレターを他人に清書してもらう」 人気記事:「8番らーめんの魅力を確認しに行ってきた」 本当は「名古屋でうそ中を食べる」という記事だった独特のグルメが多く存在する町、名古屋。味噌カツ、台湾ラーメン、ひつまぶしなどを生み出してきた町でまたもや知らないグルメを発見した。それを出しているのが長命うどんである。
外観は普通の老舗うどん屋に見える。
昼時に行ったのだが、店内はお客さんでいっぱいだった。少し待って中に入る。着席してメニュー表を見るとうどんの他にも多くのメニューがあるようだ。
世の中にある全ての麺類がここには存在する。
そばとうどんの両方提供するお店もあるが、ここでは、和風中華(ラーメン)、冷麦、そうめんなど各種多様な麺類がそろっており、名古屋ならではのきしめんもある。
そして、驚くのはこれだけではない。食べ方の項目だ。 6種類の食べ方があるのだ。
かけや冷やしなどはわかるが、ゆつき、ぬるというのは聞いたことがない。店員さんに聞いたところ、ゆつきは「湯に入ったまま麺が出てくる」、ぬるは「つゆがぬるい」、ころは「冷たいつゆがかかっている」とのことだ。しかし、すごいのは品数とゆで方だけではない。ここからだ。
どれにしようか、今日は暑いから冷やしがいいかな、と悩んでいると隣の人が「うちゅう」と頼んでいた。ディスカバリーチャンネルの話かなと思ったが違う。個人的にはカートゥーンネットワークが好きだがその話ではない。 ここでは複数の麺を同時に食べることができるのだ。うちゅうとは、うどんと和風中華である。 今回頼もうとしているのは、うそ中である。うどん、そば、和風中華の3種類が入ってくるのだ。お昼のコンビニで「そばとうどん、カップラーメンどれにしよう」と考えることがあるが、そういう迷いはここでは考えなくていい。全部頼もう。 「とくでいいですか?」と聞かれて、わからず「はい」と答えたが、多分特盛りが来る。
たまに「大盛り無料」につられて大盛りにしてしまい、思いのほかの量が来てしまうことがあるが、特盛りなんて想像がつかない。今、食べ物に怖さを感じている。
そして、それはすぐにやってきた。 うそ中がやってきた、こうやって書くと他校に乗り込んできた不良っぽい。
人生で麺の色を意識したことがなかったが、こうやって見るとそれぞれの色の違いが見て取れる。ラーメンの麺って黄色い。うどんはこんなにも白いのか、そばはいぶし銀を感じる色をしている。
あと、思っていたほどの量が来なくて良かった。各1玉ずつなのでそこまでの量ではなくペロリと食べきれる。 また、初めて普通の中華麺をそばつゆで食べたがこれはおいしい。だしの効いたつゆでさっぱりスルスルと食べられる。コシもあって本格的だった。おいしいお店を見つけて興奮していた。あの事実を知るまでは。 現地で企画がボツになる基礎がわかったところで2件目に行こうとスマホで検索しようとしたところで問題が発生した。
おいしかったなー(あまりのショックで撮影し忘れたので翌日、家の前で撮影した再現写真です。)
よし、2件目はうそき中にして、全部食べてみよう。みそ味のもあるのか~。
バス停の近くで次の目的地を確認する。名古屋に来たのだからみそ味を食べたいと思いつつ、ふと「長命うどん 変わった」で調べたときだった。
デイリーポータルZの記事が出てきた。
これは・・・!
長命うどんの記事だった。
2015年にライターの尾張さんが書いた「名古屋の麺事情が柔軟過ぎて、うちゅう」が検索に出てきた。出て来てしまった。現地で。
いや、いいわけさせてもらうと、事前にグーグルで「長命うどん」で検索したのだ。そこで出てこなかったので「よし、記事にしよう!」と思い名古屋にウキウキ気分でやってきた。時間もないし、これで次の記事は決まったと。 事前に調べて「いやーもうあったか」となることは今まで何度もあったが、現地に来て見つけてしまったときの「全てが終わった」と思うこの絶望感、わかりますか? 私は今体験しました。 何もできず空を見つめた。
名古屋のビルはおしゃれだ。空も青い。
呆然としていられない。この日が4/22、更新予定が4/25である。この日で撮影が終わらないと原稿を落とすことになり、それはそれは怖いことになるだろう。どうにかして記事にしなければならない。
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